上岡龍太郎さんの追悼番組~探偵ナイトスクープ
先日亡くなられた上岡龍太郎さんの追悼番組を見ました。リアルタイムでは無理だったので、録画して。
司会は朝日放送岩本啓介アナウンサー。
ゲストは桂南光さん、岡部まりさん、キダタローさん、間寛平さん、そして石田靖さん。
セットがあまりに「追悼番組」という雰囲気だったので、最初ちょっと引きました。大きなご本人の写真。白い菊で飾られた祭壇、ゲストもみな黒い服だったので。
でも、だんだんと安心しました。とても良い作りになっていると思ったからです。
まずは貴重な幼少時代の写真がありました。よく借りられましたね。
漫才トリオの映像。私はこの番組をリアルで(テレビで)見ていると思います。年代がわかる。
これも貴重と言える「ラブアタック!」の司会の映像。とにかく切れが良く、頭の回転がとても速かったと思います。和田アキ子さんが別のVTRで思い出話をしていました。仕事以外にも親交があったようで、感極まって「これ以上言うと(自分が保てないので)ゴメン」と言っていました。突然の訃報でしたからね。
「探偵ナイトスクープ」の話になりました。ゲストもその関連の方が多いです。
岡部まりさんは変わりませんね。上岡局長がその力を発揮していたエピソードが語られました。VTRを見た後で、「これはおかしい」とキレて(キレたふりして)席を立ってしまったこととか。
寛平ちゃんもキダタローさんも石田さんも付き合いが深いです。
寛平ちゃんさすがです。「上岡さんとは芸風が違う」と何回も言って、石田さんに突っ込まれていました。カンペイちゃんがホノルルマラソンを完走したとき、ゴールで上岡さんが待っていて、記録と同じだけのご祝儀をくれたそうです。「もっと遅く走れば良かった」と言って笑いを誘っていました。
こんなふうに、上岡さんの追悼番組らしくなっていきました。
私は「探偵ナイトスクープ」を毎週録画予約しています。それ以前は見過ごすことも多かったので、あまり熱心な視聴者とは言えないですが、上岡局長の時は面白かったなと思います。
視聴者からの依頼を、「真面目に、かつどうしたら面白く届けられるか」が番組の真骨頂ということをはっきり司会者として示していたと思います。
VTR作成にどれだけ関わっていたかはわからないですが、ただ面白ければ良いわけではない。「真面目と面白さ」そのせめぎ合いのようなことが興味深い。
それと、「しょうもなさ」ですね。
昔よくやっていた「パラダイスの紹介」なんか大好きでした。個人がこだわりでやっているアミューズメントパークみたいな場所です。ちっちゃいけど結構本格的な装置があったりして、笑えました。とにかくこだわりがスゴイ。(知っている人は知っている)
今も「しょうもなさ」はあります。身体を張った依頼です。最近新しい探偵も挑戦していました。逆立ちしてウンコできるか、とか。でもちょっとまだ足りない、何かが。これは探偵のこれからに期待しましょう。(なんてエラそうなんだ)
それからの局長と比べているわけではないです。西田敏行局長は「泣きの局長」で人間性が溢れていたし、今の松本人志局長も、「松本局長独自の笑いの視点」があっておもしろいです。
探偵ナイトスクープ論になってきました。追悼番組に話を戻します。
横山ノックさんの葬儀の時、上岡さんが読んだ弔辞が素晴らしかったとのことです。この弔辞のことは先日、三谷幸喜さんが朝日新聞のコラムで言っていました。あれほどの弔辞を聞いたことがないと。
それを聞くことができて、良かったです。そして、素晴らしかった。笑わせて、泣かせて。私もグッときました。
上岡さんは本当にノックさんのことが大好きで尊敬していてどうしようもない人と思っていて亡くなったことが悲しくて永遠の相棒で、ということがわかりました。最後は泣きそうになっていました。
「人対人」としてつながっていたんだなと思い、そんなふたりの関係がうらやましくなりました。
最後に「芸人の葬儀に涙はいりません。笑って送ってあげて下さい」と言っておられました。ご自分の葬儀にもそうしてほしいと思っていたことでしょう。
そんなわけで、この番組を見て良かったな、録画しておいて良かったなと思いました。
(見出し画像は、六甲ミーツアートの過去作品です。こんなの大好き)