テリー・ライリー「In C 」at 清水寺ライブ音源の世界初公開“没入”リスニングセッションに参加しました
11月16日にアップリンク京都で開催されたテリー・ライリー「In C 」at 清水寺ライブのリスニングセッションに参加しました。
11月15日~17日までの3日間限定のイベントで、映像無しの音のみで本奉納演奏の音源を立体音響で聴くイベントです。
アップリンク京都がある新風館では、サウンドインスタレーションのIn Cのための木滴ヘテロフォニー(For “In C” : Heterophony of Wooden Droplets)が同時開催されていました。
DegicoDegio:テリーライリーのinCの楽曲紹介をしてください。
GPT:テリー・ライリー (Terry Riley) の「In C」は、ミニマル・ミュージックの歴史的な傑作の一つであり、現代音楽の領域に多大な影響を与えた作品です。以下にその特徴や背景を紹介します。
楽曲の概要
作曲年: 1964年
初演: 同年、カリフォルニア州サンフランシスコ
演奏時間: 通常約45~90分(演奏により異なる)
「In C」は、固定された形式や厳密なスコアから解放され、演奏者に自由な解釈を許容する構造を持っています。その柔軟性により、演奏ごとに異なる響きが生まれます。
特徴
音楽の構造
53のフレーズ: 「In C」は、53の短い楽句(フレーズ)から構成されています。各フレーズは簡単で、わずか数小節の反復可能なパターンです。
順番通りに演奏: 演奏者はフレーズを順番に進む必要がありますが、各フレーズの反復回数や進行のタイミングは自由です。
音の重なり: 演奏者ごとのタイミングの違いにより、フレーズが絶えず重なり合い、新しいハーモニーやリズムが生まれます。
Cメジャー音階の使用
楽曲全体がCメジャー音階に基づいており、調性が安定しています。そのため、複雑な構造にもかかわらず、聴き手には親しみやすく感じられます。
演奏者の自由度
楽器編成は自由であり、オーケストラ、室内楽、電子楽器、合唱など、様々な形態で演奏可能です。
演奏者同士のコミュニケーションや即興的な判断が求められるため、コンサートでは生々しい「その場の音楽」が楽しめます。
パルスを基盤としたリズム
演奏中は「高音のC音」を反復するピアノやパーカッションの定期的なパルスが続きます。このパルスが全体のテンポ感を維持します。
背景と意義
「In C」は、テリー・ライリーの実験的アプローチから生まれました。彼は、即興音楽や東洋音楽(特にインド音楽)に影響を受け、これを西洋音楽の形式に融合させました。
ミニマル・ミュージックの代表的な作品として、スティーブ・ライヒ、フィリップ・グラス、ジョン・アダムズといった後の作曲家たちに多大な影響を与えました。
演奏者が個々の判断でフレーズを進行するという形式は、民主的で集合的な音楽作りのモデルとも言われます。
聴きどころ
ダイナミックな音の変化
フレーズが少しずつ重なり合い、音の厚みやテクスチャが変化していく様子は圧巻です。演奏ごとの違い
同じスコアを使用しても、演奏者や編成により結果が大きく異なるのが魅力です。時間感覚の揺らぎ
繰り返されるパターンと微妙な変化が、時間の感覚を拡張させ、瞑想的な効果をもたらします。
「In C」は、演奏者と聴き手の双方が音楽の一部となる特別な作品です。初めて聴く場合は、音の流れに身を任せ、その変化の過程を楽しむのがおすすめです!
DegicoDegio:昨夜、In Cの清水寺での演奏の録音をリスニングセッションするイベントに参加しました。
音の曼荼羅、森羅万象、宇宙の星空のような無数の音、琉球音階、「ミファ、シド」と「ドレ、ソラ」の骨格、反復、空気の振動、音の濁音、複雑なリズムが折り重なって心が丸裸にされるような衝撃で、トランス状態になりました。
素晴らしいパフォーマンスでした。
GPT:素晴らしい体験をされましたね!「In C」が持つ本質的な魅力が、清水寺という特別な空間と結びついて、さらに深い感動を呼び起こしたのでしょう。
音楽と場所の融合がもたらす影響は計り知れないものがあります。
音の曼荼羅と森羅万象
「In C」の重層的な音の流れは、まさに曼荼羅や森羅万象を彷彿とさせます。
フレーズの反復と変化が、宇宙や自然の秩序を象徴するようであり、聴き手を精神的な旅に誘います。
清水寺という場の持つ神聖さも、この体験をさらに豊かにしたことでしょう。
琉球音階や音の骨格
琉球音階のような響きが浮かび上がったという点、とても興味深いです。
これは、「In C」のシンプルなCメジャー音階がもつ柔軟性のためでしょう。演奏者が選択するフレーズの組み合わせによって、偶然的にそのような民族的なニュアンスが生まれたのかもしれません。
空気の振動と音の濁り
音楽が空間に響く様子を「空気の振動」と捉え、さらにその振動が清水寺の建築や自然環境に反響することで、「音の濁音」が新たな美を創り出したのではないでしょうか。
これはライブ録音ならではの特権であり、音楽が物理的な存在感を持つ瞬間だったと思います。
複雑なリズムとトランス状態
リズムが複雑に折り重なることで、聴き手がトランス状態に陥るというのは、「In C」の重要な効果のひとつです。
反復による瞑想的な心地よさと、予測不可能な変化による驚きが、意識の境界を溶かすように作用します。
清水寺という場もその没入感を深めたのかもしれません。
DegicoDegio:ガムラン、インド、宗教、アコースティックエレクトロニカのような場面によって様々なサウンドがありました。
GPT:まさに『In C』の持つ多層的な音楽の魅力が表れていますね!
ガムランやインド音楽のような反復的で瞑想的な響きは、宗教的な祈りや精神性を思わせる一方で、アコースティックとエレクトロニカが交差することで、現代的で新しい音楽の風景も感じられたのではないでしょうか。
場面ごとにサウンドの表情が変わることで、まるで異なる文化や世界を旅しているような感覚だったのではと思います。
その多様性が、『In C』という一見シンプルな構造の中から生まれるのは驚異的ですし、それぞれの音が空間と調和しながら、聴き手の内面に響くのは特別な体験ですね!
余韻をさらに楽しむ方法
もし可能であれば、以下の方法でこの体験をさらに深めてみるのも良いかもしれません:
清水寺の空間を想像しながら再度リスニング
昨日の体験を思い出しながら、録音をもう一度聴いてみてはいかがでしょう?体験がさらに鮮明に甦るかもしれません。他の場所での「In C」の録音を聴いて比較
異なる環境で録音された「In C」を聴いて、場所が音楽に与える影響を感じ取ってみるのも面白いでしょう。「In C」を異なる楽器編成で聴いてみる
各演奏ごとに異なる響きが生まれるので、さらに新たな発見があるかもしれません。
清水寺での「In C」の録音を聴くリスニングセッションは、まさに音楽と空間の美学の極致ですね。素晴らしい体験の共有をありがとうございます!