これだって持病と言いたい
健康診断は毎回ほぼA判定の自分だが、ひとつだけ困った持病がある
何かのきっかけでしゃっくりが止まらなくなるのだ。
何か、というのは自分でも原因が分からないから。
飲み会の翌日になることが多いのでお酒の飲みすぎか食べすぎか、だとは思う。
でも飲み会したってしゃっくりが出ないこともある。
罹患する確率は年に2回ぐらいだ。
しゃっくりぐらいなんだと思うかもしれないが、これが最低でも3日は止まらないので非常に困る。
私はもちろん仕事をしている。
電話をかけようが客先で謝ろうがしゃっくりは空気を読んでくれない。
こんな状態でスミマセンと先手を打っておくが、少なくとも聞き手にとって間抜けなことには変わりない。
本人はいたって真面目に悩んでいる。
こいつのせいで寝付きは悪くなるが寝ている間は不思議と出ない。
起きたとたんに横隔膜も目を覚ます。
息を止めるとか、コップの向こう側から水を飲むとか、舌を引っ張るとかいう民間療法は全て試した。まったく効かない。強情である。
しゃっくりを止めるという漢方を試した。これも効かない。
柿の葉を煎じて飲めば止まるんだったら苦労はしない。
1箱に3日分入っている。そりゃあ3日もあればたいていの人は止まるだろう。漢方を飲まなくても。
しゃっくりは言うまでもなく横隔膜の痙攣である。
私の場合、症状が重くなると文字通り横隔膜がビクビクと細かく痙攣する。
10秒ぐらい呼吸ができなくなる。
胸が痛い。
ときには吐き気を伴う。
傍から見たら心臓の悪いおじさんにしか見えないであろう。
頼むから救急車だけは呼ばないで欲しい。
昨年末はコロナとしゃっくりのダブルパンチでQOLが最低だった。
内科でコロナよりしゃっくりの方がつらいと訴えても真剣に取り合ってくれなかった。
「そのうち止まるでしょう」ってそんなことは分かっている。
今がつらいから訴えているのだ。
こういうのこそ愁訴というのだろう。そしてあなたは医者だろう。
世の中にはしゃっくり外来なるものがあるらしいが遠方なので通えない。
私は注射が苦手だがしゃっくりを止める注射があるのなら喜んで打つ。
5000円ぐらい払っても構わない。
今日しゃっくりが止まった。幸せを噛み締めている。