でかぴ

集中治療をしてきた中で得た、他人より一歩先に行く上でのbreakthroughと思える知識をまとめて発信します。お金をかけて得た知識は、元を取ろうと脳が必死で覚えます。明日からの臨床が変わる講義スライドを準備したので参考にしてください。危機的出血対応は無料で見れるので参考に。

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最近の記事

IABP管理は大丈夫ですか?

    • 抜管する時は呼吸器に接続したまま抜いてください!

      みなさん、抜管は加圧抜管と吸引抜管のどちらを選択していますか? 麻酔科医へのアンケートでは、加圧抜管が優勢で、吸引爆管は少数派。一部の方は加圧も吸引もせずに抜管するという結果でした。 麻酔科の手技というのは個別の麻酔科医が個々人で磨いていくというところがあり意外と共有されていない事実もありますが、こういった細かな抜管手技などはその一例ではないでしょうか? 加圧抜管では肺胞の虚脱を防ぎ、かつ咳を促す効果が望めます。しかし、吸引抜管の時のようなカフ上部の垂れ込みを処理しながらチ

      • 無益な治療が溢れた高齢化社会で、医療従事者としてプロでいることの難しさ

        プロフェッショナルでいるという事は非常に難しいなと感じる事があります。 長期的に救命の可能性が難しい、もしくは元通りの生活が難しいとなった時に、誰のためになるかわからない治療が淡々と継続されているのを見ると、「自分たちの仕事の意義は何なのか?」と考える方もいる事でしょう。患者さんが悪いわけではないのにその人に優しく出来ない、ケアに心がこもらないということはどうしても避けられません。それでも、日々寝たきりの高齢者が廃用の果ての誤嚥等で心肺停止となり運ばれてきます。高齢化社会で

        • 敢えて言います。増税で行きましょう!!

          年収の壁等話題ですが、個人的には実は増税派です。 国が税収増に躍起なのは理由があります ①少子高齢化で社会保障費増大 ②高度経済成長の時期に建てた高速道路や建物は丁度老朽化で建て直しの時期に(50年経過) ③国防費 ④増え続ける国債 ⑤未来の経済発展に向けた投資(半導体等)の必要性 ①に関して 1/3が高齢者の時代 医療費のほとんどは高齢者に費やされることを考えると社会保障費が増えることがあっても減ることはないでしょう。無駄な医療を省いたとしてもそれは一緒です。新しい薬剤

          心臓血管外科の術後の輸血

          集中治療医が心臓血管外科の術後管理に携われるのは幸運です。自分たちで管理したい外科医もいまだに多く、「なんか介入する敷居が高い」と感じている方も多いと聞きます。 心臓血管外科術後は循環動態のダイナミックな変化を伴い、見ていて非常に興味深い経験をさせてもらえます。小児の先天心などではさらにその兆候は顕著です。 エビデンスのみでなく、生理学的な知識が無いと太刀打ち出来ません。 今回はその中でも輸血に関する講義です。特に看護師や研修医にとって最低限必要な知識をシンプルにまとめまし

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          心臓血管外科の術後の輸血

          医療従事者はなぜ一度始めた人工呼吸器を中止できないのか?

          このタイトルを見て胸が痛い方は多いと思います。 人工呼吸器の治療を開始したものの、治療効果なく抜管に至らない。特に患者が強いチューブ不快を訴えていれば尚更です。自分が提案して人工呼吸器治療を開始したものの、予想に反して臓器不全が悪化するなどの状況では、本当に正しいことをしているのか悩むことも多いでしょう。 こんな時に、ご家族から人工呼吸器の治療を中止したいと言われたらどうしていますか? しっかり話し合った上で中止するという方もいると思いますが、シビアな話を避けたいがために

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          医療従事者はなぜ一度始めた人工呼吸器を中止できないのか?

          脳出血後に血圧を下げるけど、高血圧より正常血圧の方が予後不良って知ってた?

          日本では脳出血後にルーチンでSBP140を目標に降圧薬を使う病院が多いです。 しかしこれは神経予後を改善するかどうか分かっていません。 むしろ題名のように脳損傷後の自己調節能が破綻した脳では正常血圧でも脳の低灌流が生じて予後を悪化させます。 本来は、患者の脳圧に応じて適切な血圧を個別に考慮する必要があります。 脳灌流(CPP)は平均血圧(MAP)-頭蓋内圧(ICP)で規定されます。 CPPの理想は成人では60以上です。 意識がない程の重症な脳卒中なら頭蓋内圧は高度(20以上)

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          脳出血後に血圧を下げるけど、高血圧より正常血圧の方が予後不良って知ってた?

          血管を虚脱させるのは医療者の輸液!ピトレシンやノルアドレナリン投与の目的は血管を絞めることではない

          ICUにおいてショック患者におけるノルアドレナリン投与は一般的に行われます。敗血症性ショックで反応が悪ければピトレシンを投与することも多いでしょう。 上記薬剤を投与する目的はなんでしょうか?血管を締めて血圧を上げることだと思っている方が多いと思いますが、正確には少し違います。 「ショックで末梢が締まっているのに、さらに上記薬剤を投与したら循環不全になる。まずはwetになるまで輸液だ!」と言う医師は比較的多いです。よって大量の輸液を優先しうっ血による臓器障害が進行した患者をよく

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          血管を虚脱させるのは医療者の輸液!ピトレシンやノルアドレナリン投与の目的は血管を絞めることではない

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          医療従事者のお金の不安を取り払う!

          才能ある手術室やICUの看護師が、「給与が低いから」とか「子供の兼ね合いで」と言って辞めていくことが多いです。特に最近は、転職のハードルも下がっているし、それ自体は悪いことではないと思います。人生100年時代、その時の環境に合わしてライフスタイルが変わるのは当然と言うべきです。 しかし、「やりたい事ではないけど給与が良いから」という理由だけで転職した場合、次の職場の給与に慣れてきたらどうしますか?もっと給与の良い次の職場を探して一生さまようのでしょうか? どんな給与でも人間は

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          眠れない患者をそのままにしてはいけない

          入院中の患者さんにとって、その時最も重要なのは何でしょうか? CRPが今日下がったか? Creは下がったか? これらの情報は患者の満足度を上げることはないでしょう。 痛みのコントロールがついているか? よく眠れているか? こういったQOLに関わることが患者にとって何より重要ではないでしょうか? 中でも睡眠は非常に重要な要素であり、体力の回復や免疫能の向上だけでなく、脳も休めてせん妄の予防や治療としても重要です。 ICUにおいては不眠は非常によく見られる問題です。 カテコ

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          人工呼吸器の同調性って?人工呼吸管理中のトラブルどうすれば良い?

          人工呼吸器管理中にアラームが鳴ったら自信を持って対応できますか? 看護師や研修医の中には、人工呼吸器が苦手で、アラームが聞こえても聞こえなかったふりをして離れてしまう方もいるかもしれません。 「人工呼吸器」の定義は、患者の呼吸を把握し、それに追従して圧をかけたり、換気量を制御することです。つまり、人工呼吸器がついている患者では、患者がどのような呼吸をしているか機械がモニタリングしてくれているわけですから、ここから得られる情報は非常に豊富です。 この情報を生かさない手はありま

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          Torsade de pointsの対応をアルゴリズムで確認

          重症患者の管理中に意外と高頻度で遭遇するTdp。 薬剤性のQT延長であったり、電解質異常であったり原因は様々です。 対応に関しては、通常のCPRと同様で良いものと良くないものがあります。 特殊性を理解して適切な対応ができるようにしておきましょう。 経過をモニターで振り返ると、徐脈とQT延長をきっかけにPVCが出現。これが原因でRonTになることがほとんどです。 つまり徐脈にしないことがポイントであり、薬剤(抗精神病薬やプレセデックスなどの鎮静薬、抗不整脈薬)の適正使用と心電

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          医師や看護師がバカを卒業する方法

          医療従事者は、受験や国家試験をクリアしている方も多く、いわゆる知的職種と言って良いはずです。 しかし、実際に働き始めると、ほとんどの業務がルーチンワークであり創造的な仕事が少ないことも多いかと思います。これは非常にもったいない事です。 しかしこのことにほとんどの人間が気づかず、効率の悪い業務を継続しています。 つまり、これに気づいて馬鹿を抜け出せば、簡単に周りから一歩抜きに出た存在となることができます。 具体的には、 仕事効率を上げる脳の仕組みを理解する 仕事効率を上げる

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          医師や看護師がバカを卒業する方法

          ICUで頼られる薬剤師になる!

          ICUで医師は薬剤師に何を求めているのか? 医師の目線で薬剤師にお願いしたいことや知識をまとめました。 大事なのに気づいていない医師が多いです。これらに関しては薬剤師の方から積極的に提案していただくとスムーズに治療が進むと思います。 具体的には これらについて薬剤師の方から医師と知識の共有、提案をしていただきたいです。 これは個人的な意見ですが、誰もが思っている事だと思います。 特に腎機能に合わした薬剤投与量の調整は非常に助かります。ICUでは経過中に腎機能の悪化、そし

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          神経集中治療を要する患者に気管切開をいつ行うか

          上記表題で悩まれている医師、医療チームは多いのではないでしょうか? 神経集中治療を行う患者ではさまざまな理由から抜管困難になる方が存在します。 挿管適応であるA(airway)B(breathing)C(circulation)D(disfunction of CNS)が改善すれば抜管できますが、神経集中治療領域においては、このABCDの完全な改善が難しい患者が多いです。 意識レベルが悪く、舌根沈下を起こすレベルではなくとも、嚥下機能低下から抜管後肺炎を起こして再挿管になった

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          神経集中治療を要する患者に気管切開をいつ行うか

          簡単に血液ガスでアシドーシスの原因を鑑別し治療方針を決める方法教えます

          血液ガスに苦手意識を持っている方が多いです。 この理由は評価の手順が難しいこと、頑張って評価したところでそれほど方針の変更に影響しないことが挙げられると思います。 「頑張って評価しても、治療方針変わらないからいいや!」ってなるのはごく自然な流れです。 今回は簡易スチュワート法を紹介します。 この方法のメリットは計算が簡単であることと、アシドーシスやアルカローシスの定性だけでなく、定量化もできることです。 つまり、複数アシドーシスやアルカローシスが併存している場合に、どの項目

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