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【調布市】“給水塔とバンプとつげ義春の聖地”昭和のリバーサイドマンモス団地「多摩川住宅」を見る【狛江市】

戦後の高度経済成長期には首都圏においても郊外のあちこちに“マンモス団地”などと呼ばれる広大な公団住宅なり公営住宅が建設され、地方からの労働者・サラリーマンの受け皿にもなってきた。しかし人口減少社会に転じた今となってはそれらが例外なく行き場もない後期高齢者の終の棲家と化し、すっかり鄙びてしまっているばかり。首都圏の団地もあちらこちらと見物してきた我々にとっても思い入れのある場所がいくつかあるが、ついこの間、下記のニュース記事が不意に目に付いた。

調布市と狛江市の市境付近にある多摩川住宅のことが触れられている。敷地面積334,000平米、88棟3914戸という名実ともにマンモス団地と呼ぶにふさわしい場所である。東京五輪が開催された昭和39(1964)年に着工、昭和41(1966)年には住民の入居が始まったという、足掛け半世紀オーバーの古株団地。

調布市染地、狛江市西和泉に跨るマンモス団地「多摩川住宅」

商業施設や学校、公園などがワンセットに開発されるなど、この当時では画期的な団地だった事から竣工翌年の昭和44(1969)年には当時の皇太子殿下だった明仁親王(現在の上皇陛下)が視察に訪れるほどの存在だったという。西東京市のひばりが丘団地と並ぶ、首都圏を代表する“ニッポンの団地”…

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