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筆箱に鉛筆が1本しかないワケ

ASDの次男と三男を育てています。
今回は小4の三男のお話です。

筆箱には削った鉛筆5本と赤鉛筆1本を
毎日入れておくようにと学校から言われています。

しかし、朝は6本入れていたはずの筆箱が
学校から帰ってくると鉛筆が1本しか入っていない・・
ということが入学してから続いていました。

無くしてしまったのかなと、
予備の鉛筆を補充しておくのですが、
翌日にはまた鉛筆が減っているのです。

消しゴムがない日もあり、
新しい消しゴムを補充することもあります。

時にはランドセルのポケットに
鉛筆と消しゴムが入っていることもあり、
筆箱に戻しておいたことも数知れずです。

ある日のことでした。
筆箱に約10本の鉛筆が入っているのです。

今までの鉛筆をまとめて持って帰ってきたのだと思いますが、
その鉛筆はいったいどこにあったのだろうか?
と思っていました。

かと思えばまた1本に逆戻り。

これまでも何度か三男に話を聞くも
「わからない」
「鉛筆があったから…」
という返事のみ。

鉛筆がなければ補充すればいいし、
たくさんあれば予備の箱に入れて保管すればいいし…
とあまり気にしないようにしていました。

4年生になってからも
相変わらず鉛筆が1本しか入っていない筆箱を見て、
試しに鉛筆の補充を止めてみました。

でも、不便な様子は見られず、三男に聞いてみました。

ついに彼の口から理由が明かされました。

「教室の移動があったときに
筆箱を忘れて教室に戻ってくることがあるから、
お道具箱に何本か入れているの。

ランドセルのポケットにも入れておくんだ。
放課後デイで宿題をやろうとしたら、
学校に筆箱を忘れていることもあるから。」

三男なりに理由があったのです。

ランドセルのポケットに入れていた鉛筆と消しゴムの話を聞いて、
勝手に筆箱に移してしまっていたことを反省しました。

帰宅してから持って帰ってきたつもりの筆箱が入っていなかったと気づいても、
翌日筆箱がないまま学校に向かうことは不安があるようです。

別の筆箱を持っていくと、
その筆箱も持ち帰るのを忘れてしまいそうで怖いようです。

でも、筆箱がランドセルになくても、
お道具箱に鉛筆が数本と消しゴムが入っているとわかっていれば
安心して筆箱を持たずに学校に行けるようです。

自分でしっかりと対策を練って安心材料を作っていたんだと知り、
彼の行動を嬉しく感じました。

そして、鉛筆が少ない理由をようやく伝えられるようになった
という成長がさらに喜びを倍増させました。