ラクダにのる少女
ウランバートルという都会から
少し離れた観光地へ行くと
そこここで馬やラクダが
沢山繋がれている。
モンゴルの大自然の中に来たからにはと
乗馬体験をする人は多い。
https://www.instagram.com/reel/C_ExbPFI-lE/?igsh=OGRmb25oaDVweWlj
彼らはいきなり馬に乗って
結構遠くまでインストラクターについて
行って帰ってくる。
馬に特別な違いは見られなかったが
ラクダはフタコブ(ニ瘤)ラクダ。
https://www.instagram.com/p/C_ExrXWBYgW/?igsh=MXd0dWR1NWJobHJ1dA==
持ちの時間から
馬とラクダの様子は異なっており
馬は(ほとんど)立ったまま。
ラクダは全部座っている。
しかも時々
長い首を地面に伸ばして
のんびり休んでいる。
優しい動物なのかと思い触ったら
別に怒る様子もなかったので
調子に乗って胴体を撫でたり
顎のあたりを触っていたら
ブブンと鼻息を荒くして怒られた。
その場に連れて来てくれた友人は、
ラクダに怒られるほど傍若無人な外国人が
あまりに喜んでいるのを見て
「乗ってみるか?」
と訊いてくれた。
多分「怖いから乗らない〜」と言うのではないかと思っていたらしいが、
こちらが「乗る!」とすぐに応じたので
面白そうな表情をしながらも
馬とラクダと
どちらにするかと訊いてくれた。
答えはラクダ。
ラクダの方が身体が大きいから
高いところから世界が見えるだろうというのが
こちらの理由だったが、
その時に一緒にいた友人は
違う意味でラクダを推した。
「ラクダの方が良い。
馬は速く動いて大きく揺れるから、
デンジャラス。」
とのことだった。
そんな訳でラクダに乗ったが、
自分より大きな動物に乗せてもらって移動するというのは
思っていたより不思議な感覚だった。
https://www.instagram.com/reel/C_Ex69bB155/?igsh=YzFvZmEyZWxvcnRr
ラクダが立ち上がる時のユラユラ感。
硬い毛と柔らかい毛が混ざったフワフワ感。
普段より高い視点で見た時の世界の見え方。
昔のやんごとない人々は
広大な土地をこうしてゆっくり移動したのかと思ったり、
ゆっくり動いているにも関わらず
ラクダから落ちないように
足でラクダの胴体をはさみ身体を支えなければならなかったので、
長く乗っていたら内腿が筋肉痛になるかもしれないなんて考えながら、
これをイージーモードの乗り物として捉えている(馬はハードモード)
彼らの身体能力の高さを感じていた。
もうFBで友達になったので
友人と記したが
彼は良くしてくれたお坊さんの弟さん。
チンギス・ハーンの巨大像と
山とラクダの地に連れて行ってくれたのは
この友人と甥御さんだった。
お母様が用意してくれた
お茶の入った魔法瓶(ミルクティーが入っていた)とホームメイドのパンを持参して
「レストランに行ったら肉しかないから」と
山の見える場所に車を停めて
お昼ご飯をご馳走してくれた。
パンは全粒粉を練って
層を作って平らにし
恐らくホームメイドのギー(澄ましバター)で焼いてあった。
ほのかに甘かった。
最終日
彼が空港まで車を出してくれて
最後にお土産をくれたのだが
それが松の実(長寿につながる万能薬)と
ラクダに乗る少女が描かれた
A4くらいの皮のキャンバス。
お土産の絵柄に
フタコブラクダにのる少女をモチーフにするとは
さすがモンゴル人。
日本人には思いつかない。
描かれているのが皮というのも
やはりモンゴルらしい。
言葉にならない
モンゴル感を感じる。
ラクダにのる少女が
モンゴルの象徴のように
見えてくる。