見出し画像

Uniswapが次回大型アップデート、V4 を発表!

DeFiイノベーションの最先端を走る分散型取引所(DEX)、Uniswapは次回アップデート「V4」の構想を発表しました。V4で登場する新機能と、今後のUniswapの展望についてお伝えします!(以下公式発表です↓)

今回のV4アップデートで注目されているのは、新たに導入される「Hook」と「Singleton」と呼ばれるスマートコントラクト(自動で取引を行うブロックチェーン上の契約プログラム)です。


V4注目の新機能1:Hook

Uniswapではユーザー同士の取引がスマートコントラクト(によって自動化されるように設計されています。完全に取引が自動化されているため、このような運営の方式を通称AMM(自動マーケットメーカー)方式と呼びます。

ユーザーが自身が持っている暗号資産は「プール」という形でUniswapに預けられます。取引所内にプールとして預けられている通貨量をもとに適切な取引価格が割り出され、ユーザー同士のスムーズな取引が可能になっています。

今回導入となる「Hook」とは、ユーザーがカスタマイズされたAMMプールを作成できるスマートコントラクトです。具体的には以下のようなことが可能になります。

  1. 時間加重平均マーケットメーカー(TWAMM):大量の注文を時間経過でより小さな取引に分割。これにより、大量の取引が一度に行われることによる資産価格の急激な変動を抑える。

  2. 動的手数料:市場のボラティリティなどを反映して手数料を動的に調整。

  3. オンチェーンリミットオーダー:取引をより細かく制御するための機能で、ユーザが特定の範囲内での価格でのみ取引を実行するよう自身で設定。

  4. レンディングプロトコルへの流動性の預け入れ:取引が行われない時間帯にユーザーが余剰流動性を他の場所(レンディングプロトコルなど)に充てる。(例:ETHプールの一部をリキッドステーキング運用に回すなど)

Uniswap上での開発自由度、さらには他のDeFiアプリケーションとの相互運用性が大幅に向上しています。

V4注目の新機能2:Singleton

Uniswap V4では、なんと全ての取引プールが一つのスマートコントラクトにまとめられます、これが「Singleton」です。つまり、それぞれの取引プールが別々のスマートコントラクトを持つ必要がなくなった、という意味です。この変更のメリットは大きく2つあります。

  1. コスト削減:それぞれの取引プールが個別のスマートコントラクトを持つ必要がなくなったため、取引を行う際に必要なガス代が最大99%削減。

  2. 効率的な取引:一つのスマートコントラクトに全ての取引プールがまとめられるため、ユーザーが複数のプールを経由してトークンを交換する際に希望する取引に最適なルートを簡単に見つけられるように。これにより、ユーザーはより良い取引レートを得ることができ、取引の実行に必要な手数料を削減。

Singletonは取引の効率を上げ、コストを下げるために集約・効率化に焦点を当てたアップデートです。

Uniswapの今後は?

BianaceやCoinbaseなどの中央集権型取引所(CEX)が規制によって苦しめられる中、DEX最大手であるUniswapでの取引量は過去最高値を更新しています。これまではUniswapのようなDEXはブロックチェーン上で稼働するプロトコルのため、CEXと同様の規制対象にはならないと考えられてきました。

しかし上記の取引所を先月提訴したばかりのSEC(米証券取引委員会)は、2021年にUniswapの開発企業のUniswap Labsを調査していた過去があります。

今回大手CEXが立て続けに提訴されたことを踏まえると、UniswapなどのDEXも将来的にアメリカの政府機関の規制対象になることが充分考えられます。

UniswapはこれからもDeFi全体を牽引していく存在であり続けるのでしょうか、今後の更なる飛躍に期待です。

ブロックチェーンや、その他web3事業についてお悩みのある方はぜひDeFimansへご相談下さい!

(勉強会:北野、文:山田)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?