2024/09/25 高円寺の隙間を歩く
はじめに
夏の暑さが消え去った三連休の最終日。個展を見るために高円寺へ訪れた。メイン目的はそれなのだが、2週間後に会社同期と高円寺で飲む約束もしていたので、その下見も兼ねて高円寺駅周辺を探索した。
昭和アパートの一室 そぞろ書房
高円寺駅南から少し外れたところにそぞろ書房という書店がある。個展をやるまでその存在を知らなかったし、AppleのMAPにすら引っ掛からなかった。
Xを除くとプロフィール欄に「ZINE、雑貨、新刊、古本の販売、展示、イベント、一箱本屋など、色々やる高円寺の書店です。」とある。そんな書店あるのかと住所をもとに探すと、あった。
え?書店?アパートじゃん。
入り口も解放されておらず、ほんと昭和アパートなのである。入る時もちょー不安である。下手したら不法侵入だから。中に入り2階に登ると、ほんとにアパート一室を書店(イベントスペース)にしているのである。
個展はもちろんだが、このそぞろ書房にも感動した。
こんな自由なお店があっていいのかと。
書籍もスペースが無いため、最低限しか置いていない。ワンピースやキングダムなど、間違いない漫画も置いていない。個展を出した人に関する書籍と、グループの書店でメインでは置かないだろう本が並べられていた。この狭い室内で、広大な自由を感じることができた。
豊かで安い街、高円寺
高円寺は多数の商店街が集まって構成されている街になってる。メインとしては南北にそれぞれあり、飲食店が多い高円寺純情商店街と雑貨•カルチャーの高円寺パル商店街である。
あと何気にスーパーが多い。価格破格の業務スーパーやOK、西友も駅から5分以内に存在している。若手芸人やお金のない文化人が住むイメージがあるが、家賃もJR中央線、杉並区にしてはかなり安い。飲食店も安く、スーパーもあるので、住む街としても申し分ない。
隙間を埋める高円寺
余白の美学といって、あえて隙間を開ける豊かさ、美しさも存在するが、高円寺のイメージはその逆だ。
商店街には隙間がないが、それぞれ魅力で溢れている。大手チェーンも小店舗の惣菜屋が並列していてもお互いに邪魔をしていない。人もお店も活気に溢れていた。なにより非生産的な文化やカルチャーが生き生きしている。
個展帰りにパル商店街で、アーティストがバイオリンを弾いていた。小さい子供たちが座って聴いていたのが印象に残っている。商店街を歩きながら街の隙間を覗いていた。
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