教員採用試験 受験者過去最低に思う③
教員認定試験の受験案内には、時給制の仕事は職歴に書くことができないとある。
なんでだろう 日本の労働者の約4割は非正規の雇用なのに。
時給制でもフルタイムで働いて、納税して社会保険料を納めている人はたくさんいるし、専門的な職業だってあるだろう。
いくらなんでも差別というか、選民意識も甚だしいと思ってしまうけれど 何か私が気づけていないだけで、時給制を職歴NGとする合理的な理由があるのだろうか。
ロスジェネ世代が社会に出たころは、先生になるのは狭き門だった。何年も臨採で安くこき使われながら採用試験を受け続け、年齢制限に引っかかって仕方なく教師になるのを諦めた人は少なくない。たしかよくニュースにもなっていた気がするが、そういう人の多くは30代&氷河期のダブルパンチで非正規の仕事に就いたはずだ。
教採の仕組みはよく知らないが、仮に彼らがどこかの自治体に教師として採用されたら、認定試験のように時給制の仕事に就いていた場合は、職歴にカウントされないのだろうか? まさかそんなことはないと信じたい。
人件費を抑えようとするのは、典型的な合成の誤謬だとおもう。あのパンダが見たいとみんなが背伸びをすると、結局、列の最前列の人しか見られないってやつ。一人ひとりの行動は合理的だけど、全体でみるとよくないってやつだ。
あなたは非正規だったから、職歴無しでカウント。よってお給料はこれだけですよってやっちゃうと、一見、人件費を抑えられていいように思えるけれど、たぶん誰得でもない。少子化が進むだけだ。
なり手不足が騒がれている教師こそ、率先して同一労働同一賃金の仕組みに変えてほしいな。