岬多可子の第4詩集『静かに、毀れている庭』を読む 。前々作の性愛、前作の「こども」に対する視点は消散し、ただそこにあるもの、のこされたものに対する眼差しが増える。散文詩は一篇もなく、行分け詩に漢語が増し、詩人の時の重なりを感じる。『苺を煮る』に惹かれる。著者署名に身が引き締まる。
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