『逆評定』の逆評定、逆評定評定
某京大学の全情弱の救世主、『教員教務逆評定』(確か)なる情報誌は、本当に信頼するに足るのかという疑問を持ったのは自分だけでないと信じたい。
学生だけが評価されるべき存在ではなく、教員側も学生の評価を受けるべきなのは確かであるが、更にその学生の評価の正当性も問われるべきではないか。
「大仏」だから安心して勉強を怠り単位を落としてしまったり、逆に「大鬼」であることを落単の原因として自分の努力不足の責任を教員に転嫁したりするのはいかがなものかと思う。また逆評定を鵜呑みにして、興味のある大鬼の授業よりも楽単を選び後悔することにならないよう、2Sセメスターを終えた者として警鐘を鳴らしておかねばならない。
このように逆評定に踊らされる某大生をあまり見たことはないが。
とは言え、学生を評価する教員を評価する逆評定を評価する、という不毛極まりないイタチごっこの一端を担ってみたいものである。
以下に、個人的に思う『逆評定』の良い点、悪い点を述べる。
良いところ
○情弱の救世主
某大進学者の少ない非進学校や地方の高校出身者、再受験の人や留学生(?)、多浪、或いは自分のようなただの陰キャなど、先輩から授業に関する情報を入手するのが困難な学生にとって、教員の評判を知ることができるものは非常に助かるはずだ。
○D&Iに貢献している
上述の理由により。大学当局より貢献しているのではないか。
○入手しやすい
何週間か街頭販売しているので、セメスターが始まったばかりの適当な日に駒場に行けば大体購入できる。社員の皆さんお疲れ様です。
○広告を載せられる
逆評定のもとになるアンケートに答えると、件数が多ければサークルなどの団体の広告を載せることができる。これは自分が所属する団体を宣伝したい人にとって非常に助かるものである。但し、それなりに回答件数を増やさなければならず、団体に所属する人の協力を仰ぐ必要がある。
悪いところ(主に内容について)
×自慢大会
「○○をしたら優上とれた」→それってあなたがもともと優秀だからですよね?
〇〇に入る言葉も具体的にこうした、とかではなく、「試験前にスライドを一読したら」とかいう皆が当たり前にするようなもので、安易に一般化して良いものだろうか。
良識ある某大生には、優上をもらったからとか落単したからという個人の結果のみに基づいて教員を肯定的に評価するのではなく、多くの学生にとってその授業がどうなのか、より客観的な見地からの評価をお願いしたいものである。(もちろん優上ばら撒きや落単者続出など、個人の結果にとどまらない情報は有益である。)
×悪評が一人歩き
例えば公法学を専門とされている某大鬼教員とか。ご本人は地味に喜んでいるが。
場合によっては面白い授業なのに、大鬼だからという理由で履修を避けることになるのは勿体無いと思う。
×教員の容姿への言及
「かわいい。」「美人。」という記述をしばしば目にする。もし自分が教員であり、興味本位で逆評定を見て、他の教員が揃いも揃って容姿を褒められている一方、自分の欄には容姿に対する言及が一切なかったとしたら、如何に容姿では勝負しない研究者であったとしても心中いかがなものであろうか。
良識ある東大生には、いや、ルッキズムに毒された学生にも、教員へのちょっとした配慮を求めたいところである。他人の美醜が気になるならばミスコンの誰かを応援していれば良い。教員の容姿に関する情報は授業に何の関係もない。
以上で逆評定評定を終えておく。他にも言いたいことは色々あるが、何となく飽きてきたのでこれまでにしておく。
「逆評定評定」と題したのは、「逆逆評定」だと教員の側が再度評価しているように捉えられそうだったためである。あくまでも一学生の個人的な感想として受け取っていただきたい。
追記
時代錯誤社の皆様には常々感謝しております。このようなものを勝手に書いてしまって申し訳ありません。
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