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優しい想いをありがとう。

真っ黒い雨雲が、山の上から下へと風に流されている。私は、傘とかっぱを持ち車椅子を走らせていた。

この町は穏やかで、空気の濃さを感じる町で
日頃都会にいた私とは環境が違い、何もかもが新鮮だ。

私は区役所に送る郵便物に貼る、84円切手を買いにコンビニエンスストアに入った。

人気もなく、レジのお兄さんに

「84円切手を下さい」

おもむろに、電子マネーの携帯バーコードをかざして見せると

「切手は現金のみなんです」

お兄さんはそう言って申し訳なさそうな表情をしたので


「ごめんなさい、現金持って来なかったから
お買い物して出直しますね」

世の中のシステムを分かっていない自分を恥じたのだ。
生クリームたっぷりのシュークリームとお菓子やジュースを買ってレジに行くと、あのお兄さんが

「自分切手買いましたので使って下さい」と

お兄さんが切手を渡してくれたので

「そんな、悪いじゃないの?」

とパニックになって私は手を横に降ってしまったのに、お兄さんは私から郵便物を受け取り切手を貼ってくれました。

「本当にありがとう、お名前は内田さんですね」

名札を見て確認をして、またお金を持って返しますとお礼を伝え店を出たのです。
なんて優しいのだろうか?
思えば思う程涙が沸き上がりました。

手紙を書き、お菓子を小さな紙袋に入れ今これを書いているわけです
優しさがしみじみ伝わる出来事でした。

内田さん本当にありがとうございます、電子マネーだけじゃなく現金を持ち歩く事もおぼえました。

私の望む世界を自分なりに表現したいと思います。大体実話でございますのでよろしければ、読んでいただけましたら小躍りしたいと思います。足が不自由になってからより書きたいと思う事が増えてまいりました。私には背中に翼があることを隠せない性分なのです☆