女性詩とひらがなと手書き
高橋順子『意地悪なミューズ』を読む。
以前読んだ新井豊美『女性詩史再考』で、女言葉の本質はひらがなにあると高橋順子が指摘していると読み、その出典を探ってみた。
『意地悪なミューズ』は、第一部・二部は戦前、戦後それぞれの詩人論、第三部は著者の詩論、そして第四部は女性詩について考察していて、そこに高橋のひらがな論があった。
漢字は、目に見える具体的な物を指している場合を除き、人に緊張を強いる。それに対し、ひらがなは、一個だけとってみたら、ほとんど意味をなさない文字であると指