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あの頃、映画館で(12)~「ナッシュビル」から「ビートルズ・フェスティバル(4作)」

20代(80年代)までに観た映画のプログラム、整理がてらの12回目。記憶もあやふやなのでなおさら捨てるわけにはいかない。

「ナッシュビル」(アメリカ映画/1976年日本公開)
ロバート・アルトマン監督作品。舞台はアメリカで最も保守的な街といわれるカントリー&ウエスタンのメッカ・ナッシュビル。この街で一旗揚げようと集ってくる24人の人間ドラマと、巨大なお祭りショーと化した大統領選挙。熱狂と空虚が入り交じる5日間を描いたコメディ。人間をやっているのがアホらしくもあり、愛おしくもあり。ちなみにアメリカでの公開時は共和党のフォードが大統領。

「幕末青春グラフィティ・Ronin坂本龍馬」(1986年公開)
河合義隆監督作品。武田鉄矢がどうしても作りたくて仕方がなかった映画。本人に拝み倒された吉田拓郎が高杉晋作でカーリーヘアのまま出演。音楽は加藤和彦が担当。「シティロード」では「ハッキリ言って金八先生の喋り過ぎと拓郎大先生の素人意気がり演技には辟易するが、それさえ乗り越えれば中々見どころがある」(Wikipediaより)との評価。拓郎好きから見ても概ね間違ってはいないと思う。劇中サディスティック・ミカバンドの「黒船」がいい。河合監督はその後当時の恋人だった荻野目慶子の自宅マンションで自殺した。                            

カーリーヘアの高杉晋作。「もう映画になんか出るか」と長く缶詰にされたロケに辟易。ちなみにうのには浅野温子。桂小五郎に川谷拓三、伊藤俊輔に伊武雅刀、ほか原田美枝子、竹中直人、山谷初男など豪華メンバー。

「パラダイス・アレイ」(アメリカ映画/1979年日本公開)
シルベスター・スタローン脚本・監督・主演。「ロッキー」のヒットで一躍スターダムにのしあがった2年後の作品。ニューヨークのスラムに生まれ育った3兄弟が、ナイトクラブ「パラダイス・アレイ」で行われていた賭けレスリングに挑む。スタローンはこのあたりまで(早い!)でその後の「ランボー」には全く食指が向かないのだ。

「ハーダー・ゼイ・カム」(ジャマイカ映画/日本公開1978年)
ベリー・ヘンゼル監督作品(製作は1972年)。ジミー・クリフ主演。ジャマイカの貧しい農村から歌手を夢見て都会に出てきた少年、しかし彼を待ち受けていた運命は・・・。ぜんぜんゴキゲンじゃないジャマイカがレゲエに乗ってつきつけるもの。「死んじまったら元も子もないけれど、操り人形や奴隷みたいに生きていくよりは自由な人間として墓に眠りたいのさ。だからあの太陽が輝いてる限り俺は自分の分け前を手に入れるんだ」

「ビートルズ・フェスティバル」
って作品じゃないじゃん、と言われてもそういうタイトルのプログラムなんだから仕方がない。奥付には昭和51年とあるので高校2年の時、千葉市のどこかで観た一挙上映なのだ。内容は「Let  it  be」「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」「HELP!」「イエローサブマリン」の4本。それぞれの解説と4人が紹介されている。ベースなどを始めたばかりの少年にはそりゃあ観ずにいられましょうか。 


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