予期せぬ妊娠が羨ましい~不妊治療~
できちゃった婚をされた方、みなさんの周りにもいますか?
最近では授かり婚とも呼ばれている。
一般的に、結婚前に妊娠するのは良いことと認識されておらず、特に両親や祖父母世代はその傾向が強い(と個人的に思う)。
例えば小学生の頃、担任を受け持つ先生が年度の途中で産休・育休に入ることについて、保護者たちは強く非難した。直接その先生や学校にクレームが入ったかどうかは定かではないが、3月まではクラスの子どもたちを見守るのが筋だろう、という雰囲気が確かに漂っていた。
それが授かり婚だった場合、その先生は計画性・責任感の欠如を問われ、保護者らの炎上はさらにエスカレートした。
おめでたいことなのに、先生がかわいそうだと子どもながらに思った。
社会人になり、お付き合いをしている人がいると両親に伝えたところ、「できちゃった婚だけはやめてね」と釘を刺された。
ところが数年後に結婚すると、今度は「子どもはまだ?」「孫の顔が見たい」と言われる。
そんな風に急かしてくるのは大抵、授かり婚を否定していた親や祖父母、そういった世代の人達だった。
そんなに孫の顔が見たいなら、できちゃった婚でも良いじゃないか!!!
と言いたくなるのを我慢した。
現在不妊治療をしている私は、予期せぬ妊娠が羨ましくてたまらない。
ドラマでよくある、炊飯器の蒸気で気持ち悪くなって初めて妊娠に気が付く描写。SNSでは「あれ?と思い受診すると、妊娠7週でした!」という投稿を見たことがある。
そもそも生理周期をあまり気にしておらず、定期的に性交渉がないとドラマみたいな妊娠発覚には至らないだろうなとしみじみ思う。
私はというと、もうすぐ排卵日だとか、フライング検査してみようかなとか、ソワソワと心が浮ついたところで生理が始まり、また振り出しに戻る。
毎月この繰り返し。妊娠に対して神経質になりすぎている部分があることは否めない。
この毎月のルーティンを経験せずにあっさりと妊娠できてしまう人もいるんだよなぁと思うと、正直羨ましいし、自分が劣っているように感じる。
まさか自分がなかなか妊娠できずに悩むことになるとは思ってもみなかったから、もっと早く不妊に気付いて治療を始めていたら、もっと早く結婚していれば、結果は違っていただろうかと時々考えることがある。
今更たらればを述べてもしょうがないのだけど。