
ロボがカッコイイからそれでヨシ!「HARDCOREMECHA」感想(おまけもあるよ)
ロボットはいいぞ。ガンダムのような人型も飛行機型のようなモビルアーマー系も果てはなんだそれと言いたくなるようなイロモノ枠も様々にある。
ロボットアクションもまた数多くある。有名どころだとガンダムシリーズの対戦ゲームだろうか。高速でモビルスーツが飛び交い、銃弾の雨を降らせる。
今回感想を書くのは「HARDCOREMECHA」というゲーム。分類の定義はよくわからないけれど、リアルロボット系というらしい。
ネタバレが無いように書いていきたいところだが、感想を書く性質上完全ネタバレ回避はできないのでご容赦いただきたい。
あらすじ
時は2221年。火星と地球間での格差社会により、火星に多くのレジスタンスやテロリストが組織されるようになった世界。
主人公タレサー・オコーネルが所属する軍事傭兵会社H.C.D.C.は、国際連合武装軍(略称U.N.F.)からの依頼で、火星植民地にて行方不明となった情報行動部のエージェントを捜索することになる。
任務の中で、事件の背後で蠢くテロ集団鋼鉄の黎明(スティールドーン)の陰謀に巻き込まれていく……というのがストーリーだ。
ミッションを選択すると、スパロボなどでもよく見るスキット形式の会話シーンが挟まれる。ここで攻略するステージの大まかな情報や大目標の確認とストーリーを見ることが可能だ。全シーンではないものの、重要な箇所などではボイスが挿入される。
表情もパターンが多く、またどのキャラも個性が立っていてポンポン話が進んでいく。(個人的にはナンシーさんのホクロがフェチズムを感じて好き)
独特な操作と心躍る覚醒兵器
ストーリーパートが終わると、横スクロールのアクションパートに移る。
ここで出てくるのが、本作の特徴的な操作だ。
Note掲載用gifその1です pic.twitter.com/YRSe5Ore92
— でぃいもー🌕0v0 (@deemo_0v0) February 9, 2020
こちらの動画ではあまり伝わらないかもしれないが、エイム操作が少々独特なものとなっている。簡単に言えば、移動キー=エイムキーだ。
何言ってんだこいつと思うかもしれないが、左に銃を構えれば左に移動するし、右に構えれば右に移動する。無論、動画のように姿勢を固定して行う操作もあるが、そんな悠長に撃っている暇はない。
一応パターンが決められたキーコンフィグは存在し、これのほかに2、3パターンほど操作方法があるので、スタートする前に確認することをお勧めする。(筆者はコンフィグに気づく前に慣れてしまったのでもう戻れない)
またミッションを進めると覚醒兵器というカットイン付きの奥義が使用可能になる。
カットインはなめらかな2Dアニメーションでかっこよさ抜群だ。
横スクロールアクションとしての難易度は低くはない。しかしアクションが苦手な人向けに何回でも使える回復アイテムや、ステータスを爆発的に上昇させる装備もあるので、ストーリーだけを追いたい人も問題なくプレイできるだろう。(尚、最後のバトル評価が落ちることだけ注意されたし)
フィールドで垣間見る日常
マップ内には爆弾や、落下物などの利用できるギミックが随所に配置されている。利用できれば大いに役立つが、敵の攻撃にも反応するので油断すると死にかねない。
また敵は倒すとたまに武器を落とし、それらは使い捨ての武装として使用することもできる。ピストルからロマン砲のようなキャノンまでより取り見取りだ。
他にもNPCからの依頼をこなしたり、隠し部屋から武器の設計図を入手したり。
フィールド上にあるアーカイブを収集したりと、おまけ要素が充実している。
NPCからの依頼は特定物の破壊、タイムアタック、ノーダメージチャレンジ等簡単なものから難しいものまでより取り見取り。
アーカイブはこの世界のバックグラウンドが窺えるものや、いわゆるモブの日常が垣間見えるものまで多くのものが点在している。
個人的にこのアーカイブが結構好きで、敵対するテロリストの証であるバンダナや、ステージとなっているフィールドの設備の来歴。そして名もないキャラクターの日記や送信されなかったメールなどが配置されている。
アーカイブはちゃんと関係のある場所に置かれているので、現在のフィールドの状況と照らし合わせて「これを書いた人はどうなったのか」と思いをはせることができる。
そしてそうすることで、ただ通り過ぎるだけの風景の中に確かに誰かがいたのだと、思い入れが多少なりとも生まれるのではなかろうか。
このゲーム、ロボット以外に生身の人間も相対したり、護衛したりすることもあるからその感覚がより強くなる。
生身といえば、ミッションの中にはロボットから降りるステージや生身での潜入ミッションなどもある。ちょっとスパイものの雰囲気があってわくわくした。
ミッションリザルトと次への備え
そうして敵を倒し、寄り道要素を熟しつつ進み、メイン目標をクリアするとリザルト画面に移る。評価はS~Dまでで、難易度緩和の装備を使っているとD固定になる。
ミッションクリア後は格納庫画面で新たな装備の開発や、ミッションへ持参する装備の確認などを行える。
装備にはメイン武器の他、使い捨てのアイテムや基礎性能を上げるブースター枠があり、好みの戦い方に調整することが可能だ。
特に初期から装備しているエイムアシストは非常に優秀で、お世話になった人も多いと思う。
そうして新たな武装を手に、より難易度の高い戦場へと進んでいく、というのが一連の流れだ。
細かい粗が目立つ拙いストーリー、だがそれがなんだ
攻略の一連の流れを書いたところで、ある程度ストーリー全体の感想を言うと、拙い部分が目立つに尽きる。
謎が残されたままだったり、突然の展開や、入れ替わり立ち替わるネームドのキャラクターだったり。
細かい部分が気になると引っかかる点は多々あるように感じる。
だがそれでもいいと思う展開が終盤にあった。
詳しく言うと肩透かしになるか、期待度を爆発的にあげてしまうから伏せるが、「こういう展開だよ!こういうのがロボアニメなんだよ!」といいたくなるものだった。個人的には設定の粗さとか全部吹っ飛んだ。
「伏線?知らんわこの展開が欲しかったんだよ!」と夢中になってエンディングまで突っ走ってしまう程だった。
もともとこのゲーム、スパロボのアクションゲームがないから俺達が作りましたという、欲望にまみれたゲームである(OPが影山ヒロノブさんと言う時点で色々とすごい)。
そのため元ネタを想起させるネタや、いいだろロボかっこいいだろ!というシーンが随所に仕込まれている。
Note掲載用gif(じゃなくなったmp4)その2です pic.twitter.com/kU1R4XZOZf
— でぃいもー🌕0v0 (@deemo_0v0) February 9, 2020
この出撃シーンとか2Dアニメがやばくて何度でも見返しちゃう。
拙さが目立つストーリーではあったが、それでも満足にたる仕上がりを見せてくれているし、落とすところは落とし、あげる処はあげるという意味でも王道の展開を取っている。
○○系の定義づけは付け焼刃の知識ではあるのだが、個人的には「リアル系とスーパー系のハイブリットアクション」と感じた。
熱い展開が好きな人、がっしょんがっしょんリアル系の挙動をするロボットアクションがお好みな人、王道ストーリーが好きな人。
いやもういいやロボットが大好きな人は是非皆やろう!
そんな「HARDCORE MECHA」はダウンロード専売でPS4とSteamにて配信中だ。
おまけ
真面目なのはここまでだ。
ここから先はホームページ上にあるロボ一覧からお気に入りの機体を4体……いや6体ほど紹介したいと思う。
武装とか細かいことはよくわからないライト勢なので、見た目と簡単な武器性能を見ての内容になることをあらかじめご了承願いたい。
(以降の画像は公式ホームページより引用している)
・サンダーボルトS
このゲームの主人公機にしてヒロイン。
何故ヒロインかというと、公式で擬人化OTOMEになっているからである。(DLCの1つである)
「これが極秘に開発された士気アップ特化型メカというのか?」#HARDCOREMECHA 主役機「サンダーボルト」擬人化企画発表!
— RocketPunch Games (@rocketpunchgame) October 20, 2019
そして、
新鋭フィギュアメーカー #ルミナスボックス @luminousbox_sよりフィギュア化決定!
今Steam20%OFF実施中!https://t.co/3JJ8GfxKrj
PS4™:https://t.co/kgFuJvq4Pc pic.twitter.com/VVAFH87l9q
フィギュア化も発表されていたりと、公式がそちら方面へも力を入れているのは明らかである。
さてOTOME化は横に置いておくことにして、サンダーボルトSについて。
サンダーボルトSはU.N.F.の新型試験機であり、タレサーは捜索任務と同時にこの機体のテストパイロットに抜擢されている。
性能としては主人公機に相応しく大体のことはできるバランス型。ゲーム内のメイン武器は一通り装備できるのも特徴だ。
メインの武装としてアサルトライフルとシールドを装備。シールドバッシュなどの近接格闘も可能で、吹き飛ばし性能もなかなか。
また見た目が無難なデザインの人型フォルムなのもいい。
何か特化しているわけではないのでこれといった特徴がなく、また青と白という、タレサーのテーマカラーと一致しているのも「おそろいのパートナー」といった感じが出ている。
青と白が随所にちりばめられたタレサー・オコーネルくん。
H.C.D.Cのエース。クールで任務に忠実な青年。
また後述するライバル機との対照的なカラーとなっているのも、ストーリーの味を引き立たせる。
すらっとした上半身とくびれの下にある大きな脚部が、重厚な歩行を可能にしている。(バイブレーション機能をONにしていると歩行するたびにブルブル震える)
上半身と比べると多少頭でっかちに見える頭部が、デフォルメされている雰囲気を感じさせ、ちょっとしたフィギュアにも見えてくる。
要するにかわいいというやつだ。
OTOMEではない方もフィギュア化されているので、是非入手して欲しい。
・グレーム
主人公のライバル、の初代機。
最序盤なのでネタバレするが、最初のステージのボスである。
ぱっと見で分かるかもしれないがこの機体、格闘主体の戦い方をする。遠距離武器は胸部のバルカン砲のみというピーキー機だ。
それというのもこの機体、量産機のゴーレムを搭乗者であるヴォルフェス・ボナパルト用にカスタムしたものなのだ。
タレサーのライバルポジションでもあるヴォルフェス・ボナパルトくん。
ある傭兵組織に所属しテロリストからの依頼を受けて行動中。
熱血漢で戦闘好き。
量産型を赤く塗って独自にカスタムされたライバル機……どこかで聞いたような設定だな。(棒読み)
恐らく色合いといい来歴といい「狙ってやっている」と言える要素だがそこは置いておく。
さて、ライバル機の後継があるにもかかわらずこちらをレビューするかというと、ロマンがあるからだ。
格闘と言ってもただステゴロだけするわけではない、この機体なんとアンチアーマーナイフとかいうカッコいい名前の武装を使って戦ってくる。
おまけに素早い。ブーストをフル活用してコンボを決めてくるし、唯一ある遠距離武装のバルカン砲もフルバースト可能で、至近距離で浴びると結構いたい。いたかった。(1敗)
新型機に搭乗しているタレサーとは対照的に量産機をフル活用して互角の戦いをしている、というのもあって印象深いものとなっている。
というかこの機体の最後の出番がまさに「量産型らしい」使われ方なのもあって、なんというか「健気に尽くしたけど」……いやこれ以上はやめよう。
・シェパード:サポートカスタム
タレサーの相棒であるエドガー・フェイオルバッハの搭乗機。
滅茶苦茶カッコいいシーンがあるのでメインとしてはぶっちぎりのお気に入り。
こちらは格闘主体だったグレームとは反対に、遠距離武器主体の二脚機である。
遠距離からの射撃を可能にする高性能な光学システムを搭載。近距離はサブマシンガン、遠距離は射撃体勢をとってからのスナイパーライフルと使い分けもできている。
タレサーの相棒のエドガー・フェイオルバッハくん。
所属してまだ1年の新人で、クールなタレサーとは対照的に明るいムードメーカー。
右肩に装着されているモノアイや、背負っているスナイパーライフル等、見た目からして支援機であることがうかがい知れる武装をしている。
最新型であるサンダーボルトSの洗練された滑らかなボディとは違い、少々武骨さが残っているところがバージョンの違いを感じさせる。
個人的に好きなのが、人体で言う股間にできているでっぱりである。(断じて卑猥な意味ではない)
この部分、何の役割があるのだろうと見直して感じる人もいると思うんだがこれ、スナイパーライフルの射撃体勢で使われている。(と筆者は感じた)
膝立ちで射撃するため、恐らく姿勢制御か銃の支えに使用していると思われる。
射撃シーンは本編でも見られるので、是非買って確かめてみよう!
・ガイヤー:エヴォルヴ
可変機は性癖。これに尽きる。
U.N.F.の航空戦部隊が使用する機体。
ビームサブマシンガン、バルカン砲、ロケットランチャーと射撃武器が地味に豊富で、またプラズマカッターによる格闘戦も行えるバランス型。
また航空機に変形することで高軌道での一撃離脱も可能だ。
このデザインの何がいいって、航空形態への変形の仕方が想像できることだ。
「これ土下座状態になったら航空形態になるんでしょ!そうでしょ!」と言いたくなるシルエットをしている。実際土下座する。
脚部の後ろ半分の装備と、背負っている元翼部分の裏にある収納スペースがしっかり合致するように見えているのだからつよい。
航空形態の時に「完全な航空機」と同じデザインにならないのも実に良い。
独特の厚みがあり、また腕部と思しき側面が見えている。最初に航空形態を見たとしても「これ変形する奴だ!」と感じること間違いなしだ。
・ヴァイパリド
本編に出てこないロマンの塊をPvP専用で出さないでください。
もう見た目からしてヤバイ。
ヴァイパリドはマルチプレイであるPvPにて搭乗可能な機体。見た目からしてわかりやすいが、ハイパーレイザーキャノンによる掃射が何よりのメイン。
射撃体勢に移行した後に繰り出される極太ビームは、あっという間に対戦相手の耐久を削り落とす。
TGS2019の公式大会でもそのロマン砲は発揮されたらしい。やはり極太レーザーによる蹂躙は正義だ。
また機体のフォルムにおいても他とは違う異質さが目立つ。
つなぎ目が少ない簡素なボディ、右腕の巨大な武装以外に目立った装備は見当たらない。(機雷装置は一応持っている)
黒い塗装に光る赤いラインと頭部のほぼ半分を占める大きなモノアイも相まって、突然現れて戦場をかき乱していく第三勢力にも見えてくる。
けれどこの異質なデザインとロマン砲が合わさり、惹きつけられる魅力があるのも確かだ。
・C.R.U.S.H.
設定から何から何まで性癖をくすぐるものしかない。
ローカル対戦でしか使えない不具合(ではない)何とかしてください。
まずどのあたりが性癖をくすぐられたのかを語るために、公式の説明を以下に引用する。
メカ開発史における黎明期の図面データから制作されたプロトタイプ。
非常に強大な火力と防御力を誇る。
「メカ開発史」の「黎明期」の図面データから制作された「プロトタイプ」
こんなん心がくすぐられないはずがない……好き……。
おまけにこのフォルム、どこかで見たことがないだろうか?
そう!サンダーボルトSと似ているのだ!
つまり!サンダーボルトSの姉(!?)なのだ!
武装もサンダーボルトSに使われたであろう物がちょいちょい存在する。(エナジーブレードやパルスブリッツなど)
だが射撃性能に関してはこちらに分が上がるだろう。いやもう見た目の時点で勝ってる。なんなら名前の時点で勝ってる。C.R.U.S.H.とかいうネーミングが強すぎる。
この機体何がバランスブレイカーってメインがやたら強い上に連射可能なビーム砲であることもそうだが、副武装がバルカン砲ではなくビームマシンガンであること。
メインの装填数が少ない代わりに他の武装でリロードまでの時間を稼ぐというバランスのようだが、他武装でもしっかり戦える辺りに主人公機の姉であるプライドが見える。(?)
なおこの機体、ローカル対戦でしか使えない仕様上、付属していないお友達を必要とするので使いたい人は注意。
まとめ
長くなってしまったが、まだ語っていない要素も多々ある。(ちらっと話に出したPvPや、クリア後に解放されるシングル要素など)
やりこみ要素が本当に長いので、本編だけではこのゲームはむしゃぶりつくせない。
セーブデータも3つあるので、兄弟や家族で遊べるのもいい。
ここまで読んでくれたなら少しは興味を持ってくれたということだと思うので、以下のリンクへ飛んで購入を検討して欲しい。
Steam
PS4
開発会社(Rocket Punch Games)公式Twitter
いいなと思ったら応援しよう!
