あの頃、映画館で(6)~「クレイマー、クレイマー」から「サイレント・ムービー」
階下収納スペースに眠っていた若かりし頃(80年代まで)に観た映画。プログラムから思い出す五十音順の6回目。
「クレイマー、クレイマー」(アメリカ映画/1980年日本公開)
ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープ主演、クレイマー(原告)とクレイマー(被告)の離婚をめぐる裁判の物語。と、説明はもはや不要のヒット作。今、我が身の周辺を見回すと離婚なんて珍しくもなんともない。「そこ」に至るか至らないかに大きな距離はない。そんなわずかな間(あわい)にみんな生きている。もちろんDVなどは論外。
「黒い神と白い悪魔」(ブラジル映画/1985年日本公開)
製作は1964年。80年代、ミニシアターブームの中心にあったユーロスペースでの鑑賞。監督はグラウベル・ローシャ、殺戮と解放のバラッドだ。この映画に登場する殺し屋アントニオは5年後に同監督によって「アントニオ・ダス・モルテス」という作品で本格的に主役として登場する。プログラムはこの2作品を1冊にまとめている。
「刑事物語」(1982年公開)
武田鉄矢主演の刑事もの。この後シリーズ化して数作が作られた。ハンガーをヌンチャク代わりに大立ち回りをする人情派刑事の物語。主題歌が吉田拓郎の「唇をかみしめて」だったことが鑑賞理由のほぼ全て。ちなみに今の武田鉄矢という人は「いっちょんすかん」人の1人であります。主題歌は今聴いてもものすごく、いい。プログラムは裏を返すと「ロングラン」という時任三郎主演の映画の解説になっていて、どうも2本立てだったようだが全く覚えていない。
「ゴールド」(イギリス映画/1975年日本公開)
ロジャー・ムーア、スザンナ・ヨーク主演のスペクタクル大作。「ゴールド」は南アフリカの大金鉱の地下で起こった地底湖の大爆発という大惨事にラブストーリを絡ませて物語が進められる。この頃は「ポセイドン・アドベンチャー」や「タワーリング・インフェルノ」などパニック映画が大ブーム、当時の高校生にはいずれもハラハラドキドキの見応えがあった。
「サイレント・ムービー」(アメリカ映画/1977年日本公開)
メル・ブルックス監督。ただ面白かったという記憶だけが残っているが、プログラムを見返してみるとそれでいいのだ。チャップリンやキートンなどをパロりながらハリウッドを舞台に繰り広げられるドタバタ喜劇。ポール・ニューマンやライザ・ミネリ、マルセル・マルソーなどの錚々たる面々が特別出演している。