デザインを体系的に捉える_文字をデザインする_

デザインを体系的に捉える「文字をデザインする」

前の記事で体系的にフォントを選ぶにはどうすればいいかを解説した。そのため、今回は選んだフォントを使って、体系的に文字をデザインしていく。

まず、文字をデザインするときに、変えることができるのは、

・ サイズ
・太さ
・字間
・行間

この4つしかありません。そのため、この記事はこの4つについて論理的に決められるようにします。ここでも、コンセプトがとっても重要です。コンセプトについての記事も書いているので、よかったらコンセプトの記事も読んでみてください

サイズ

どうやってサイズを決めるのか
wordやpower point などの文字を扱うソフトのほとんどで変更できるので、デザインが苦手な人でもフォントサイズは調整したことがあると思います。

ただ、pt数を上げ下げするだけで変更できるので、感覚的に変えていそうですが、フォントサイズもちゃんと論理的に決めることができます。

まずは、文字の役割を理解しましょう!役割ごとにフォントサイズが変わってきます。下はフォントサイズが大きい順に並んでいます。

大見出し … タイトルに使います。
中見出し … 章タイトルに使います。
小見出し … 節タイトルに使います。
本文 … 本文に使います。
キャプション … 図の下とかに使います。

もっと詳しく説明すれば、前文リード文ノンブルなどがありますが、だいたいこの5つがよく使われるものです。この順にフォントサイズを変えていきましょう!

フォントサイズの基準
フォントサイズを決めるには、本文のサイズをはじめに決めます。本文サイズが他のサイズを決めるための基準になります。また、本文のサイズは読み手に合わせて決めていきましょう!

例えば、小学生1年生の国語の教科書と高校3年生の現代文の教科書を思い比べてみてください。

小学1年生の教科書の方が大きいですよね!

小中学生は、文字を認知する発達段階であるため、大きめに設定されているようです。これは、文部科学省の教科書規程によって小中学校の教科書は10.5pt~18pt と決められ、意図的に決められています。

このように、フォントサイズは年齢によってある程度決めることができます。そのため、10.5pt ~ 18ptの間で、読み手の年齢に合わせて本文のフォントサイズを決めましょう!

本文のフォントサイズが決まったら、あとは、1.2~1.5倍 0.8倍~0.5倍しながら、等比率で他の要素も決めます。


太さ

どうやってサイズを決めるのか
太さはフォントによってたくさん用意されているものから、1つしかないものまであります。そのため、あまり自由に太さを変えることができませんが、大体のフォントは、2・3つが平均な気がします。

サイズと同様に、太さも本文から決めていきます。
フォントサイズは、読み手を意識しましたが、太さは、コンセプトを意識します。

細め
女性的な印象やリッチ、伝統的な印象
太め
男性的やチープ、モダン

みたいなイメージです。このイメージ合うように本文の太さを決めていきます。

その後、強調したいところ(見出しや本文中)で太さを変えましょう!
こうすることで、全体的な印象を変えることなく、重要な点を伝えることができます。

字間

字間を調整するのは、カーニングやトラッキング、字送りなどがあります。
それぞれ、数値を動かすとちがう挙動をします。それぞれの違いやどう動くのかは、いろんな人が解説しているので、そちらをご覧ください。

どうやって字間を決めるのか
それらの解説では字を読みやすくするために、字間を調整するととっても感覚的な物がとっても多く、体系的ではないように感じます。そのため、調整すればするほどなんか変になるし、時間がかかる。でも今回はちゃんと、論理的に時間を調整していきましょう!

字間が広い
ゆっくりな、落ち着いている
字間が狭い
急いでいる、活発

こんなイメージがあります。そのため、コンセプトに応じて読み手にどのような印象を与えたいかで字間を少しずつ変えます。

変え方

1.改行する位置を調整する。
     point1    1行の文字数は、35文字程度が読みやすいらしい
     point2    複数行ある時は、行の文字数は同じくらいにしよう

2.カーニングをする
     point3    コンセプトに合う字間を決めましょう!

3.文末・文頭を揃える
     point4    文末・文頭は揃えるときれいに見れます。

いつもこの流れでカーニングしています。


行間

行間を調整すると、字間と同じように感覚的なものが多いです。論理的に時間を調整していきましょう!

どうやって行間を決めるのか
はじめに、読み手の年齢に合わせてある程度決めます。

低年齢の人は行が変わると、次の行がどこかわからなくなり迷子になります。そのため、読み手の年齢や読み能力に合わせて基準を決めます。

次にコンセプトに合うイメージの行間に調整します。

字間が広い
ゆっくりな、落ち着いている
字間が狭い
急いでいる、活発

こんなイメージを与えることができます。

よく、文字の1.5倍の行間をあけると読みやすくなるよ!と言われますが、あくまで目安だったり、基準です。しっかり、コンセプトにあった行間を意識しましょう!

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