佐倉ラベンダーランド
高温多湿の千葉県に適応できるよう、富良野のファームの方の助言を得て土壌を改良。ザ・千葉な風景の一角に広がるラベンダー畑が見頃だというので見に行く。都市計画の見本としてたびたび話題になるユーカリが丘の住宅街を抜けると景色も一変。対向車と出会ったら面倒な狭く蛇行した道を行く。歴史を感じさせる農家が点在するこのあたりは先崎という地名で、字面からこの辺まで印旛沼が広がっていたことを想像させる。それにしてもこの先崎、何と読むかと言うと「まっさき」なのだ。音の由来はなんなのだろう、ほんとうに日本語ってやつは。さきざきの参考になれば幸いであります。
ラベンダーの色は、パープルに比べて淡く落ち着いている。色見本ではC23、M30、BK5という掛け合わせ。パープルはC45、M65。このBK5というのがやさしさのミソなのか。白河の清きには魚も棲みかねるようだし。何か違うような気もするがそういうことにしておくのだ。
ラベンダー畑の中心はラバンジンという品種で花穂と長い茎、清涼感のある香りが特徴。日本の風土に適した品種らしい。他、レイラブルーという暑さに強く秋まで咲くという新しい品種や、香料や化粧品に適したオカムラサキ、甘く濃厚な香りの濃紫早咲きという品種が植えられている。
ラベンダーの観賞もさることながら、来園の目的のうち3割くらいはラベンダーアイスを食べることにある。70年万博に端を発したソフトクリームブーム、その後の清里ブームなんかを通ってきた身には、脊髄反射的にご当地アイスは見つければ食べるという習性になっている。
売店棟にはラベンダー商品などが売られている。それよりとにかく腹が減ったという人には隣接したゴルフ練習場のレストランが利用できる。500円なりのざるそばを軽くいただく。悪くない。
帰路、昭和52年まで使われていたという小学校の校舎を発見。存在は知っていたのだが偶然の出会いに思わず立ち寄ってしばし眺めていく。分校だったという校舎はこじんまりとした一棟が緑の中にぽつんと佇んでいる。数年前国の登録有形文化財に指定され保存が決まっているのだが、これからどうなっていくのだろう。