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詩『emerald』

夏が枯れていく様を目の当たりにしている
そこに利己的な意味を見つけたいと想いながら。
幻を謳うたびに実存と混じり合う思考回路
電気抵抗は逆数の和の逆数である。
翠玉の匂いが幽かに鼻をさす唐突なできごと
誰かが脱ぎ捨てた水着が風に煽られている。
解けた下駄の紐を結び直すの手伝ってよ
電波に乗せて届いたのは お悩み相談の内容。
暖かくて柔らかくて離れがたい風鈴の音
夏が枯れていく様を目の当たりにしている
そこに利己的な意味を見つけ出すよ明日もまた。


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