詩『惡の華』
寄って見て行ってくださいな
惡の華を咲かせてみせましょう
骨を灼いて散撒いた
枯枝は貴方を見詰めていた。
選り好みせず生きている所為で
刺激の糸が縮れて解けて
穢してくれ カプサイシンガール
密造酒が月光を闇に焚べている。
去る者追わずとは言いえて妙ですね
端から誰も此の腕を掴んでくれない癖に
消しゴムの如く見苦しい恥を喰らう
最後は滓の如く机の絶壁から振り落とされて。
賢しらがり殺してきた所為で
自我の紐が首を絞め上げて
誑かしてくれ スクロースボーイ
ゼラチン質の感傷を胸に注いでいる。
惡の華は咲かずに枯れた
萎んだ虚構が襟元を湿らした。