和柄トールペイントとは?誕生秘話です
和柄トールペイントアクセサリーを作ってミンネで販売しています。
なぜ、日本の和柄と西洋のトールペインを合わせることになったのか?
20年近くもアメリカ人アーチストのトールペイント、いわゆる「アメリカントールペイント」を何人もの生徒さんに教えてきました。
アメリカントールペイントとは、アメリカ人のアーチストさんが描いた
アメリカ独特の風景やモチーフを木や布、ブリキなどに描くものです。
そのアーチストが書いた説明書を読み、図案を写し、作品の写真を見ながら
オリジナルの作品と同じように仕上げるのです。
5年前、そんな私を見てある友人が
「なんでアメリカから日本なの?日本からアメリカでしょ?」と
悪気なく言った言葉が心に深く刺さりました。
今までアメリカの田園風景やテディベア、スノーマンなど
海外のモチーフを描いてきた私ですが、その中に私のオリジナリティは
ひとつもありませんでした。
もちろんそれらのモチーフは今でも大好きですが、
実は日本古来の「和」のモチーフも自分は大好きだったんですね。
祖父が買ってくれた振袖の柄、実家の床の間にあった掛け軸の絵
母から娘に送られた雛人形など「和」のモチーフが
いっせいに頭に浮かんできました。
「そうだ、これをトールペイントしたい」
そう思って始めたのが「和柄トールペイント」です。
オリジナルを作ることを20年間考えなかった私が「和柄を描く」と決めた途端に、アイデアがどんどん浮かんできました。
片っ端から母と亡き祖母の着物を引っ張り出し、研究しました。
母の留袖の鶴がかっこいいことといったら!こちらが母の留袖をモチーフにした作品です。
不思議なことに、何時間もかけて描いたベティ・ケイスネスの大作より
自分のオリジナルの小さい和柄うさぎの方が愛おしく思えたのです。
ハロウィーンのかぼちゃに和柄、クリスマスツリーに和柄、と西洋と和のコラボが気に入っています。それは、自分自身かもしれません。
日本人でありながら、アメリカで暮らし、西洋に憧れ、着物も大好きだけど、ジーンズも好き。そんな自分を和柄トールペイントで表現したいと思います。