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ルール支配行動

ルール支配行動(rule-governed behavior)とは,人の言葉(ルール)によって制御(支配)されている行動のことです。

2つの例をあげて説明します。

A先生が生徒に「この本を勉強するとテストでいい点数が取れるよ。」といいました。するとその生徒は,先生に言われた言葉(ルール)の通り,本を読んで勉強しました(ルールに支配された行動)。

この例では,すぐにいい点数が取れるわけではないが,先生の言葉に制御されて行動していました。

B先生が生徒達に「不審者が出ましたので,Cという道は通らずに帰りましょう。」といいました。すると生徒達は,先生の話(言葉:ルール)を守り,「Cという道」を避けるように下校しました(ルールに支配された行動)。

この例では,不審者に会ったこともないし,悪いことをされたわけでもないが,先生の言葉に制御されて下校しました。

2つの例をまとめると,

先生の言葉による擬似体験的な説明であり,結果がすぐに出ない場合でも,経験をしていない場合でも,生徒の行動は制御されたということです。

先生が話す言葉を例にルール支配行動について説明していきましたが,母親や父親,テレビでみる広告,ポスターによっても制御されることもあります。

しかし,まったく関係のない人や,信頼がない人に言われるとルール支配行動の効力は弱まることがわかっています。話し手(先生,親,広告)と聞き手(生徒,など)との関係性や信頼性によって,効力は変化するということです。

また,ルール支配行動は3つに分類されています。

①プライアンス(pliance)
②トラッキング(tracking)
③オーグメンティング(augmenting)

これらについては,順を追って説明してこうと思います。

まずは次回,プライアンス(pliance)について解説したいと思います。

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カーイエ
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