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その瞬間を逃さないために。

ふとした瞬間に心がときめいて…。そこから何かがはじまった。全てはその瞬間からはじまっていく。くどくどとややこしい説明はその後だ、いやいらないかも知れない。恋愛についてもそうだが、ビジネスの世界でも同じことが言える。

昔のプレゼンは、そのややこしい説明から入っていくパターンがほとんどだったように思う。どれだけ能書きをたれて真面目そうに振る舞って、好印象を残すかが大切。皆んながそこへ群がっていった。そのおかげもあって、今のプレゼンは能書きは省いて、これを手に入れるとどんな世界が待っているかという、喜びの世界観を伝える事が主眼になって来ている。テクノロジーが進んで、テータ分析や能書きなどは自前で簡単に収集できている事も大きな要因だろう。つまりは、その先に何が有るのか、何が待ってるのかそこんとこ提案して欲しいのだ。

その提案に期待している、又は、期待以上のひとかけらでも見えた瞬間から、じっくり聞きたいという意識が芽生えてくる。そのためにはどうすれば良いのかを考える事が大事なのだ。

昔、営業マンが訪ねて来て、売り込んでくるのだがほとんどが、自分の会社の製品がいかに素晴らしいかを永遠に話して来て苦労した事がある。何に苦労したかといえば、『製品がいいことはわかった。でも、それを買って何が良くなるのか?』それを紐解くまで時間が必要だからだ。そして、そこまで時間をかけていい事が起きるのか分からないからだ。もちろんそれを読み解いていくのが自分の仕事でもあるのでそれはやるのだが。『その瞬間』が見えない。

料理で言うなら『美味しそうと思える瞬間』が見えない限りそれは食べようと思はない。みたいなものだ。


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