【私の現在の小説感】
こちらのメルマガは、2019年11月16日に配信させて頂いた内容です。
私がこれまで読んできた小説のなかで、国内外問わず感銘を受けた作品が、代表的なものとして二作品ある。
いずれも国内作家でひとりは村上春樹氏、ひとりは重松清氏だ。
後に私はこのふたりの作家の影響を、とても強く受ける訳である。
自ら手掛けてきた小説は、ふたりの持ち味をミックスさせた文章と文体にあると認識している。
村上春樹氏の孤高さと回りくどい比喩表現、どこか崇高で寂しげな文体。
重松清氏のシンプルでけして斬新さやインパクトを感じない文章、温かな人間味や情緒溢れる文体。
このふたりの作家なくして、私の作品たちに登場するキャラクターに命は感じられないだろう。
加えて私の性質により、見事にストーリーに活用されている。
作品をよく投稿したり、出版社に持ち込んだ時には、よく編集部の方々から、誠実・純粋な作品という評価をよく戴いたほどだ。
そんな私の原動力となっているのが、村上春樹氏の[スプートニクの恋人]、重松清氏の[流星ワゴン]だと云える。
パラレルワールド的な作風の村上春樹氏。
心の絆や在り方を描かせたら第一人者だと思えてならない重松清氏。
このふたりの作家の作品が、今、尚、私の心のどこかで、作家として活躍してみせるという意気込みを、日常から奪わないでいる。
作家を目指した後、私の作風に魂を吹き込んでくれた。
村上春樹氏[スプートニクの恋人]
重松清氏[流星ワゴン]
この二作品を改めて買って、読んでみようと思う。
そうすることで、随分と小説と離れていた私の心に、再び、作家を目指し始めた頃の純粋な想いをもたらし、筆を走らせてくれるに違いない。
キーボードを打つ指に愛が刻まれるに違いない。