01_Interview:はあちゅうさん
SNSで発信するライフスタイルとともに、立体的に小説を楽しんでもらいたい
今月の『月刊出目マガ』には、はあちゅうさんが登場!
はあちゅうさんは、作家・ブロガーとして注目を集めるインフルエンサーとして、多方面でご活躍されているため、ご存知の方も多いはず。
当サロンにも、はあちゅうさんの生き方に憧れを抱いているメンバーは少なくありません。
そして最近では、有名AV男優であるしみけんさんとの事実婚に世間は驚きました。
その結婚生活をInstagramで「旦那観察日記」として公開。
クスっと笑えるエピソードが老若男女問わず大人気です。
そんな大きな盛り上がりを見せている中で、今回ご紹介するのは『婚活っていうこの無理ゲーよ』という文庫本です。
ご自身初の恋愛長編小説ということで話題を集めています。
本書は、28歳アラサー女性3人組が、クリスマスまでに彼氏を作る婚活レースをするという物語。
仕事や結婚・恋愛など、それぞれが抱えている事情と向き合っていくという女性のリアルな姿が描かれています。
そしてその裏には「人は価値に晒される」というメッセージも込められている気も。
人と関わるのであれば、誰しも多かれ少なかれ価値に晒されてしまいます。
「会社にとって自分の価値は?」
「パートナーにとって自分の価値は?」
「我が子にとって親の価値は?」
「情報発信することで誰に価値を与えているのだろうか?」
それは、答えのない自問自答なのかもしれません。
TwitterやInstagramで多くのフォロワーを抱え情報を発信し続けているはあちゅうさんにとって「価値に晒される」というのは日常的。
そのなかでたくさんの人に共感され続ける、「はあちゅうさんの思考」とは?
当「出版を目指すサロン」では、『婚活っていうこの無理ゲーよ』の誕生秘話とともに、“作家・はあちゅう”の知られざる一面に迫ってみました。
『婚活っていうこの無理ゲーよ』の誕生秘話
――この小説は1回書き終えたあと、もう1度すべて書き直されたそうですね。新たな着想を見出したからなのでしょうか?
はあちゅう 着想を見出したというより新しいテーマで1回全部書き直したという形です。
恋愛もので何か書きたいなと思ったときに自分の経験をいろいろ詰め込めるなと考えて書き始めたのがこの本でした。
そもそもの着想は自分が恋人と別れたときに恋愛マーケットに晒された経験から。
お見合いのアプリだったり、いろいろな人に会って話を聞く中で、女性としての価値みたいなことを誰かから付けられてしまうと感じました。
そのときに、この小説のストーリーが思い浮かびましたね。
この小説を通して、自分は選ぶ側でもあり、同時に相手に選ばれる側でもあるというのを描きたかったんです。
――主人公である女性3人のキャラクターやバックグランドの設定もかなり練られていると感じました。
はあちゅう あまり突拍子のない設定にはしたくありませんでした。
普通の女性が読んで共感してもらえるような内容にしたかったので、周りにいる同じ年くらいの友達を観察しながら、こういう職業、こういう考え方、こういうライフスタイルというように設定を膨らませていきました。
キャラクターのモデルとなった人物が明確にいるわけではなく、いろいろな人の要素をとってきて一人の人物像を作るイメージでした。
――普段からたくさんメモを取ることでも知られているはあちゅうさんですが、小説に生かされていることはありますか?
はあちゅう 本文中には私がいくつか実際に言われた言葉が出てきます。印象的な言葉がいくつかあって、その言葉を登場させるために物語を運ぶこともありました。上手く物語を紡ぐことができたときは嬉しい気持ちになります。
例えば、元彼と別れた原因が田舎に住む彼の母親のひと言だったいうキャラクターがいます。「かえで」というキャラクターなのですが、彼女が彼の実家に立ち寄ったときに「いつ仕事をやめるんですか?」と聞かれます。女性が仕事をするということに対して理解がないというエピソードですが、これは私の経験が元になっています。
――本をたくさんの読者に届けるために出版後のプロモーションにも力を入れてらっしゃいますね。意識していることはありますか?
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