『ハイスクール・ミュージカル』アメリカン・ポップスの最高到達点
もっともアメリカ的な音楽とは?
アメリカ的というのを考えるとき、
僕は「自文化だが異文化」の信念に従い、
多様性社会の躍動感:ダイナミズムこそが、
アメリカ的な魅力の深層のひとつだという結論を出しました。
【参考】
アメリカ的な音楽とは、
多様なアメリカ要素を含んだ、力強い音楽
ということで、
俗にポップスと呼ばれます。
※ポップス=ポピュラー・ミュージック
『ハイスクール・ミュージカル』は、
高校というコミュニティーの中に、アメリカのダイナミズムを落とし込んでいる。。。
というのも、劇中の音楽には、
これまでのアメリカン・ポップスが体現した道
エスニック・マイノリティーの音楽の時代
ロック・ミュージックによる統合の成果
音楽に含まれた文化的意義が切り離された消費音楽
がとても感じられるのです。
アメリカン・ポップスは、
大衆的で大量消費の日常に溢れる文化だからこそ、そして多様性社会の中の文化だからこそ、
完成(統合)し、
崩壊(分断)します。
統合により、文化的意義は切り離され、
分断により、文化的意義を求める。
分断から統合へのベクトルの最高到達点に、
『ハイスクール・ミュージカル』があります。
つまり、エルヴィス・プレスリーを出発点とする
ロックン・ロールのゴールラインですね。
"Everybody All For One."
"A real Summer has just begun."
"Let's Rock and Roll let's just let go, feel the rhythm of drums."
高校生にとって、夏休みっていうのは理想の空間と時間ですよね。
そんな理想の実現に、胸躍り、はしゃぎまくる青春
『ハイスクール・ミュージカル』は、
「アメリカ」を「高校」に置き換えて、
「夏休み」を「アメリカ人の理想空間」に置き換えている。
そんな風に認識してみると、
なんか、面白いんですよ!!!
舞台上に理想のアメリカを表現しているのです。