おかしいと思うことに声を上げる~新聞より
今日7月11日日曜日の朝日新聞より。〔写真は成長著しいホテイアオイ〕
興味のある記事、面白いと思った記事がたくさんありました。最初にこの「おかしいと思ったことに声を上げる」ということを考えさせてくれた記事が複数あったので、書いてみたいと思います。いつもの通り、記事を全部は紹介できず、自分の印象的だったことだけを書いているということをご了解いただければと思います。
①25面教育面より 『学校の自由って?語り合おう』
学校の頭髪指導に疑問を抱いた都立高校の生徒らによるドキュメンタリー映画が製作されました。その制作過程が、新聞の『いま子どもたちは』というシリーズで連載されました。それに多くの反響があったそうです。『いま子どもたちは」というシリーズはいろいろな子どもたちの「今」を紹介してくれています。ここから要約してみます。
【要約】・連載への感想は、映画を監督した生徒や、自身は黒髪だが髪染め指導に疑問を投げかけた当時の生徒会長を支持する内容が大半だった。
・学校側が生徒らの取材を受けないことを批判。「高校生らしい髪、高校生らしいって何?その問いに教師たちが全く答えていない。東京都教育委員会は「時と場に応じた身なりや所作がきちんとできる生徒」というのを目標に示している。これを「管理教育の強化」と指摘する投稿もあった。
・反対に生徒らの行動に懐疑的な内容の反響もあった。「髪色は安直な自己表現ではないか」など。
・連載後、「第2回自由の北園交流会」が在校生、卒業生、他校生も含めてオンラインで行なわれ、自由について語り合った。3年生の生徒は「髪染めがゴールではない。見た目を管理されると、思想的にも自由になれない」と訴えた。
・映画を監督した生徒は今春卒業。「一つの物事について一人ひとりが考える余裕のある環境」が自身の考える「自由」だと話した。「先生方は生徒と対話してほしい。高校生も、外見より内面や行動が大事と思ってもらえる行動をとる必要がある」と述べた。
・生徒らに懐疑的な意見を述べた参加者も「先輩から受け継いだ校風を守るところに大きな意義を感じているのだと理解した」と語った。【要約終わり】
記事には、二人の識者のインタビューも紹介しています。上野千鶴子さんと卒業生でもある津田大介さんです。その中で、上野千鶴子さんは【映画で教師が、「あなたの考える自由は髪染めのことばっかりだよね」としつこく言うのに対し、「僕自身は茶髪にする意思はない。だが、そうしたい人の自由を守る」と言った。これは人権リベラリズムの「基本のき」です。】(【】内は引用)と言っています。
ここからが私の感想ですが、「若いっていいな」と思ったのが一番です。これっておかしんじゃない?と思ったことを素直に表現する。行動する。それに対して大人は「決まっているから」とか「ルールだから」と押さえ込むのではなく、一緒になって対話し、話し合うことが必要ではないかと思いました。若い人なりの感性もあると思います。
人はそれぞれ意見が違います。意見がぶつかった時、その時にどうしたらいいか。これはずっと私が思っていることです。
この前ある研究大会で講演された先生の言葉です。介護の場面での話ですが「合意形成」のためにすべきことを話してくれました。それは、「よく聞く。思ったことは伝える」「感情ではなく、論理的かどうかを基準に議論する」「同じテーブルに乗せて話し合い、相手の良いところ、納得できるところを見つけ、自分の意見に統合する」などです。これらがうまくいかないと、意見があっても黙ってしまうか、主張し続けるか、もしくは諦めるということが起こると言っておられました。場面や状況は全く違うのですが、共通することもあるなと思いました。
これから2番目の記事の紹介はまたのちほど。