『ラグジュアリースポーツウォッチ大全』発売中! 「ラグスポ」って何だ!?
腕時計界の一大トレンド「ラグジュアリースポーツウォッチ」(以下「ラグスポ」)を御存じですか?
話題になり始めたのは10年ほど前からで、いまやすっかりブームからジャンルに定着。毎年各社から新作が次々と発表されており、この『ラグジュアリースポーツウォッチ大全』一冊にまとめてみました。
では「ラグスポ」とはどんな腕時計か?
① 貴金属製のドレスウォッチを主体に製作していたスイスの超高級時計ブランドが発表したステンレススチール(SS)ケース製のスポーツモデル。
→これが元祖であり、1972年誕生のオーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」を筆頭にパテック フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンなどが70年代に、このタイプの時計を発表しています。当時は「ラグスポ」とは呼ばれていません。
② ブレスレット一体型のSS製モデル。
→①のスポーツモデルの特徴として、ケースとブレスレットが一体化した(ように見える)デザインというものがあり、上記の雲上ブランド以外のSS製モデルを作っていたブランドも高級スポーツモデルに参入。このデザインコードが現在の「ラグスポ」の主流ともいえます。
③ ①②のデザインの貴金属モデル。
→①の概念がひっくり返ってしまいましたが、所謂ラグスポデザインのモデルの人気があがれば、バリエーションとして当然ゴールドやプラチナ素材のモデルも誕生します。こっちの方が“ラグジュアリー”の定義には当てはまる?
④ 文字通りラグジュアリーなスポーツモデル。
→1992年登場のロレックスの「ヨットマスター」はスポーツモデルでありながら貴金属ケースのみで登場。他のブランドでもヨットやクルーザーを持つ富裕層向けに開発され、従来のダイバーズとは違った、本格スポーツにゴールドモデルが増えました。ラバーストラップを組み合わせ、よりスポーティさを強調したモデルも。ブレスレットウォッチというお題も曖昧に。
⓹ 高級メゾンのスポーツウォッチ
→ファッションやジュエリーなど、時計専業メーカーだけではない、ラグジュアリーメゾンがスポーツウォッチを発表。防水性能などはやや劣っても(もちろん劣らないモデルも多数)、その佇まいは間違いなくラグジュアリーでスポーティ。
⑥ラグスポテイストのアクセシブルブランドの時計
→②からの流れですが、ケースと一体化したブレスレットなど、デザインがラグスポテイストであり、もう少し手の届く価格帯のブランドによるモデルの登場と、昔からあったモデルも「これもラグスポなのでは?」ということで、ラグスポの幅はさらに拡大。
といった感じで、わりと鷹揚なジャンル分けなので裾野は広く、この『ラグジュアリースポーツウォッチ大全』でも、本家本元のラグスポから手の届くブランドのものまで、100本以上を掲載しています。
”手の届く”とはいえ、所謂低価格のファッションウォッチは取り扱わず、掲載全てのモデルが有名ブランドの機械式(自動巻き、手巻き等)腕時計。自信をもっておすすめできる逸品ばかりです。
ボーナスシーズンに向け、最初の“いい時計”を探している方から、腕時計上級者の方、数百万円の資産価値間違い無しの腕時計を探している方まで、納得する内容となっています。(編集担当:島津)