蒼龍

認知科学や哲学に興味があります。 http://bit.ly/2yznt2K でブログを書いてます。

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最近の記事

フレドリック・ジェイムソンが語る陰謀論について

ジョセフ・ヒースが批判理論(批評理論)が陰謀論化してるという翻訳記事は面白いのだけど、その中にこの前亡くなったフレドリック・ジェイムソンの名が出てきて、気になって調べたら、元ネタがあるのね。昔雑誌で翻訳されたが、今となっては読むのが難しい「認知地図」の中の一節だ。 ネットにこの元のフレドリック・ジェイムソンのエッセイがあったので見たが、「陰謀論はポストモダン時代における貧しい者の認知地図作りだ」とある。元はmappingなので、単に心理学の用語の認知地図ではなく、地図作成と

    • ひとりごと(ネットでの情報収集に困ってる編)

      旧ツイッターは長らく情報収集とラジオのハッシュタグのために使っていたが、最近は地上波ラジオがつまらなくなってあまり聞かなくなった上に、情報収集の場としても使いにくくなってしまった。 他のSNSも色々と試してもみたが、情報収集の点では目ぼしい所はどこにもなかった。とはいえ、旧ツイッターは書き込みの質が低くなって、見ててすぐ反論が思いつくので、ストレスしか起きない。 知識が間違っている、事実に基づいてない、データの読み方がおかしい、論理的に筋が通ってない、ただの思い込み、感情

      • ひとりごと(最近の人工知能編)

        もはや最近はてなのブログには何も書いてない。はてなはちゃんとした記事用にしてるので、元々はどうでもいい独り言はsubstack noteに書いていたが、ここのところアプリの調子が悪くて書き込みをあげにくい。とはいえ、日々読んだり考えたりしてることはあって溜まってきてるので、お試しでここに出してみる(続くか?は未定)。 人工知能については今や大量の論文が出ていて、私はいちいち追ってられないのでそれは専門家にやってもらうしかない。とはいえ、認知科学に関連した論文はいくつか読んで

        • 充実する日本語ポッドキャスト2 ニュース解説編

          マスメディアのニュース番組への不信が強くなっている。特にテレビのニュース番組への不信が強くなっており、その偏りや真実味には批判が集まりつつある。 私自身はテレビはもうほぼ見なくなって、ニュースはもっぱらラジオから情報を得ていた。だが、最近になってラジオのニュース番組も思ったよりも当てにならないことに気づき、ニュースについてもインターネットをよく頼るようになった。ニュースはYouTubeのコンテンツも充実しており、私も見なくもない。ただ、目も耳も奪われる割に、再生時間が長くて

          充実する日本語ポッドキャスト1 ラジオ局オリジナル編

          今年になって、日本でポッドキャストが流行るとの予想が出されていた。正直、今のところ日本でポッドキャストがそこまで多くの人に聞かれているのか?は怪しい。 おそらく、その理由は芸能人を始めとして、今年になって多く作られるようになったYouTubeに押されて、陰に隠れてるせいかもしれない。受け手の数の点では、ポッドキャストはYouTubeにかなわない感は現時点では拭えない。 しかし今、日本語のポッドキャストは質の高いコンテンツがどんどんと増えてきている。作り手の側からは、日本語

          充実する日本語ポッドキャスト1 ラジオ局オリジナル編

          日本でポッドキャストが流行るかを再び考える

          特にアメリカを中心に流行しているというポッドキャストだが、最近になって日本でも流行ると主張する人が表れ、今年に入ってポッドキャストに力を入れる日本のラジオ局も増え始めてる。本当にポッドキャストは日本でも流行るのだろうか? ポッドキャストとは?ポッドキャストとは、インターネットで聞ける音声データによるラジオ番組のことである。近年になって欧米で流行ってると言われているポッドキャストだが、そのじつ登場はそこまで最近ではない。 日本でも十年ぐらい遡れば、ポッドキャストがもてはやさ

          日本でポッドキャストが流行るかを再び考える

          ラジオ番組がリアルタイムのメールだけで良いのか問題

          最近のラジオ番組はリアルタイムでメールを募集するのが当たり前になっている。リアルタイムでのメールの紹介には昔のハガキだけの時代とは異なる面白さがあって、ラジオの生番組が好きな私は好意的だった。ただ、どのラジオ番組もリアルタイムのメールが当たり前になってみると、だんだんと欠点も目立つようになってきた。 メールテーマは番組冒頭で始めて発表の欠点 最近のラジオの(ワイド)生番組では、メールテーマを番組の冒頭で始めて発表して、テーマメールをリアルタイムでのみ募集するのが多くなった。

          ラジオ番組がリアルタイムのメールだけで良いのか問題

          日本でポッドキャストは本当に流行るのか?

          年末年始もラジオばっかり聞いていたラジオ馬鹿の私だが、ある番組で来年はポッドキャストが流行るのでは?と言う予想をしていた。もちろん来年の予測など当たるかどうかは分からない。しかし、海外(特にアメリカ)ではポッドキャストが流行っていたので予想としては理解できる。だが、最近になってポッドキャストをよく聞くようになった私から見ると、兆候はなくもないがまだ難しいかなぁ〜と思ってしまう。 これまでの日本語ポッドキャストの傾向 従来の日本語のポッドキャストは大きく二つに分類できる。

          日本でポッドキャストは本当に流行るのか?

          ラジオの聴取率調査をどう考えれば良いのか?

          最近、私は5チャンネルでラジオの聴取率についての掲示板を見ることがある。だが、聴取率の変化はサンプルが変わったからだとか、聴取率調査のやり方がヘボだからラジコのデータだけを見るべきだとか、統計の知識があるとはとても思えないくだらない書き込みにゲンナリしてしまう。そんなに(大した根拠もなく)聴取率調査が信用できないなら、聴取率調査なんて無視して書き込みもするだけ無駄だから辞めたら?としか思わない。今の聴取率調査の本当の問題はそこにはない。 聴取率調査の数値を正しく解釈するため

          ラジオの聴取率調査をどう考えれば良いのか?

          芸術を公的に助成すべきか?を考えてみた

          あいちトリエンナーレ騒動は様々な問題を提示しており、多くの議論を巻き起こした。芸術解釈の問題については、以前にこのnoteにエッセイを書いたのでそちらを見てもらいたい。 しかし、その後もトリエンナーレについての議論を眺めているうちに、芸術を国家などが公的に助成すべきか?という問題が提起されているにも関わらず、それに真正面から応えている議論を見かけないことに危機感を感じた。趣味に金を払う必要はない!とか、西欧でやっているから!と言った安易な理由しか見れない状態は問題があるので

          芸術を公的に助成すべきか?を考えてみた

          なんであのラジオ番組は出演者は悪くないのにつまらないの?

          長らくラジオが好きで聞いてきたが、最近は疑問を感じるラジオ番組が増えてしまった。生番組感の低下や人選や選曲への不満など原因はいくつかある。これは既存の番組を含めたラジオ番組全体への不満であるが、今年始まった聞いていたラジオの新番組から共通して感じたものもある。 事情があって、この四月から(関東圏の)様々なラジオ局で始まったラジオ番組を聞く機会ができた。その中には気に入ってよく聴くようになった新番組もある。しかし逆に、それなりに期待して聞いたのにガッカリしてしまったラジオの新

          なんであのラジオ番組は出演者は悪くないのにつまらないの?

          トリエンナーレ騒動から芸術作品の解釈問題を考える

          トリエンナーレ騒動から表現の自由についての議論が盛んに行われたが、芸術の解釈についてはあまり議論を見かけなかった。やっとネットで芸術の解釈についての議論を見かけたと思ったら、芸術のハードルを下げようとして芸術の見方は自由だと宣伝した結果が、今の事態だと批判していた。 問題意識は理解できるが、芸術の鑑賞を再び閉じたものにしようとか、芸術解釈の幅を狭めようという嫌なエリート主義の匂いを感じて頭を抱えた。他にも芸術の解釈に関して問題のある発言をいくつか見たので、自分なりに問題を整

          トリエンナーレ騒動から芸術作品の解釈問題を考える

          有名IT企業の人が語ったラジオ論がイマイチだった件

          ラジオでIT企業の人がラジオを語ってたこの前ラジオを聞いてたら、有名IT企業の人を呼んでラジオの未来を語るという公開イベントを放送していた。興味を持って聞いてたら、その人がラジオは若い頃は聞いたけど今は聞かないと言ったのまでは許せたが、ラジオを電波で発信する意義が分からないとか言い出し、暗にラジオはいらない的な匂いを漂わせ始め、これは完全に人選の失敗だと思い、その後しばらく聞いたあとに聞くのをやめてしまった。 ラジオに興味がないどころか最近の事情も知らない奴からラジオの話を

          有名IT企業の人が語ったラジオ論がイマイチだった件