全てのトレーニングの基礎:広背筋を徹底解説!
どうも、岡田直大です!
前回から始まった解剖学シリーズ
今回は「広背筋」を解説します!
多くの方が苦戦する背中トレ
苦手な部位として挙げる方も多いと思います。
しかし一方で
「背中トレが1番得意!」という人もいます
その違いは何なのでしょうか?
今回はその不思議についても解説していきます!
解決の鍵は「解剖学」です!
今回のnoeを読むことで
これらが理解できます!
ぜひ最後まで読んでください!
なぜ、すべてのトレーニングの基礎なのか
ここで気になった方もいるかもしれません。
なぜ【背中トレは全てのトレーニングの基礎】なのか
これは僕が導き出した結論です。
理由は3つあります
(1)胸椎伸展の動きを多く取り入れているから
背中に刺激を入れるためには、脊柱(背骨)の可動域向上
特に胸椎伸展の可動域が必要不可欠です。
その胸椎伸展、
基本的にどの部位のトレーニングにおいても胸椎伸展が出来ていなければ、
刺激が入りにくいどころか、ケガのリスクが上がってしまいます
代表的なのが、胸トレ
よく「胸を張れ!」と言われますが、あれは胸椎伸展を強めよう!という事です!
しっかり胸を張れないとベンチプレスやダンベルフライなどの胸トレで大胸筋がストレッチされないどころか、肩・肘に負荷が掛かり過ぎてしまい、ケガの元になってしまいます。
また、脚トレにも必要です!
特にスクワット!
バーを担ぐ時に胸椎伸展を強めて広背筋を締めた状態でバーを担がないと、
高重量に対して体幹が耐えられず、腰椎が屈曲してしまい腰を痛める原因になってしまいます。
また、肩トレのサイドレイズでも必要です!
サイドレイズにおいて、最初の開始姿勢で上腕骨頭を身体の真横に持っていき、そこから軽く脇を開き、三角筋に負荷を乗せるのですが、
ベンチプレスの時ほどではないですが、その時にも胸椎伸展が出来ないと
三角筋だけでなく、僧帽筋上部にも強い負荷がかかってしまいます。
そうなると僧帽筋でダンベルを上げる姿勢になりやすく、僧帽筋がパンプアップし、結果的にジャミラのような首になってしまいます。
おそらくジャミラは女ウケしないので、皆さんはジャミラにならないためにも、胸椎伸展を出来るようにしましょう!
背中トレは胸椎伸展を癖づけるのは良い種目が多く、ラットプルダウンやチンニングなどは胸を天井に突き上げる動きが出来るようにならないと、なかなか刺激を入れる事が出来ない種目です。
でも逆に言ってしまえば
背中トレがしっかりできるようになれば、胸・肩・スクワットなども上手くなり、結果的に全身バルクアップに繋がるという事です!
特にプーリーローは肩甲骨内転・下制をより強く意識できるので
胸椎伸展できるようになるにはちょうどいい種目です!
(2)僧帽筋下部の収縮力が付くから
これは先程のジャミラ製造サイドレズ...
ではなく、僧帽筋を関与させてしまうサイドレイズにも関係するのですが、
胸椎伸展できたとしても、その姿勢を保持できないと意味ないですよね
僧帽筋下部は胸椎伸展位の保持・肩甲骨下制に作用するため、僧帽筋下部を鍛えると確保した胸椎伸展の可動域を動作中も保持できるようになります!
背中トレは広背筋だけでなく、僧帽筋も鍛える事が出来るので
広背筋・僧帽筋下部も同時に鍛えられる背中トレは、
【全ての筋トレの土台作り】といっても間違いないでしょう!
(3)高重量を扱う種目では背中の筋力が必要不可欠だから
筋トレにおける高重量を扱える種目において、背中の筋力はかなり重要です!
【BIG3】
ベンチプレス・スクワッド・デッドリフト
これら 3つの種目はバーベルで高重量を扱えるトレーニングの基本種目ですが、
ベンプレスでは先程の「胸椎伸展」を保持するための「僧帽筋下部」の筋力が必要で、
スクワットでは体幹を安定させるために、バーを担ぐ時に広背筋に力を入れて体幹を締め上げる事が大事で
デッドリフトそのものが身体の背面全体を鍛える種目なので、自然と背中の筋力を必要とします。
このようにBIG3において背中の筋肉は必ず使います。
そのため背中に力が入らないと高重量を扱えないし、大けがに繋がるリスクすらあります。
なので、そういったケガ予防の観点からも背中トレ(広背筋・僧帽筋)は鍛えるべきであり、全てのトレーニングの基礎だと言えます!
広背筋の解剖学
それでは、ここから具体的な広背筋の解剖学について解説していきます!
まずは教科書ベースの解剖学から
はい、毎度のことながらここはトレーナーが知っておくべき事なので
一般トレーニーはもっと簡単に説明します!
前回使った5つのポイントを使って解説します!
こんな感じになります!
僧帽筋下部についてですが、
「これは意図して鍛えて大きくする」というよりは
「機能面を高めるために使えるようにする」という側面が大きいので
これに関してはスキップします
ザックリ、『肩甲骨の下あたりにある』
という認識でOKです!
ではそんな広背筋をどう鍛えるのが良いのか
オススメの種目を紹介します。
広背筋をデカくするオススメ種目&効果を最大化するオススメのエクササイズ
やっと
皆さんが知りたいタームに入りました!
この写真を見ていただければ分かるかと思いますが
岡田、背中が得意です
そんな岡田がオススメする種目・エクササイズをご紹介します!
エクササイズ
(1)胸椎伸展のストレッチ
まず、背中の種目に限らず
どの種目においても胸椎伸展ができていないと効果は半減してしまいます。
これは胸トレにおいても同様なのですが
多少の胸椎の硬さがあっても、
①大胸筋が目視できる位置にある事
②プレス動作により大胸筋の収縮が感じやすい
③ダンベルフライなどストレッチしやすい種目が多い
このような理由から比較的、胸トレは苦手な人の割合が少ないのですが
背中トレになった途端、苦手な方が爆増します。
これらが原因だからです。
なので、背骨の動きが悪い自覚がある人は必ず胸椎伸展のストレッチを入れるようにしましょう!
そして、全ての背中トレでは
胸を天井に向ける・胸を前に突き出す
この意識をしっかり持つようにした上で
次に紹介する種目に取り組みましょう!
オススメ種目
(1)チンニング
1つ目からこれを持ってくるのは少しためらいましたが、
モテボディメイクなので、ここから逃げずにやっていきましょう!
やり方はシンプル
【バーに捕まって上に身体を持ち上げる】
これだけです
( ゚д゚)
( ゚д゚)
( ゚д゚)
「いや、それが出来れば苦労しないよ!」
と聞こえてきましたので
出来ない人向けに「出来るようになる方法」を3つご紹介します!
①ベンチ台に上り、バーを掴んだ後、僧帽筋下部に力を入れて肩を下げ胸を張る。
そのまま脚で軽くジャンプし身体が浮いたら、そこから背中・腕の力で体を持ち上げる。
簡単に言うと
ジャンプの勢いを使って、懸垂するという感じです
まずはこれで広背筋が収縮する感覚、身体を浮き上がらせる感覚を掴むことが大事です
②アシストマシンを使って広背筋で体を上げる感覚を掴む
①が難しい人はこれが合う人もいます。
通常のチンニングより軽い負荷で行えるため、初心者の方にはオススメです!
③ネガティブ刺激だけのチンニング
これが1番簡単で1番キツイですw
思いっきりジャンプして胸をバーに近づけた後、ゆっくり5~8秒かけて身体を降ろしてくる
動作はこれだけなんですが、
広背筋に強烈なストレッチがかかるので、意識が飛ぶほど効きます。
ただ、ストレッチ刺激は筋肥大にかなり有効なので
チンニングできないけどすぐに広背筋を大きくしたい人にはオススメです
※岡田も通常チンニングで上がらなくなったらこれを3repやります
それでこの背中を作りました。
ちなみに、チンニングにおいて最も大切なのは
胸だけでなく、ハムストリングス・殿筋にも力を入れて
脚を前ではなく、後ろにする
という事です。
チンニングが上手い人は
ハムストリングスが攣ります。
それくらい身体の背面に力を入れる事は重要です!
ぜひ覚えておいてください!
オススメ種目(2)ラットプルダウン
この種目はほぼ全員のメニューに入っていると思います。
超メジャーな種目です。
これで正しくしっかり効かせる事が背中トレのスタートと言っても過言ではないです。
この3つが良くある間違いです。
これらのミスをしないためにはどうすればいいか
肘を伸ばし切らず肩甲骨を下げたままにしておくには
バー戻す時に身体も前に倒し、引く時にまた身体を反る
これの繰り返しが重要です!
オススメ種目(3)プーリーロー
チンニング・ラットプルダウンは
上から引く動きですが、
プーリーローは前から引く動きです!
前から引く動きなので、当然効く部位は変わってきます!
プーリーローは広背筋の下部(腰あたり)に効く種目です
これら3つです。
これらの間違いを治すには
こんな感じです!
この画像のイメージで取り組んでみましょう!
まとめ
今日は「背中トレがなぜトレーニングの基礎なのか」という視点でお話してきました!
ここまで読んでくださった方なら納得していただけたかと思います。
でもここで知識だけ得ても意味はありません
大切なのは
この知識を自分でどうアウトプットするか
それがないと、このnoteは存在価値がありません。
ここまで4500字近く読んだのですから、これを無駄にすることなく
自分のものにするべく、次回の背中トレから実践してみましょう!