【ヤクルト】いざ、最下位からの頂上決戦!【日本シリーズ2021】
こんにちは。でぃーだ(@Dee_bbyS)です。
両リーグで2年連続最下位だった東京ヤクルトスワローズとオリックス・バファローズがリーグ制覇を果たし、どちらもクライマックスシリーズをストレートで勝ち抜けたことで、11/20からこの2チームにてSMBC日本シリーズ2021が開幕します。
今回の日本シリーズは、明治神宮大会の影響で第3‐5戦の神宮球場が、ライブの関係で第6-7戦の京セラドームが使用できず、それぞれ東京ドームとほっともっとフィールドで開催されるというのも異例ですよね。
また、高津,中嶋両監督が同級生であり、オリックスが前回日本シリーズに出場した際には共に選手として戦っていたことでも話題となっています。
何かと縁がある組み合わせとなりましたが、ここまで来たことはとても感慨深く、同時に色々な想いがあります。私としては日本シリーズの舞台まで進んでくれたことに感謝しかないですし、ここまで来たら”チームスワローズ”らしく、元気で思い切りのいい姿を見せてくれればという気持ちでいっぱいです。
さてさて、一昨日11/18に日本シリーズの出場資格者40人が公示されましたね。ヤクルトのロースターを簡単に表にしたものがこちらとなります。
この中から毎日26人を選びスタメンやベンチ入りを決めて戦うのが日本シリーズのシステムですが、これ以降ではいくつか分類を行い、ヤクルトのロースターについて簡単な分析をしていこうと思います。
※なお、本分析は報道等をベースにして私個人にて予想したものとなります。実際とは当然ながら差異が生じるかと思いますが、一ファンの戯言として見ていただければと存じます。
【先発投手】
19日の監督会議にて、オリックス・中嶋監督は予告先発の導入を提案するも、ヤクルト・高津監督はそれを拒否。4年ぶりに予告先発のない日本シリーズとなることが決定しました。
※日本シリーズでは基本的には予告先発を採用せず、両監督の同意があって初めて予告先発が採用される仕組みとなっております。
そうしたヤクルト側の背景にあるのが”質よりも量”に富んだヤクルト先発陣の顔触れにあると考えております。オリックスのように絶対的エースやそれに比肩する投手の存在がいる訳ではありません。ただ、シーズン中にいわゆる”ゆとりローテ”を組んでいたことからも分かる通り、一定以上の投球を期待できる先発投手をヤクルトは多く保有しています。
そんな彼らの存在を最大限に生かすためにも、ヤクルト側としては予告先発は不要という判断に至ったのでしょう。これ以降では各先発投手候補についてそれぞれ予想と共に記載していきます。
・奥川恭伸(第1戦,第7戦)
言わずと知れたヤクルト将来のエース…のはずが、今年18先発で9勝防御率3.24,QS率66.7%と早くもチームの柱になりました。CS Final 第1戦ではマダックスを達成するなど今一番信頼できる投手であることは言うまでもなく、後述のローテ間隔の関係もあって順当に第1戦の先発と予想しました。
ご存じの通り、シーズンでは中10日を原則としてローテーションを回してきたものの、日本シリーズでは日程の都合上で中10日を取ることは不可能。しかし絶対に2回登板させたい投手であるため、最大限に間隔を明けた中7日で第7戦にも先発させると予想しました。
また、第1戦では日本の大エース山本由伸とのマッチアップが確実視されるため、それを避けて第2戦に…という可能性もありますが、
高津監督はCS Finalの初戦でも”目先の勝利”と”奥川恭伸の成長”を両立させるような意図の発言をしていたため、日本シリーズという大舞台で山本由伸とのマッチアップを経験させる…という意味合いも含んだ第1戦の先発起用となるのではないでしょうか。
「彼に託すことは、結構前から決めていた。もっと大きなところ、高いところを目指させたい。今後に意味があった試合になってくれればそれでいい」
ソース:【ヤクルト】高津臣吾監督、CS最終Sへ「常に決勝」の心構え 初戦の奥川恭伸起用は「決めていた」
・高橋奎二(第2戦,第6戦?)
オフに大きな話題を呼んで一躍時の人となり、今シーズン後半戦では奥川恭伸と共にローテーションの柱に。CS Final第2戦では立ち上がりに手こずるもなんだかんだで6回無失点にまとめ、改めて今シーズンの成長を確信させた若き最速150km/h超え左腕。
こちらもCS Finalのローテ通り、順当に第2戦の先発と予想しました。
ただ、先述の奥川恭伸ローテの兼ね合いで、2試合先発するなら中5日での第6戦になります。しかし、制圧力のあるストレートで空振りの取れる左腕という存在は貴重であり、優勝決定戦のようにリリーフ待機して、フル回転させる選択肢もあるような気がしています…!
・小川泰弘/石川雅規(第3戦・第4戦)
昨年オフにFA権を行使するも4年契約でチームに残留したヤクルトのエース”Ryan”小川泰弘と、今シーズン大卒からの20年連続勝利というプロ野球記録を樹立した”小さな大投手”石川雅規。
言うまでもなく東京ヤクルトスワローズの投手陣を長年にわたって支えてきた両投手ですが、シーズン終盤である10月頃から共に本調子ではないのが現状。後半戦に入ってから調子を上げてきた奥川や高橋と比較すると、”今年のポストシーズンにおいては”どうしても優先度が下がってしまいます。
とはいえ、今年もチーム最多の9勝を挙げ,最多128.1回を投げた小川泰弘と大事な場面で何度も中5日で先発マウンドを任せられていた石川雅規。そして何より、プロの先発投手としての場数、2015年の日本シリーズでの経験値は間違いなくチームにとっても大きな財産ではないでしょうか。
これらの状況も踏まえ、それぞれ小川泰弘が第3戦,石川雅規が第4戦で先発すると予想しました。このチームに彼らの力は間違いなく必要です。
・高梨裕稔/原樹理/金久保優斗(第5戦・第6戦?)
今年のヤクルトの特徴である先発投手の質ではなく”数の多さ”をある意味で象徴する起用となりそうなのがこの3人。それぞれ経歴や経験は違いますが、日本シリーズでの立ち位置は先発orロングリリーフといった辺りの立ち位置になるのではないかと予想しております。
この3人は何らかの形でリリーフの経験もあり、またリリーフでも結果も残しているため、起用がかなり読みにくい部分となっています。そういった事情もあって、高津監督は予告先発を採用したがらなかったのではないでしょうか。
そして、第5戦でおそらくこの中の誰かが先発し、高橋奎二の起用法次第では第6戦もそのような形になるのではと推測しております。
さて、ここからはそれぞれの選手について以下で記載いたします。
本来であればシーズン終盤でまさに救世主のような働きを見せ、CS Final第3戦にも先発していた原樹理が日本シリーズでも第3戦辺りに先発する予定だったと推測されますが、CS Final第3戦で打球が直撃し緊急降板…。
幸い既に投球は再開しているため、大きな問題はなさそうですが、調整も遅れていると思われるために起用方法は不透明といったところでしょうか。
続いて先発の候補に上がるのは高梨裕稔。リーグ優勝決定戦でもしっかりと『腹をくくって』役割を果たすなど、先発投手では石川雅規に次ぐ年齢の投手でもあり、地味ながらも頼りになる働きを見せてくれています。
日本ハム時代の2016年にも日本シリーズの経験があることや先述の原樹理の調整状況を勘案すると、先ほどの3人の中で現状では先発に回る可能性が一番高いと考えております。
最後は金久保優斗。1年目にTJ手術を経験しながらも、今シーズン1軍での登板機会を多く得た高卒4年目(村上宗隆と同期)投手です。先述の原樹理が緊急降板した試合で3.2回を1失点で切り抜けるなど、CS Finalでもいい働きを見せてくれました。
一方、金久保自身も5月の中日戦で自身に打球が直撃した影響もあってか、6月中旬から4か月近く2軍調整を続けてきました。10月後半に1軍復帰し、その先発登板では5回69球で余裕をもって交代した後、それ以降はブルペンに回っていたため、CS Final同様にロングリリーフでの起用が濃厚と考えています。
【リリーフ投手】
今年のヤクルトの一番の強みといえばリリーフ投手でしょう。これまで2019年阪神が持っていたチーム合計ホールドのシーズン記録145を更新し、今シーズンのヤクルトは149を記録。それだけリリーフ投手がリードを守り、勝ちを掴んできた証拠と言えます。
これ以降ではそれぞれが求められるであろう役割と共に、それぞれの起用方法を予想していきます。
・大西広樹/田口麗斗:中盤・火消し
大卒2年目でシーズンの多くを1軍で過ごした大西広樹、巨人からトレードで獲得してシーズン終盤にリリーフに回った田口麗斗に関しては、4-6回といった試合中盤でマウンドに上がって試合を引き締めなおしたり、走者がいる場面での火消しの役割を担うと考えられます。
どちらもピンチを抑えた直後に気持ちを前面に出す姿も印象的ですし、抑えた後の彼らの咆哮にも期待しましょう!
・石山泰稚/今野龍太/スアレス:中盤~勝ちパ
石山泰稚・今野龍太・スアレスの3人が接戦や勝っている試合の6,7回あたり、いわゆる勝ちパターンで登板するのではないでしょうか。ただ、現状の立ち位置は不明瞭であり、直近の調子などで判断すると思われます。
FA権を取得した昨オフ、4年契約で残留した石山泰稚。シーズン当初はクローザーとして開幕するも打ち込まれる場面が目立ち、6月頃からクローザーをマクガフに譲るも、9月以降は21試合で2失点と完全復調。
CS Final3戦目でも1点ビハインドの6回表に登板するなど信頼も厚いです。
続いては2019年オフに楽天からリリースされて嶋基弘と共にヤクルトに加入した今野龍太。ホップするストレートを武器にシーズン中盤から勝ちパターンの7回に定着すると、64試合に登板してリーグ5位の28ホールドを記録。
シーズン最終盤は疲れもあってかやや調子を落としたためシリーズでの起用法は読めませんが、間違いなく今年のヤクルトブルペンを支えた功労者の1人です。
元々は先発要員も田口同様にシーズン終盤にリリーフに回ったスアレス。弟が阪神の絶対的クローザーであるロベルト・スアレスである血筋もあってか、リリーフの適正も抜群。NPB史上初の”兄弟での同日セーブ”を記録するなど、ブルペンでの役割も体と同様に大きいものでした。
・清水昇:リリーフエース
昨シーズンに引き続きフル回転しリーグ最多の72登板、2年連続で最優秀中継ぎを獲得したヤクルトのリリーフエース。そしてあの浅尾拓也さんが持っていたホールドのシーズン記録を更新する前人未到のシーズン50ホールドを達成しました。
登板過多による疲労だけが心配ですが、ともあれ多少のことで8回から動かすことはないでしょう。彼はそれだけの投手ですし信じるのみ。
・マクガフ:クローザー
今シーズンのマクガフは石山泰稚の不調を受けてシーズン途中からクローザーの座に就いて31セーブを記録し、ヤクルトの守護神として1年間勝利を守り続けてくれました。東京オリンピックのアメリカ代表としては頂点を掴めなかった横浜スタジアムで実質的な胴上げ投手となったのも感慨深かったですね。
マクガフに関しても言う事はありません。最後に勝ったまま試合を終わらせる、それがクローザーの唯一にして最大の仕事です。
・星知弥/坂本光士郎/大下佑馬:バックアップ?
シーズン中はモップアップから火消し、勝ちパターンや代役クローザーと幅広い役割を果たして優勝に大きく貢献した3人ですが、CS Finalで選手登録されていなかったことを考えるとまずはバックアップに回ることが濃厚でしょうか。
とはいえ、伸びのある速球が武器の星知弥、左の速球派リリーバー坂本光士郎、シーズン途中にサイド転向して新たな一面を見せた大下佑馬と、日本シリーズの舞台での活躍も十分期待できる投手たちですし、出番があった際にはそのピッチングに注目して行きたいです。
【スタメン野手】
続いては野手編。オリックスの先発投手は左投手が比較的多い構成となっています(後述します)が、ヤクルトの基本スタメン全体的に右打者が多いこととヤクルトの左打者が左投手を苦にしないことから、対左投手でも全く苦にしないどころか強さを誇っているのがヤクルト野手陣の強みです。
…そういった事情がなくてもスタメンの大枠は間違いなく固定のメンバーではありますが、コメントと共に記していこうと思います。
・1-4番:塩見泰隆/青木宣親/山田哲人/村上宗隆
ヤクルト不動の1-4番。この並びを崩すことはまずないでしょう。
特に重要になるのがCS Finalで惜しくもMVPを逃したものの勢いに乗っている塩見泰隆。積極的な打撃が1番としてうってつけのものですし、彼が塁に出れば途端にチームは活気づきます。
高津監督が言うように短期決戦で”最初の「1」”は大事です。日本シリーズで一番最初に打席に立つ塩見にはチームを勢いづける活躍に期待ですね。
「やっぱり、初戦、初回、初球とそれぞれの「1」を丁寧に戦うことが大事だと思います。」
また、2度のコロナ隔離等の影響もありレギュラー定着後ワーストのシーズンを送った青木宣親ですが、ベテランらしい打撃技術は未だ健在。送りバントをせずともより良い形で後ろに繋ぐことも出来れば、自ら決めに行くことも出来る変幻自在っぷりはまさに最高の2番打者。精神的支柱でもある青木宣親の活躍はチームの勝敗を大きく左右することでしょう。
参考:ヤクルト塩見&青木の1・2番コンビが、破壊的打線の根源である理由。極端に少ない“数字”とは?
昨オフに7年契約を結んだ”Mr.スワローズ”山田哲人と”令和の怪童”村上宗隆の3,4番はどちらも不動。今更私が語ることでもありませんが、言うまでもなくチームの浮き沈みを握る存在です。
CS Finalではどちらも本調子ではありませんでした。ただ、東京オリンピックではMVPと決勝での先制ホームランと存在感を発揮した2人。世界一の次は日本一を”東京”にもたらしてくれる、そう願ってやみません。
・5-7番:サンタナ/中村悠平/オスナ
5-7番についても基本的にこの並びを崩すことはないでしょう。
シーズンの多くでは5番と7番が逆でしたが、サンタナが10月に打率.377 7本 18打点 OPS1.216と月間MVP級の成績を残したことと、オスナが終盤にかけて調子を落としたこともあり5番サンタナ,7番オスナという形に落ち着きました。CS Finalでもこの形でしたし、ここを動かすこともまずないかと。
何より間に挟まる中村悠平がまた重要な存在であり、彼の存在が1本の”打線”を形作っています。捕手としての活躍も含めて今年の影のMVPと言っても全く過言ではありません。長らく苦しんできた彼だからこそ、6年前の忘れ物を取り返し、是非日本一のキャッチャーになって欲しいです。
・8,9番:西浦直亨/山崎晃大朗 or 宮本丈?
ショートのスタメンは西浦直亨が基本線。シーズンでは相手の左右によってルーキーの元山飛優と併用される試合も多かったですが、元山飛優が死球を受けて離脱。なんとか日本シリーズには間に合ったものの実戦には出場していないため、いきなり起用するのは少し考えにくいか。なにより西浦直亨もCS Finalでは良い守備に効果的な打撃を見せていましたからね!
問題はDH制採用時のもう1人のスタメン。おそらくは守備に難を抱えるサンタナをDHに入れることが基本線になると思うので、ライトに入る選手を選ぶことになるかと考えております。
ライトでのスタメンの筆頭候補は山崎晃大朗でしょう。第4外野手として245打席に立って打率.247と一定の成績も残しております。肩があまりよくないのは不安材料ではありますが、広い上に特殊なバウンドになる京セラドームでは本職の外野守備というのも重要なポイントになるのではないでしょうか。
次点は宮本丈になると予想しております。今シーズンは代打を中心に.286を記録し、あの栗林良吏からホームランを放つなど打撃面では山崎よりも期待が持てますが、本職は内野手。ライト守備にも2試合就いてはいるものの急造感は否めず、守備面での不安があるのもまた事実…。
正直なところ、ここはどちらの選択もアリだと思います。ファンでは見えないような直近の調子の良さ等々も含めて判断することになるでしょうが、出場する選手にはこの大舞台で名を上げる活躍を見せて欲しいですね!
また、打順としては8番にライトの選手、9番に西浦直亨という可能性もなくはないとは思っています。個人的には普段の並びであるオスナ⇒西浦直亨を崩さないような気がしていますが…。
【ベンチ入り野手】
ここからはヤクルトのベンチ入り野手について、簡単に記載していきます。
・古賀優大/嶋基宏:キャッチャー控え
2番手キャッチャーである古賀優大。シーズンでは中村悠平の休養日にバッテリーを組みつつチームの勝ちに大きく貢献。ただ、打撃力がまだ物足りないため、短期決戦となる日本シリーズでは起用機会は多くないと思われますが、それでも今シーズン1年間の活躍を考えればどこかで起用があっても全くおかしくない選手です。
あるとすればシーズン終盤に小川泰弘とバッテリーを組む試合が多かったので、その日になるのでしょうか。
嶋基宏の役割は緊急時の捕手としてベンチからチームを支えるのがシーズンからの流れ。その中でも、ベンチから見守る中で出場している選手にアドバイスしたり、大きな声を出して鼓舞する姿はチームメイトの誰もが認めており、今のヤクルトには絶対に欠かせない選手です。
仮に出場があるとすればシーズン中でも何度かありましたが、絶対にバントを決めたい場面での代打バントや、中村悠平の休養のために終盤にマスクを被るなどの場面となるでしょうか。
・川端慎吾:代打の神様
怪我に悩まされることも多かった”ツバメのプリンス”がついに完全復活しました。2015年は2番打者として、今回は代打の切り札として優勝に大きく貢献。その2015年に監督を務めていた真中満さんが持っていたシーズン代打安打記録31にあと1と迫る歴代2位の30安打を放ちました。
この30安打の何が凄いかと言えば殊勲打が多い所。相手のリリーフエースに対峙しながらも華麗なバットコントロールでヒットを量産する姿は、ヤクルトファンが待ち望んでいた川端慎吾そのもの。
日本シリーズでも緊迫した場面で登場し、ヒットを放って「はい天才」が溢れかえるTwitter、見たいですよね!
・元山飛優:2番手ショート
今シーズンからチームに加わったドラフト4位ルーキー・元山飛優。開幕からずっと1軍に帯同し、西浦直亨との併用で起用されながら97試合235打席で打率.255を記録するなど(例年の)ルーキーとしては十分すぎる成績を残していましたが、シーズン最終盤に死球を右手に受けて離脱。
なんとか日本シリーズには間に合いましたが、実戦感覚が不足していると思われ、どういった起用になるかは不透明です。しっかり状態が上がっているのであればスタメン起用される可能性も十二分にある選手だと思います!
そして、学生時代から彼の勝負強さは折り紙付きで、学生時代とはいえ優勝のかかった舞台で何度も活躍できるのは天性のものがあります。世界一のショートを目指す彼にとって、日本一は通過点と言えるような活躍を期待しています!
・内川聖一:右の代打
昨年オフにヤクルトに加入した内川聖一。開幕は5番ファーストを掴むも、コロナウイルス関連の隔離で離脱を余儀なくされると、1軍再合流後は”らしい”打撃は影をひそめることも多く、今シーズンはあまり出場機会には恵まれませんでした。
しかし、内川聖一といえば「短期決戦の鬼」という言葉で評されることもある通り、ソフトバンク時代には何年にもわたってポストシーズンを経験し、更には結果を残してきた実績があります。ベテランらしく打ち捌くここぞの一打、期待しております!
・荒木貴裕/渡邉大樹:試合終盤の守備固め
今シーズンの多くを1軍で過ごし、主に試合終盤に荒木貴裕はファースト、渡邉大樹はライトの守備固めで起用されてきた両選手。渡邉大樹は1点を争う場面での代走要員としても活躍の機会は見られるかもしれません。
この通り、シーズンでは縁の下の力持ち的な存在でしたが、短期決戦では得てしてこういう存在からラッキーボーイが生まれるもの。一躍ヒーローになるその瞬間、あるかもしれませんね。
・西田明央/太田賢吾/長岡秀樹/吉田大成/並木秀尊/坂口智隆:野手バックアップ
レギュラーシーズンやCS Finalの戦いから想像するに、おそらくこの6人はまずはバックアップとしての役割を担うことになるでしょうか。
打撃力と捕手,ファーストが魅力の西田明央、イースタン首位打者で内外野の経験がある太田賢吾、元山飛優離脱に伴って昇格してきた高卒2年目のプロスペクト長岡秀樹と守備&出塁率に定評のある吉田大成、「サニブラウンに勝った男に勝った男」として有名な並木秀尊、通算1500安打超えのベテラン・坂口智隆と、どの選手にも出場の可能性はあると思います。
特に、並木秀尊はベンチ入りの可能性が高いのではないかと感じております。例えばDH制を使用した際に山崎晃大朗をスタメンで起用すると、代走として送り出せる選手・そして控え外野手の層が薄くなるため、この両方を満たす並木秀尊は首脳陣のニーズにマッチするのではないでしょうか。まだまだ盗塁技術含めて成長中の選手ではありますが、この大舞台の経験は何にも代えがたいものとなるはず。足の速さを生かした守備にも期待です!
そして、忘れてはいけないのは坂口智隆。最後の近鉄戦士でもあり、今回の日本シリーズで激突する両チームに在籍経験があります。そのどちらでも優勝を経験できなかったこともあってこのシリーズにかける想いは人一倍でしょう。今シーズンは状態が余り上がってきませんでしたが、この"激闘"の中で”魅せて"欲しい選手の1人です。
【オリックス・バファローズ】
一方のパリーグ王者オリックス・バファローズ。当然ながらオリックスの試合を普段から見ているわけではありませんが、簡単にチームの印象をば。
投手では日本の大エース山本由伸を筆頭に先発投手の充実ぶりが伺えます。パ新人王筆頭候補の高卒2年目宮城大弥、田嶋大樹や山﨑福也といった先発左腕は強力です。山﨑颯一郎もCSFinal3戦目に先発するなど期待されていますし、肘の手術の影響で今シーズンは投げないかと思われていた山岡泰輔も起用法は不明ながらも40人枠に登録されました。先発投手の”質”では正直なところオリックスに分があるでしょう。
また、リリーフでは帰ってきた平野佳寿がクローザーとして要所を締めるベテランらしい働きを見せていますし、シーズン終盤を見る限り、8回ヒギンスまではおそらく確定でしょう。
そこまでにどう繋ぐかは状況次第でもあるでしょうが、富山凌雅や吉田凌といった若手に加え比嘉幹貴や海田智行、山田修義といった経験豊富な投手も控えている上で左右バランスも取れている優秀なブルペンです。
打者では”福宗正杉”の強力な1‐4番をT-岡田や安達了一といったベテランで支える構成。高卒2年目ながらショートのレギュラーを掴んで2桁本塁打を放った紅林弘太郎、代打の切り札アダム・ジョーンズ等、こちらも若手とベテランが融合しており、打線にも隙がありません。
また、1年間を通じて中嶋聡監督の采配も冴え渡り、直近では日本シリーズ進出を決めたバスターは日本中に衝撃を与えましたね。とにかく選手を信じ、思い切った采配を振るう印象があります。
チームとしての総合力が高く、まさしく日本シリーズに出てくるべきチームであったと言えるでしょう。当然ながら強敵ですね。
【最後に】
ここまで主にヤクルトの戦力分析をしてきましたが、参考になりましたでしょうか。どちらのチームにも強みがあり、ここまで世間的にも予想しにくいと言われる日本シリーズもなかなか珍しいような気がしています。
これまでの順位の変遷やチームの雰囲気、ヤクルト『絶対大丈夫』にオリックス『全員で勝つ』…とシーズン中にチームが明確な言葉で1つになってきた等、どこか共通点の多い両チームです。そのようなこともあってか両チームを兼任で応援しているファンの方も多いように感じますし、そういった方々にとっては感無量ではないでしょうか。
オリックスのキャッチフレーズ『全員で勝つ』ではないですが、高津監督も昨日「40人すべてを使って」と語っていたように、”チームスワローズ”としても一枚岩になってオリックスと戦っていくことになるでしょう。
高津監督「汚い手は使わないが、『すべて』を使いたい。例えば(登録の)40人すべてを使って何とか四つ勝ちたい」とさまざまな策を練っている。
さて、いよいよ決戦の時が近付いてきました。
腰を引いて受け身にならず、常に前のめりで積極的にチャレンジ精神を持って、今までの自分たちを信じて戦えば絶対大丈夫。その先にある勝敗は天に任せるしかないのだから。
例えどんなチームであろうと、レギュラーシーズンとクライマックスシリーズを勝ち抜いて日本シリーズまで来ただけで名誉なことです。
当然ながら頂点を掴み取って欲しいですが、2021シーズンを最後まで戦うことを許された2球団だけの頂上決戦、結果よりも”良い戦い”を見せてくれれば何よりだと感じております。
(※ヘッダー画像:オリックス・バファローズ公式より)
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本noteの執筆にあたっては下記noteを参考にさせていただきました。
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