肉男爵への道
中学の頃、上の兄貴に連れられて牛の解体現場に連れて行ってもらった。
そこで、僕は牛魔王と初めて出会う事になった。
半凍りになった冷たい牛をサクサク流れるように切り刻む様は僕に衝撃的な印象を与えた。
今年40歳になるが、僕は、まだ牛魔王に憧れて肉の解体をしている。
牛魔王とは、僕が、肉を解体する道を作ってくれた幾つも年上の先輩だ。
牛魔王は、師匠だ。
僕が中学に入る頃には、彼は牛魔王だった。
身体が牛みたいに大きく手も、グローブのようにゴッツイ何とも言えない怪物の様な手をしていた。
包丁と、冷たい牛の肉を掴みすぎて
指が勃起したチンコが5本グーにして包丁と肉を掴んでいる。
勃起したチンコが、肉を掴んで、バキバキ動いて肉を切り刻んでている。
指が変に進化していた。
勃起した指は、曲がっていて
伸びなくなっていた。
だけど、それが何とも格好良くて、僕は憧れた。
そして、中学の俺は毎日牛魔王に働かせてくれと頼みに行った。
初めは、餓鬼のする仕事じゃないって冷たくあしらわれたが、毎日牛魔王の顔を見て頼みに行っていたら、牛魔王が理解してくれた。
牛魔王に弟子入りしてからは、つまらない中学生活が、一変して、楽しくなった。
それまでの僕は気が弱いから、良く年上や、同級生にいじめられていた。
だけど、牛魔王に弟子入りしてからは、少しずつ強くなる実感出来た。
牛魔王は、舐めて来る奴が居たら、牛の冷蔵庫まで上手く言って誘い出せ。
凍らせてミンチにしてやれば、ソイツはこの世から居なくなる。
中途半端に、殺してしまうから、バレるんだ。
牛も人間も、凍らせてしまえば、ただの肉だ。
バラバラにしてやるんだ。
って、殴られて怪我をして、泣きながら、牛を解体する俺を見て優しく牛魔王は、低い声で、話してくれた。
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