ストック型の情報と、フロー型の情報
こんにちは、木月まことです。
今日、SNSのタイムラインが情報の取得源という人は多いと思います。
いや、タイムラインなんか惰性でみてるだけで、同じ惰性でみる情報源なら新聞とかのほうが全然有意義だよ、という人もいるかもしれませんし
タイムラインストレスみたいなはなしもたまに聞きます。
それはともかく
わたしが、noteやTwitterなどのSNSをやりだしたのは、2018年と比較的最近のはなしなのですが
以前は、ネットの情報を集めるのに、タイムラインではなく、RSSリーダーなるものがあったらしいんです。
そこに興味あるブログを登録しとくと未読分が蓄積されていくそうです。
このRSSリーダーというのは、SNSのタイムライン文化(?)とでもいうものに押されて、5年前にグーグルがそこから撤退したのを機にやや(あるいはかなり)下火になってるらしいんです。
んなの、タイムラインと似たようなものじゃん?
いやでも、タイムラインって蓄積の場所じゃあんまりないですよね。
タイムラインって忙しかったりすると、2,3日まるごとスルーしたりしますよね
で、スルーした分って、あとでさかのぼって閲覧って結構難しいと思うんです。
タイムラインって、思いっきりフローな空間なんです。
タイムラインに適してる情報って、たとえば「お昼ごはんナウ」みたいな情報だとおもいます。
今日の天気みたいな情報も、天候学の研究をしてるとかじゃなければ、完全フロー情報です。
フロー情報の性質として、その情報が死ぬのがはやい、せいぜい長くても情報の発信者が生存してる限りの時間枠でしか意味をもたない
でもタイムラインをよりどころに他者とつながってると、「お昼ごはんナウ」的な情報が皆無だと読者がつきにくいんですよね。(「お昼ごはんナウ」をやりさえすれば、読者が増えるということではもちろんなく、あくまでもたとえです)
タイムライン文化(?)って、フロー情報なしだときついんです
むしろ、フロー情報(しばし個人的な)を巧みに扱えるひとが読者やフォロワーをたくさん持てるでしょう
大学生なら、ゼミでやってるデカルトに関する知見を延々と綴るより、就活の実際とか、恋愛の失敗を書いた方が多分読者はつくんです
ただ、フロー情報はリアルな分、今日の天気に象徴されるように寿命が短いのが常でそこをどう考えるかです
ジャーナリズムというのも、これも基本フロー情報を扱うカテゴリーといえましょう
ジャーナリストというのは、基本フロー情報でメシを食ってるひとです。
ライターとかも基本そうでしょう
フロー情報を愛せないかぎり、これらの商売につけるハズはないんです。
これらに対して、ではストック型の情報は?
これは、説明するまでもないかもしれませんが、ユークリッド幾何であるとか、地動説であるとか、あと宗教系の、キリストや仏陀、孔子や老子、親鸞や道元といったひとの著言録は、その人の死後千年をすぎても関心をもつひとが後を絶たないですよね。それは、情報の質が基本ストック型だからだと思うんです(ただ、これは、ブッシュマンのような単純文明が全人類の理想、あるいは標準にならない限りという条件がつくと思いますが)
おおまかに、岩波文庫で(現代文庫ではない)残ってるような文献はストック型の情報が多いかもしれません。(文庫本を出してる出版社は、ストック情報偏愛型と、フロー情報偏愛型、両方バランスよく扱ってる会社の3タイプにわかれるかもしれません)
ところでTwitterやnoteなどのタイムライン文化って、おそらくフロー情報に向いてますよね。
当代に通用してるテクノロジーに関する情報って、おそらく、その大半はストックよりむしろフロー情報だと思います。
タイムラインはフロー情報に向いてると思います。
noteをやってるひとは、発信専門にしても、受け取り専門にしても、あるいはそのどちらをもバランスよくこなすにしても、いずれにせよ情報に関心があることは間違いなさそうです。
ただ、自分が扱う情報の質として、フローとストック、どっちをどちらかといえば指向してるのかを意識するのはムダではないかもしれません。
たとえば、書いたりすることを仕事や収入につなげたいなら、フロー指向型は、パンチラでもなんでも人の注意をひきつけるものは巧みにこれを利用するくらいのあざとさが必要な場合もあります(しかしあんまりきわどいやり方は、面倒な事件に巻き込まれないともいえませんので注意する必要があるでしょう)己の身に起こることはどんどんネタにするしかないのです。
一方、ストック型は、肉体を中心とした当座の現実からは距離をとって沈思黙考することが多いので、タイムラインはやや苦手でしょうし、毎日投稿とかもムリでしょうし、探求や研究に気持ちのベクトルが向くので、そうすると商売繁盛ということはあまりないので、大学の研究室に入るとか、養ってくれるひとや当てにできる財がない場合は、なにかそれとは別の収入源を確保しなければならないことが多いでしょう。
どっちも向いてそうだし、どっちも興味あるみたいなひとが多いかもしれません。
しかし前者(フロー型)であれば、ライター、ブロガー、ユーチューバー、ジャーナリスト、記者などに向いており
後者(ストック型)であれば、作家、研究者、学者、教育者、宗教家などが向いているでしょう。
どっちもできる人は、まぜこぜ型でいいのかもしれません。
ただその場合は表現者としてのそのひとの輪郭はあいまいなものになってしまうかもしれません。
一度、どっちかを考えてみるのは無益でないかもしれません。
というのは、ストック型はタイムラインみたいな場所で派手に人気者になることはあまりないでしょうし、また商売繁盛、ボロ儲けということも少ないからです。
後者で、さらに商業利益にも貪欲になれるひとが一般的な成功者なのかもしれませんが、それには知力、体力、それに運も必要なので、誰でもそうはなれないでしょう。
あなたは、(どちらかといえば)ストック向きか、それともフロー向きか?
それによって、身の置き場や戦略はかわってくるでしょうし、後者なら、その人のキャパによってはあまり大きな財物成果(報酬)を期待しにくいこともあります。
今日はこれで終わりです
御一読ありがとうございました。
(作成データ—&追記)
書き始め 6月27日7時24分
ほんとはたまってる下書きから、どれか完成させるつもりでしたが、今日コラム欄で読んだ記事に触発され急遽予定を変更
下書きはたまったままだ…