映画を観た記録249 2024年12月28日 アキ・カウリスマキ『過去のない男』
Amazon Prime Videoでアキ・カウリスマキ『過去のない男』を観る。
主人公は、暴漢に襲われ、記憶を失ってしまう。一度、死を宣告されているが、蘇るのである。このようなユーモアというかストーリーを受け入れられれば、アキ・カウリスマキ映画は難なくみられる。主人公は名前なしだが、家を探しているので、小遣い稼ぎで部屋を紹介する警察はコンテナを紹介する。
抱腹絶倒のギャグというか、ひねりが展開される。
そして、主人公と救世軍で働くカティ・オウティネン演ずるイルマは恋に落ち…という展開がメインの話である。
イルマと主人公はあるバーに立ち寄ると、壁にはマッティ・ペロンパーの写真が掲げられている。マッティ・ペロンパーはこのときすでに亡くなっていたのである。
敗者三部作の2作目であるそうだが、第1作目の『浮き雲』、第.2作目の『過去のない男』もともにハッピーエンドである。
ハッピーエンドにすることで、観客は幸せな気分になるのだろう。
車内で主人公は寿司を食べるシーンがあり、BGMにクレイジー・ケン・バンドの「ハワイの夜」が流れる。『ラ・ヴィ・ド・ボエーム』でも「雪の降る町を」という日本の歌が流れて来た。
フィンランドの映画で日本の音楽を聞こえてくるとは思いも及ばない。
アキ・カウリスマキはスタイルが一貫している。