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シグマ fpLなら写真データもSSD保存

fpLにコンパクトさを求めている人は、こちらの記事は参考にならないでしょう。
見た目を重視する人も、今のところあまり参考にはならないと思います。
ではどういう人が対象かというと、カメラではなく、出てくる写真に重点を置く人が、この先の記事に興味を持ってもらえると思います。

シグマfpLはコンパクトなボディに、フルサイズの高解像度センサーを備えていることが特徴です。
コンパクトというのは、私の中では重要度があまり高くないので、シンプルなボディと言い換えたほうがしっくりきます。
このシンプルさ故、fpLはSDカードスロットをシングルでしか持っていません。
普通に使う分にはシングルスロットも大したデメリットになりませんが、いざ大切な場面で写真を撮ろうとなると、バックアップの無いデータ保存というのは、少し心もとないものがあります。
例えば友人の結婚式でカメラマンを頼まれたとき。
子どもの入学式や卒業式。
私は撮り鉄ではないですが、滅多に走らない車両の写真など、撮り直しができない場面の写真は「うまく保存されていなかった」では済まされないことが多くあります。
私は経験がないですが、入れ替えようとしたSDカードを落としてしまい、静電気でデータが消えてしまったなどということもあるようです。

こういうことを防ぐために、ダブルスロットで常にバックアップが取れている状況は、とても安心できます。
でもダブルスロットではないfpLでは、撮影と同時にメディアのバックアップをとることができません。
これがプロユースがシグマを仕事で選択しない理由でしょう。

そこで少しでもデータの破損やメディアの破損を防ぐために、現状できうる選択として、SSDへの保存という手があります。
fpLは動画の撮影を考慮してか、外付けのSSDへのデータ保存ができるようになっています。
動画が目的のSSDへのデータ保存ですが、もちろん静止画でもデータを保存することができます。
これは当然のことのように思えて、実はあまり多くのカメラには搭載されていない機能のようです。
少し調べた限りでは、一眼カメラで外付けSSDへのデータ保存ができる機種は見つけられませんでした。
そんな珍しい機能がfpLには備わっているのです。

SSDとSDカードでどれくらい信頼性が違うのか。
数字で見られるようなデータは持っていませんが、小さい筐体にいろいろな装置を組み込んだSDカードはSSDよりも耐久性に劣るようです。
SSDはもともとPCのOSを保存することもできますから、頻繁なデータの読み書きやデータの破損には強い作りになっています。
一方のSDカードは一時保存が目的ですから、信頼性が違うのも当然の話しです。
そういった理由から、fpLでデータ破損をできるだけ防ぐためには、SSDへの保存が最適ということになります。

データ破損以外でも、SSDに保存するメリットはまだあります。
まず一番に挙げられるのが読み書き速度です。
一般的な外付けSSDでも、SDカードの倍以上の速度でデータの読み書きができます。
私は連射やブランケット撮影をよく行うのですが、そのときバッファ分の連写をしてしまうと、データの書き込みの間、次の撮影ができないことがあります。
一枚ずつの撮影であれば、すぐに復活しますが、複数枚の撮影をしようとすると待ち時間は書き込みがすべて終わるまで待たされることもあります。
この時間がSDカードからSSDに変えることで、大幅に短縮できるのです。

他にはPCへのデータの移し替えも便利です。
SDカードスロットを装備していないPCというのは、だいぶ減りましたが、まだあります。
でもUSB端子を装備していないPCというのは、ほぼありません。
アダプタ無しにデータのやり取りができるのは魅力的です。
特にUSB type-cの外付けSSDであれば、スマホやタブレットでも高速なデータ移動が可能です。
本当にメリットが多いのです。

しかも最近ではM.2 SSDが主流になりつつあるおかげで、外付けSSDもかなりコンパクトになりました。
USBメモリほどではないですが、2.5インチのSSDと比べると、携帯性は格段に良くなっています。
種類も多くなっていますし、価格もSDカードと大差ないので購入しやすくなっています。
同じ容量なら読み書き速度の速いSSDのほうが割安です。

でもこんないいことづくめのSSDにも難点があります。
装着性の悪さです。
EVF-11を介して外付けSSDを使おうとした場合、USB-Cスロットの位置が深すぎて、向きを変えるL字のアダプタが使えず、L字のケーブルを使わなければならないのです。
そのためブラブラとぶら下がった状態になってしまいます。
どこかに固定できればいいのですが、今のところいい方法が見つかりません。
スティック型の外付けSSDは大して大きくもないので、うまく収まるようなガジェットを作ってもらいたいものです。
そしてシグマにはSDカードとSSDのバックアップができるバージョンアップもお願いしたいものです。

カメラのデータ保存というとSDカードが主流ですが、もともと亜流のシグマのカメラですから、SSDを活用してしまうというのもいいのではないでしょうか。
変態カメラの所有者らしく、変態チックにカメラを楽しんでみるのも悪くはないと思います。
もしこの先「大容量のSDカードが欲しいな」と思ったら、外付けSSDも選択肢に入れていただきたいと思います。

ちなみにEVF-11を使わなければ、いろいろな方向のL型アダプタが出ているので、好みの位置にSSDを装着することができます。
EVF-11もUSB-C端子の位置を深くしなければ、収まりよくSSDを付けられるんですけどね。



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