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【壮絶な水上建築】二度の火災と浸水被害!再開発で姿を変えようとする北九州市民の台所「旦過市場」の移り変わり(2012-2024)

戦前、あるいは戦後の闇市の時代からその土地の人々によって開かれてきたローカルな市場の存在…狭い路地にバラックが密集し迷路のようになった空間、土地の権利関係もグッチャグチャ、そしていつ火事が起きてもおかしくない…

そんなネガティブな想像を働かせてみれば、やはり個人的には大阪市の鶴橋あたりが最もインパクトがでかいように思えるが、それとタメを張れるほどキョーレツな場所というものがある。福岡県北九州市の「旦過市場」だ。北九州市最大の繁華街となる小倉の街の中心部にあり、古くから市民の台所として親しまれてきた。

2024年末時点、神嶽川の水上に張り出した旦過市場の建物は健在でした

我々はこの旦過市場という場所にこれまで4回訪れた事があり、毎回写真を撮っていってきた。実は2022年の4月と8月、二度にわたって市場の大部分が焼失する大規模火災に遭っており、さらには地区全体を対象にした再整備事業によって大正時代から100年にも及んで続いてきた歴史と風情のある市場の殆どが惜しくも消えてしまっている。本記事では旦過市場の火災以前に我々が撮り溜めてきた写真の数々を紹介しながら、読者の皆様にかつての町並みを“遠い眼差し”でじっくり鑑賞していただこうと思う。

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