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仕事と育児【考察】

こんにちは、ぶきっちょ助産師です。

出産後のお母さん達から、仕事に復帰するので母乳とミルクの混合育児が良いですと言われることがよくあります。産んですぐ、いえ産む前から考えている、出産のその後。
そうなんですよね、産んで終わりじゃない。
育児は始まったばかりなのに、もう育休明けのことを考えてしまう。
育休が取れれば良いけど、男性が育休を取得する現代においても、産休だけで仕事に復帰しないといけないお母さんもいます。
現代の女性は出産後も仕事を続ける方が多いので、母達にとって職業を持つということは育児の仕方に大きな影響を与える問題ですよね。

私の場合はどうだったかのか、一例として書いてみようと思います。

と、その前に【わが家の家族構成】をご紹介。
⚫︎私:生き方も考え方も行動もぶきっちょな助産師。マジメにコツコツ派。自然派志向。ネガティブに悩みまくった後、急にポジティブな思考に切り替わる瞬間があり、そのゾーンに入ればどこまでも前向きにがんばれる。
⚫︎夫:妻のネガティブ小言に付き合わされているが根っからの自分軸思考で、妻に惑わされることはない。なので私に足りないところを補ってくれているありがたい人🙏
⚫︎ハカセ:第一子、長男、2006年生まれ、中学校時代に不登校歴あり、ぶれない自分軸のマイペース男子、動き出したら止まらず、止まったらもう動かない。本人はコミュ障なのに不思議と人を惹きつける魅力があり周りからちょっかいを出されやすくて悩んでいる。
⚫︎ピョン吉:第二子、次男、2008年生まれ、2つ違いの兄と同じ日を選んで生まれてきた。子どもの時から生まれてきたことが楽しくて仕方ない表現をする子。友達多い派、ゲームや読書が大好きなインドア野球部員。
⚫︎姫どん:第三子、長女、2011年生まれ、思春期だからか?いろんなことが気になるらしく、常に悩んでいる。親の言うことは聞かず、反抗的な割に独り言のように相談してくるかまってちゃん。

私には3人子どもがいます。
長男ハカセの出産時は総合病院Aで助産師として産婦人科・外科・整形外科の混合病棟で働いていました。産後10ヶ月で職場復帰し、1歳の誕生日までは育児時間をもらい、1歳を過ぎたらすぐに夜勤が再開しました。

次男ピョン吉を妊娠中は、1歳児のハカセの育児をしながら夜勤もしており、とにかく体調を崩すことが多く、めまい症や下痢嘔吐、風邪もしょっちゅう引きました。この仕事をしながら2人の子育てをするのは私には無理だと諦めモードになり、夫に相談。同時期に妊娠していた同僚がバタバタと切迫早産で病休に入り、病棟のマンパワーもカツカツ💦大きくなるお腹で妊娠32週まで一晩16時間の夜勤をこなしていました。
「あなただけは産休に入るまで夜勤に入れる身体でいてね」
と上司から言われ、なんとも言えない気持ちに。この職場では無理して働くことが前提で、さらに自分の体調管理ができない私には2人の子の母は務まらないと、産休明けで退職することにしました。マンパワー的に余裕の無い職場から、逃げ出したい気持ちもあったと思います。

でも仕事をしなくてはハカセが保育園をやめないといけなくなるし、経済的にも困ります。ピョン吉が6ヶ月になった時に週3回のパートで総合病院Bの産婦人科外来で働くことにしました。少なくとも夜勤の無い仕事に変わりたかったので、外来勤務を希望しました。夜勤の無い生活は快適でした。規則正しい生活ができて、自分の体調的にも楽でしたし、子ども達中心の生活ができました。夫は飲食店勤務で帰宅が夜遅かったので、ほぼ育児はワンオペ状態でした。

第三子の長女、姫どんの妊娠中は、切迫早産になり、長期入院をすることとなりました。それについてはこちらの記事をご覧ください。

長期入院によって、パートとして働いていた総合病院Bは退職せざるを得ませんでした。姫どん出産後、経済的な理由と上2人の子達の保育園を継続するために、私は働かないといけなかったのですが、当時は保育園不足であり、待機児童が当たり前にいる時代でした。
4月生まれの姫どんだったので、保育園に入るためには一年休むか、すぐ働くかの2択しかありませんでした。そこで産後2ヶ月で働くことにしたのですが、長期間の安静生活で、筋肉も体力も失ってしまい、さらに産後高血圧を発症していて、またしても健康の大切さを思い知らされていた私。
悩みに悩んだ結果、開業助産師になることを選びました。そうすれば体調に合わせてマイペースに働けますし、就労申立書を書いて保育園も続けられます。

こうして、右も左もわからないくせに、無謀にも、いえ勇敢にも開業届を出したのでした。

その後は体調的にも体力的にも、また病院勤務ができそうなくらい回復してきたことを実感し、姫どんが9ヶ月になった頃、総合病院Cの産婦人科外来で働き始めることになります。

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どうでしたでしょうか。
ぶきっちょ助産師、私の「仕事と育児」。
正規雇用ではない生き方を選んだので、保育園を続けるための苦労話が多かったですね💦
10ヶ月、6ヶ月、2ヶ月と1人産むごとに短くなる仕事復帰までの期間💦
あれ?なんだか過酷?💦
やはり正規雇用の方がそういう意味ではしっかりお休みできて良かったかなぁ💦

私がここまで保育園にこだわったのには理由がありました。わが子達が通った保育園では、保育士の先生方のイキイキと働く姿が見られ、キラキラと瞳を輝かせている子ども達の笑顔がありました。保護者と保育士が子どもを中心に手を取り合い、協力し合ってより良い保育を目指していたこの保育園に、どうしてもわが子達を通わせてあげたかったんです。ここには発達の保証がありました。子どもが子どもらしくいられました。話し合って問題を解決する子ども達の力を信じる大人がいました。私の中では、わが子達がこの保育園で人としての基礎を作ることが1番優先されたことでした。
保育園に通うために、困難な局面にぶち当たっても、その時その時に一生懸命考えて選択してきたので、ここまでの生き方に後悔はありません。

またいろんな働き方が認められていたり、育児短時間勤務が許されたりしている現代と違い、「正規雇用で看護職として働く🟰夜勤がある」の時代では、夫や実家のサポート無しで継続して働くことは難しかったので、私としてはああするしかありませんでした。

ここまでの育児を振り返って、私は仕事を続けてきて良かったと思っています。むしろ、仕事をしてきたからこそ、自分らしくいられたと思っています。子どもと離れ、社会人としての時間を持つことがメリハリになり、自分が充実した時間を過ごすことでより一層育児を楽しんでできるようになりました。

勇気を出して働き方を見直し、持続可能な働き方にシフトしたことは良かったです。辞めたからといって人の繋がりが切れたわけではなく、総合病院A、B、Cで出会った人とは今だに連絡を取っています。
一時的に家計は苦しくなりましたが、あのまま総合病院Aで仕事中心の生活を送らなくて本当に良かったと思っています。時間的にも思考的にも、余裕のある中で子育てをしないと、子どもは突発的にいろんなことをしますから対応しきれません。急な病気、事故、成長の過程で思いもかけないことが起こるので、特にサポートがない方は、そのためにもゆとりのある仕事の仕方をされておくことをお勧めします。
わが子は特にそういうことが多く、苦労しました。その時の話はこちらをご覧ください。

子どもを育てる時に子ども中心でいられたこと、それは人生の中で最も(と言っても過言では無いくらい)有意義な時間の過ごし方だったと思います。子ども中心で育児を一生懸命やってきたことは、母として、人としての自信になっています。

言葉をまだ話せず感情むき出しの子ども達が何を伝えたいと思っているのか、こうかな、ああかなと思い巡らし理解して応える。
子どもの発達に目を向け、できるようになったこと、まだこの子には難しそうなことを理解して、その子に合わせた働きかけをする。
一人一人の性格や特質を理解し、傾向に合わせた働きかけをする。

時には私の方が感情的になることもあり、親子で感情同士のぶつけ合い。
悩み、怒り、泣き、夫や母、保育園の先生方、友人に相談しながら(美しく書いていますが、夫とも感情のぶつかり稽古多数💦)、

また子どもに向き合う。

自信を失うこともありますが、

いつの間にか成長している子どもの姿に気がつき、勇気をもらう。

これを繰り返しながら、母として人として私自身も成長してきました。

三人三様の子ども達と真剣に向き合い、一生懸命子育てしてきた。この子達のことをこんなに理解できた私ってすごい!
一人一人に合わせたことをしてきた結果、今、中・高校生となった子ども達が自分たちで考えて行動できる人になっている。
「お母さん、ありがとう」
「親ガチャって本当にあるとしたら、オレは最高だった」
子どもからの言葉。
何年も何年もかけて、子育ての通信簿をもらっている感じです。

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最近よく思うことは、仕事のやりようと育児は似ている、ということ。
子ども達に向き合ってきたやり方は、職場での人への接し方の基礎となり、応用されています。

対象者の理解、同僚の理解に繋がっていると思います。

今、女性の社会進出が進んでいますが、管理職を目指す女性だからこそ、子育て期間は子育てにしっかり集中してみてほしいなと思います。
他者理解について、得ることが多いからです。
子育ては一人じゃできないので、自然と他者への感謝の気持ちも感じますし、他者に素直に感謝を伝えられることは仕事を円滑に進めるためにも必要な社会人力です。
何より仕事の段取りが上手くなります。

子育ては他者理解を深め、母親を賢くしてくれる期間限定の貴重な体験。
これからも歳を重ねるごとに私の成長、思考の発展は続くと思いますが、少なくとも今の私はそう思います。

長くなりました。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

今日も皆様にとっていい一日になりますように。

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