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子猫のはじめてのお留守番【エッセイ】

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あれから3日が経った。最初は怖かった新しい環境にも、少しずつ慣れてきたよ。特にミーコとは仲良くなれて嬉しいな。


昨日、ミーコと初めて鼻キスをしたんだ。ドキドキしながら鼻を近づけると、ミーコも優しく応えてくれた。あの瞬間、僕たちの間に特別な絆が生まれた気がした。


今日は朝からミーコと追いかけっこ。家中を駆け回って、息を切らしながらも楽しくて仕方ない。ミーコは大人なのに、僕と遊ぶときは子猫に戻ったみたいだ。


でも、夜になると寂しさがこみ上げてくる。花ちゃんのことを思い出して、つい泣いちゃうんだ。そんなとき、いつもミーコが様子を見に来てくれる。暖かい体を寄せて、優しく毛づくろいしてくれるんだ。


「大丈夫よ、ちびすけ。花ちゃんはきっと戻ってくるわ。それまでは私たちがいるから。」

ミーコの言葉に勇気づけられる。でも、3日目の夜が過ぎても花ちゃんは迎えに来てくれない。不安で仕方ない僕。


そんな時、ケータ君が花ちゃんと電話をしているのが聞こえた。

「え?新幹線が止まっちゃったの?そっか、大変だね。うん、わかった。ちびすけのこと、もう少し見ているから心配しないで。」


どうやら花ちゃんが東京に戻って来られなくなったみたい。僕の心に不安が広がる。でも、ミーコがそっと寄り添ってくれた。

「大丈夫よ、ちびすけ。花ちゃんが戻ってくるまでは私たちが家族よ。一緒に花ちゃんの帰りを待ちましょう。」


ミーコの言葉に勇気をもらった僕。花ちゃんが帰ってくるまで、ここで頑張ろう。新しい家族と一緒に、楽しく過ごすんだ。そう決意した夜、僕は久しぶりに安心して眠りについた。​​​​​​​​​​​​​​​​

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