【ヅカの裏面史】左翼都市、福祉と人権の街・宝塚市「中山寺」の市営住宅群を訪ねて
大阪から阪急電車・JR線で片道およそ30分、ベッドタウンとしての性質が強い一方で、宝塚歌劇団の街としても知名度も高く、所謂“ヅカファン”や転勤族にはめっぽう住宅地としての人気の高い街「兵庫県宝塚市」。人口は22万人を数え、市内各所に小綺麗な大型分譲マンションが乱立している。“関西住みたい街ランキング”の上位常連である西宮や芦屋と比べるとロケーション的にやや奥まった位置にあるせいか、ランキングは20位圏内をうろうろしている。
そんな宝塚市の市政は2009年以降、前市長の中川智子氏の時代から「革新行政」が続いている。同氏が3期12年勤めた後の現市長の山崎晴恵氏もやはり革新。社民・立憲・共産の後援を受け、日本維新の会の候補と競り合い僅差で当選、女性市長が二代続くという珍しい形で、中川前市長の路線を継承している。
同じ兵庫県選出の衆議院議員で宝塚市在住者、最近は“ツイッターでの発言”が差別であると左巻きメディアご一同から執拗に攻撃されまくっている自民党の中の少数派保守議員・杉田水脈氏もこのようにツイートしている通り。歌劇団ではない宝塚市のもう一つの花形であるはずの“女性政治家”なのに、右と左では随分扱いが違って見える。この人はとりわけ極左プロ市民に色々と敵視されて大変そうだ。
なぜ宝塚市が突き抜けた“左寄り”なのか、それは以前にも少し触れたことがあるが、宝塚市を含めた阪神地域はかつての中選挙区制で日本社会党党首だった「土井たか子」の選挙地盤でもあり、今なお堅固な左翼の大票田でもあるからだ。そして宝塚市民の多くは富裕層・中堅層のサラリーマン世帯であり、政治への関心が薄い。よって相対的に見て“左巻き”の暇なご老人たちが元気に動き回っている、という事になる。
さて今回やってきたのは宝塚市街地の東側、JR福知山線(宝塚線)の「中山寺駅」というところ。もう少し山手側を走る阪急宝塚線の中山観音駅にも近く、こちらは北摂一帯では信仰者も多い大本山中山寺の門前町が形成されている一方、JRの駅の方はというと何やら殺風景さが否めない。実のところこの地域に宝塚がやけに“左巻き”な理由のヒントが隠されている。それは…
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