とある四角い１日
朝起きたら
太陽が四角く輝いていて
あらゆる物の影を
四角く縁取っていた
交差点の信号機も四角く
道行く人も
目を四角くしてせかせかと
どこへか目指して歩いていた
急に冷え込んだその日
四角い手袋の上から
息を吹きかけると
白い息が四角く広がった
職場では
四角四面の上司から
四角いお説教をされ
四角四面のリポートを書いた
お昼に支給された
お弁当も
デザートに付いていた
みかんまでも四角かった
定時のベルが鳴り
時計を見ると
四角い文字盤の
数字までもが四角かった
帰宅して
四角いバスタブに身体を沈め
鏡を覗くと
四角い顔がこっちを睨んでいた
冷蔵庫から取り出した
四角い缶ビールの
四角い飲み口からは
四角い泡が溢れた
ふと外を見ると
四角い窓から
四角い空に浮かぶ
四角い月が見えた
四角い月は
今夜は更に四角く尖って
私の四角い心に
四角い光を突き刺してきた
《四角い》と言う単語が浮かんだので、遊んでみました。
早口言葉に使ってみたら面白いかもです(笑)
最後まで読んでいただき有難うございます。