独学療育の壁と限界
そんな日々の中、A B Aの家庭療育は続く。ある日、仕事を終え帰宅すると、楽しそうな声がリビングから聞こえてきた。「パチパチして」「ばんざいして」の声に、子どもが反応しているのだ。先日まで、全くできなかったことができるようになっていたのだ。嫁さんが嬉しそうに、そう報告してくれた。
模倣ができる。定型発達の子にとっては当たり前のこと。しかし、その当たり前ができない。うれしいと思う反面、やはり普通の育て方はできないということを強く感じた。しかし、親として我が子の成長は、やはりうれしいもの。時間はかかるかもしれないが、やるしかない。しかし、また次の壁が・・・。
やればいくらかの効果があるのは分かった。やればやるだけできることが増える。本の通りにやってみると、うまくいくところもあるが、細かいところでどうやっていいか迷うところがある。いわゆる行間、細かいニュアンスで戸惑うことがあるのだ。独学、我流の限界である。これが大きな壁となった。