東大阪市役所の目と鼻の先に広がる、人権行政に失敗した街「東大阪市荒本」を歩く
日本第二の都市・大阪市の東側に隣接し、中小企業の町工場が連なる下町として知られる「東大阪市」、人口48万人を数える中核市でもあり、旧布施市・河内市・枚岡市の三つの街が合わさった市でもあるため市域も広く、大阪市同様の窮屈な住宅密集地があるかと思いきや、かたや生駒山麓の大自然もあり、実に様々な顔を持っている。しかし前者はコリアタウンだったり、後者は古式ゆかしき朝鮮寺が点在していたり、まさに“大阪民国”を体現するかのような街だ。
そんな東大阪市の市役所があるのが、市域の真ん中、というよりは若干北西寄りにある荒本地域。大阪市内と奈良を最短距離で結ぶ阪神高速東大阪線、国道308号が東西を貫き、大阪中央環状線・近畿自動車道が南北を縦断、両者が交差する東大阪ジャンクションがあり、市内交通の要衝になっている。そこに昭和61(1986)年、地下鉄中央線直通の近鉄けいはんな線(旧称・近鉄東大阪線)「荒本駅」が設置され、大阪市内からもアクセスしやすい。
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