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ファッションフリークにぜひ見てほしい!Netflix『リディア・ポエットの法律』

19世紀末、イタリアトリノで女性としては初めて弁護士になったリディア・ポエットをモデルにしたドラマです。冒頭で女性であることを理由に弁護士資格を剥奪され、再びその資格を取り戻したのは彼女が65歳の時だそうです。
ドラマでは同じく弁護士である兄の助手として、社会的弱者の冤罪をはらすべく、果敢に立ち向かう彼女の姿を描いています。

あらすじ

海外の歴史ドラマを見ると、建物や室内装飾、ファッションの美しさに惚れ惚れとしてします。ヨーロッパの、特に布をふんだんに使ったインテリアは日本ではなかなか育たなかった分野。色や柄の組み合わせ、縁飾りなどの装飾など、いちいちドラマを一時停止し堪能したくなる素晴らしい美術が見られるのが、Netflixイタリアのドラマ『リディア・ポエットの法律』です。

時代としては1883年のイタリア、トリノを舞台にしているそうです。イギリスで産業革命があり、アーツアンドクラフツ運動が盛んだったのもちょうど同じ頃。機械科により、時代がものすごい速さで変わっていった時期になります。

まず必見は彼女のファッション!上記のリンクから、彼女のコスチュームデザイナーのインタビューを読むことができました(もちろん自動翻訳で)。

 彼女のファッションを他の女性のそれと比べると、非常に男性的であることがわかります。肩を強調し、かっちりとした仕立てで直線的なフォルム、スーツのような襟、ネクタイを思わせるネックリボンなど、男性社会の中で働く強い意志を感じさせる服装です。

サテンなどのストライプ生地を真ん中で合わせるデザインもよく見かけました。丸みを帯びた女性の身体を隠し、シャープな印象を与えています。実際のリディア・ポエットがこんな服装をしていたかどうかはわかりませんが、ドラマのテーマとしてフェミニズムがあることから、ファッションでもそれを表現しているのだと思います。

こちらではより詳細に、スタイリストが語ってくれています。ファッションでもインテリアでも印象的だった、ダマスク織のベルベットはTessitura Luigi Bevilacqua というベネチアの手織物だそうです。

ホームページでは、18世紀から使われているという手織り機で生地を織っている動画が見られます。ダマスクなどクラシックな柄だけでなく、アニマル柄や抽象的な文様もあり、こんな生地で椅子やカーテンを作ったらどんなお部屋になるだろう!と妄想が膨らみます。

インテリアももちろん素晴らしいです。リディアは早々に弁護士資格を剥奪され、家賃が払えずお兄さんの家に居候することになります。彼らの家を見ると、すべての壁に装飾があり、ペイント、モールディング、壁紙などでお部屋を飾ります。

お兄さんの書斎、リディアとヤコポのお部屋などにはウィリアム・モリスと思われる壁紙が貼ってあります。ヤコポのお部屋で使われているのはモリスのwillow bough(柳の枝)と思われる壁紙で、1887年に作成されたものなので時代的には入手可能だったのでしょうか。ドラマなので史実に忠実である必要はありませんが、アーツアンドクラフトがイタリア・トリノまで来ていたのかな、と想像してしまいました。

映画の解説は画像を自由に使うことが躊躇われるためなかなかうまくいきませんが、これはぜひドラマを見ていただいて、その世界観に浸っていただければと。正直イタリア人の名前が難しすぎて、誰が誰だったかわからなくなっている私ですが、それでも彼女のファッションとインテリアだけで非常に満足感を得られたドラマでした。生地好きはぜひ!

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