充実する日本語ポッドキャスト1 ラジオ局オリジナル編
今年になって、日本でポッドキャストが流行るとの予想が出されていた。正直、今のところ日本でポッドキャストがそこまで多くの人に聞かれているのか?は怪しい。
おそらく、その理由は芸能人を始めとして、今年になって多く作られるようになったYouTubeに押されて、陰に隠れてるせいかもしれない。受け手の数の点では、ポッドキャストはYouTubeにかなわない感は現時点では拭えない。
しかし今、日本語のポッドキャストは質の高いコンテンツがどんどんと増えてきている。作り手の側からは、日本語のポッドキャストは大流行りなのだが、それが注目されてないのは惜しい。
そこで、今年になってから配信が始まったポッドキャストから、私のお薦めを紹介したい。最初はラジオ局の制作するオリジナルコンテンツから始めよう。
ラジオ局の配信するポッドキャスト
日本のラジオ局はもともと以前から、放送したラジオ番組のポッドキャスト化はやっていた。しかし、そうしたラジオ番組のポッドキャスト化も今年に入ってからの大幅に増大した。ラジオ番組のポッドキャスト化にもお薦めのコンテンツは多くあるが、ここではそれは紹介しない。
今年に入ってからのラジオ局制作のポッドキャストの特徴は、ラジオ番組とは別に作られたポッドキャストだけのオリジナルコンテンツが増えたことだ。そして、このオリジナルコンテンツに質が高いものが多い。ラジオ番組並みの質からラジオ番組の持つ制約(時間やテーマ)が外れた結果、放送されるラジオ番組とは異なる独特の面白さに達しているところが注目だ。
とりあえず、私が確認できた範囲でのお薦めのポッドキャストを紹介します(私も全てのポッドキャストを確認しきれない)。
お薦めのラジオ局制作オリジナルポッドキャスト
TBSラジオ『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』
https://anchor.fm/s/38dfe020/podcast/rss
今秋の改編で終わった、TBSラジオの金曜の「生活は踊る」のレギュラー出演者のジェーン・スーと堀井美香によるポッドキャスト。
TBSラジオで平日の昼に帯でやっていた「生活は踊る」が金曜だけ終わることになり、他の曜日と比較しても特に面白かったので、終わってしまうのは勿体無いな〜と思っていた。そこに同じメンバーによるポッドキャストが始まったと知って聞いてみたら、そのあまりの面白さにビックリ!
TBSラジオのアナウンサー堀井美香は、「生活は踊る」にジェーン・スーと出演することで本性を発揮し始めた。それでも十分に面白かったが、放送という制約を外されたポッドキャストになったら、さらにおばさん同士のトークが好き勝手になり、野に放たれた野生動物のようによりいきいきとしてきている。
おそらく、これは放送されるラジオ番組とは異なる面白さが現れたコンテンツとして、代表的なものだろう。
https://anchor.fm/tbsradio-over
ニッポン放送の早朝の番組を担当している上柳昌彦がメインパーソナリティを努める、ニッポン放送のお膝下の有楽町を紹介するポッドキャスト。
有楽町に関わりのあるゲストを呼んでトークをする番組。流石の上柳昌彦が優秀なので、どの回も楽しく聞ける。有楽町のテーマソングを決める「有楽町うたつくり計画」も現在進行中。
内容の聞きやすさはベテランの上柳昌彦のお陰で保証されてるが、やはり最大の特徴はキー局制作なのに有楽町というローカルな話題を扱っていることだろう。普通なら、キー局での放送でなると、扱うテーマは広く受け入れられるものが中心にならざるをえない。でも、ポッドキャストならその制約は関係ない。
ローカル局がローカルなテーマを扱うのを聞いたことはあるが、まずたいてい面白くない。しかし、これは有楽町にある店の店主を連れてきてるだけなのに、楽しく聞けるレベルに達している。流石のニッポン放送制作と言わざるをえない。
https://www.1242.com/project/yurakucho
THE PARANORMAL TELLER(配信完了)
https://feeds.sonicbowl.cloud/rss/901233053125/5a6bf5f4-e8a8-40e4-9227-334b4a1d3a23/
J-WAVEも今年になってからポッドキャストに力を入れており、その中にはオリジナルコンテンツも多い。次々とオリジナルコンテンツを出すので、私はついていけてないが、ここでは配信は既に完了しているが面白かったラジオドラマをお薦めする。
私は若い頃にラジオドラマを楽しみにして聞いていた時期もあったが、流石に最近はラジオドラマを聞くことは少なくなった。そもそもラジオドラマの放送そのものが減ってきていて、それも時代の流れで仕方がないのかもしれない。その中でポッドキャストでならラジオドラマがいくつか作られている。
その中でも、このホラーのラジオドラマは面白い。別のラジオ局が作った映像作品から派生したポッドキャストも聞いたことがあるが、それは映像での演出をそのまま音声化した感じであまり良くなかった。対して、これも映像作品の監督の作成なのだが、音声コンテンツの特徴を活かした作品になっていて、聞いていてちゃんと怖く感じる。