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関係フレーム理論

関係フレーム理論(Relational Frame Theory : RFT)とは,複数の事柄の関係を一方向に学習した場合でも,それらを双方向的に繋ぎ合わせることができることを説明するものです。

2つの例をあげて説明したいと思います。

「同じ」という箱に10円玉の写真が入っており,そこに5円玉2枚の写真を入れれば,10円玉1枚と5円玉2枚は「同じ」と関係づけられることです(長谷川, 2015)

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「より大きい」という箱に,象の写真が入っており,そこに猫の写真を入れれば,「象は猫より大きい」と関連づけられることです(長谷川, 2015)

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個々の比較は個別にされるが,「同じ」や「〜より大きい」はそれぞれのまとまりを持っています。

「同じ」や「〜より大きい」を「箱=フレーム(枠)」として,事物を箱の中に入れて考えるように,人はそれぞれの対象の関係性を規程して定義していくことができます。

別の例では,「親がお辞儀をする」という行為が「模倣(まねする)」という箱に入っていて,「自分も同じポーズでお辞儀をする」ことがあとから入れることができます(武藤,2006)

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その模倣が,「親がお礼の挨拶をする」,「親がお詫びをする」というような行為にも自動的に拡張されていけば,他の行動を模倣することに繋がります(武藤,2006)

次回は,「確率操作(Establishing Operation : EO)」について解説します。

長谷川芳典(2015):スキナー以後の心理学(23)言語行動,ルール支配行動,関係フレーム理論:岡山大学文学部紀要, 64, 1-30.
武藤崇(2006):関係フレーム理論(基礎編1):言語行動,刺激等価クラス,そして関係フレーム:アクセプタンス&コミットメントセラピーの文脈. 臨床行動分析におけるマインドフルな展開:星和書店

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