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ロックじゃねえ!!

新聞の投稿欄に載った、大学生の投稿。
見出しは「今も聞こえる ロックじゃねえ!」
小学校時代の思い出だ。(2024年1月13日)

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小学校6年の時の担任だった先生は、ロックミュージックが好きで、エレキギターを抱えて教室に来ることもあった。

よく怒った。全力で怒った。怒りが頂点に達したら「ロックじゃねえ!」と叫んだ。この「ロック」は、音楽ではなく、正直さとか、揺るぎのなさとか、そういう意味だったと思う。(投稿の大意)


この投稿を読んだ、俳優の松重豊さん。
自分のテレビ番組、「おげんさんのサブスク堂」で朗読、「号泣した」と語った。

それを聞いた新聞記者が、松重さんにインタビューした記事がこれ。(2024年6月8日)


あの投稿は、最初、非常に笑えたそうです。どんな先生だろうかと想像し、芝居のネタになりそうだなと。

生き方としてのロックは、もはや死語に近い。でも、松重さんの中にはまだあって、仕事を選ぶ基準は、「ロックか、ロックじゃないか」


松重さん:
往年のロックスターは70歳を超えているし、シーナ&ロケッツの鮎川さんや忌野清志郎さんは亡くなった。彼らにロックスピリッツを教わったのに、若い世代に伝えてきただろうか、自分の若い頃とかを考えていたら、最後は号泣してしまった。


取材の記者は言う。
やはり「ロック」の意味が分かりません。

松重さん:
哲学に近い。ロックの先生に聞いても、「わかるわけないだろ!」と言うと思う。

僕らより上の世代のロックスターがやってきたように、いまの社会っておかしいよね?とか、こんなルールおかしくない?とか、表だっては言いにくいようなことを、時にはストレートに、時には暗喩でメロディーにのせ、ブレずにずっと歌い続けている。僕の、生きる上での指標です。

記事より引用


この他にも、般若心経がロックとか、歌が下手で楽器が弾けないから俳優になったとか、甲本ヒロトくんの話とか、いろいろ語っている。


映画や舞台は、世の大勢と対峙して「違うんじゃないか」という立場に居続ける事が大事、とも。

【私の感想】
せっかく記事を貼ったので、そちらを読んだ方がよくわかるってものです。ごちゃごちゃ書いてスミマセン。


それで、最初の、今は大学生の投稿も、松重豊さんのインタビューもおもしろかった。エレキギターを抱えてやってくる先生というだけで、おもしろい。小学生に「ロックじゃねえ!」なんて言っても「なんだ?」と通じないと思うけど、何となくはわかったんだろうな。

松重さんも、自分で立っている。ロックな大人ってかっこいいと思う。


私は、高齢になってから、ロックの良さが分かってきた。ドはまりしているアーティストもいる。

忌野清志郎のYoutubeもよく見るし、鮎川さんが最後までガンと言うことを伏せ、ステージに立ち続けたのも、「ロックだなあ」と思う。


じゃ、ロックって何だ?と聞かれるとちゃんとは答えられない。

投稿者は、改めて取材を受ける。今でも「ロックじゃねえ!」は聞こえてきて、「自分や社会にモヤっとしたとき」だとか。

 私も、何となく迷ったときとか、悩んだり落ち込んだりしたときに、「ロックじゃねえ!」と(心の中で)叫んでみた。そうしたらスキッとすることに気がついた。

ロックじゃねえ!!
(お前はそれでいいんかい?)

吹っ切れる。
そんな気がする。


ちなみに、「おげんさんのサブスク堂」はNHKの番組。星野源のおげんさんと、松重豊さんの豊豊さんが、大好きな音楽をひたすら語り続ける番組らしい。






*ヘッダーお借りしました。ギター弾きたい。

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