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めちゃくちゃ臭い粉でつくるめちゃくちゃ美味しいカレー
カレーが好きで自分でもよく作るし、スパイスもかなりの種類を揃えているのだけど、そんな自分でも全く知らないスパイスがあった。
アサフェティダである。
なんでも、このスパイスはインドではよく使われているものの、とんでもなく臭いせいで日本ではあまり出回っていないらしい。
アサフェティダはその製法も異様で、木の根から出るラテックス状の樹脂を乾燥させて粉にするらしい。明らかに食べものの作り方ではない。そんな手間暇かけてできる粉がめちゃくちゃ臭いんだからたまったものではない。そんなものをはじめて食べた人はナマコをはじめて食べた人の比じゃないヤバさだろう。
そのむせ返るような硫黄臭で、英語圏ではDevil's dung(悪魔の糞)と呼ばれているのだとか。
そんな臭いスパイスが、フォロワーのてんめいちゃんから送られてきた。
人に「悪魔の糞」を送りつけるなどをしました。 pic.twitter.com/L1InRbLwLX
— てんめい (@QwertyZZZXC) November 29, 2020
人の家に悪魔の糞を送るな。
しかもご丁寧にラッピングまでしてあった。
「くっさぁい」じゃねんじゃ。
で、届いたのがこれである。
怪しい。完全に薬品の見た目だ。
おそるおそる開けてみると、臭い! 本当にとんでもなく臭い。
玉ねぎとニラを極限まで濃縮したような、腐ったコリアンダーのような、嗅いだことのない臭さだ。胸をすくようなスッとした爽やかさとむせ返るような硫黄臭が同居した何とも言えない強烈な臭いがする。
古代ギリシア人はこれを普通に野菜の上にかけて食っていたらしい。頭がいかれている。
マジで最悪の比喩
でも、そんなアサフェティダも火を通すと香ばしい良い香りになり、カレーに豊かな滋味を加えてくれるらしい。
どうやら豆や野菜のカレーに合うらしいので、シンプルなひよこ豆のカレーをつくってみた。
ひよこ豆カレーできた。粉のおかげか匂いがめちゃくちゃ香ばしい pic.twitter.com/6qlki2it7l
— 暮らし (@decent_life_v) December 2, 2020
アサフェティダは火を通すと硫黄っぽさはゼロになって、ネギっぽい香ばしさだけが花開くように広がった。
ちょっと加えただけなのに、味にも今まで自分が作ったカレーには無かった奥行きが生まれていてすごく美味しい。
キッチンが一部とんでもなく臭くなる以外は、カレーをつくるのに凄く使い勝手が良いスパイスだと思う。キッチンは臭いが……。
送ってくれたてんめいちゃんに感謝。
てんめいちゃんのつくるアバター、最高に可愛いのでみんな買おう(ステマ)