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CK3プレイレポその2 咎人に贈る逆襲の天然痘ミサイルと二本の聖剣

激動の幼少期を駆け抜け大人になったコーンウォールのトッシュ小王。
これからとる行動ひとつひとつに王家の行く末が直結しているといっても過言ではない。弱小領主の挑戦はここから更に熾烈さを増していく。

史実の英傑アルフレッド大王は早々に倒れウェドモーアの和議は結ばれなかったこの世界、ヴァイキングの圧が高まり続けるイングランドはどのような歴史を歩むのだろうか。


大人と言えばそう、結婚。
0歳の時に保留してから特に縛っていたわけではないけど、未成年の間は婚姻同盟を結ばず自力で版図を広げたい気持ちもあった。ここからは後継ぎも作らねば最悪ゲームが終わるしいい加減婚約者を探そう。

婚約者候補は星の数ほどいるが、その中でも先天性能力を持っている女性を選んで血統を強化していく方針でいく。



先天性能力は、一定確率で子供に遺伝する特性。
プラスになるものとマイナスになるもので分かれており、プラスの特性を重ねていけばいくほど強い能力を持った子供が生まれてくる。
プラスの能力は容姿が美しくなるとか、逞しい体つきになるとか、少し変わったものだと預言者の血統なんてものもある。



反対にマイナスの能力は不細工や虚弱体質といった身体的特徴から遺伝する病気など。
我が密偵頭ケ卿の『小人症』も先天性能力のひとつだ。

この辺のマイナス能力は近親婚により発現しやすく、その中でも『近親交配』というそのものずばりなデバフは全ステータスダウン+健康ペナルティと壊滅的な効果。

枝がねじれて絡みついてるようなアイコンも怖い



家長としては、血筋を強化して才能に恵まれた子供を増やし、その子供同士をかけ合わせて更に血統を強化して…と、考えてしまいがちだが、あまりにも近すぎるとハプスブルク家のような最期が待っているのは想像に難くない。

CK3はこの血統強化も奥が深くて面白いのだ。



というわけで吟味を重ね選ばれたのがこちらの方。パテルナちゃん13歳。
イベリア半島北部の名門カステーリャ家の娘さん。一番かわいかった。
素人は同盟兵力とか距離、家柄なんかを気にするが、僕のようなプロ貴族は顔の好みを優先する。この顔は美人になる間違いない。
今更ですが真ん中の目つきが悪い男が僕です。


↑お義父さん




ひとまずお相手も見つかったので次は聖地を巡礼することにした。
聖地巡礼は成人後に行える決断のひとつ。安くない旅費と引き換えに大量の信奉点や教徒からの好評価、特別なBuffなどがつく。


カトリックの聖地といえばやはりイェルサレム。

当時はまだ第一次十字軍遠征が始まる前の時代なのでイスラム勢力に統治されてるイェルサレムだけど、普通にキリスト教徒の巡礼も容認していた。
そのため敬虔な信徒は頻繁に来訪し、聖なる地で救済を願ったり霊験を預かったりしたことだろう。

僕はといえば、巡礼によって教皇からの評価が上がれば教会から定期的に金を引っ張れるのでそれが目的だ。一番遠いイェルサレム巡礼にかかる旅費は国庫のほぼ全額だがこれは価値ある初期投資。臣下たちも納得してくれるだろう。
かのエリック・カートマンも言っていた。『キリスト教のことは全然知らないが金になるのは知ってるぜ』と。




イェルサレム、あぁイェルサレム、イェルサレム。

すごく神を感じる。全身に聖地の味が広がって美味しい。以上レポっす。信奉点と『巡礼者』の特性をゲット。んじゃ帰って教会のおじいちゃんからお小遣いもらお。



コーンウォールに帰るとほぼ同時期に十字軍遠征のお触れが。史実より200年ほど早いイェルサレム侵攻が示唆される。
相変わらずC教は血の気が多くて人殺しが大好きだな。いま色々忙しいし遠征するお金もないので参加するって言っといて当日バックれよう。





ある日、宮廷医療所をうろちょろしていると侍医のピーテルネレさんに呼び止められた。

「お気をつけください、主様!病気というのは移りやすいのです!」

細菌、ウィルスや感染のメカニズムなどまだまだ知り得ないこの時代。死体や汚れたものに触れると病気になりやすいという認識はあったものの、それは不浄なるモノが生み出す穢れ…『瘴気』のせいだと考えられていた。

瘴気を体内に取り込みすぎるとそれが病気を引き起こし、更には人に移してしまう、か……。

疱瘡で爛れた死体を遠巻きに眺めていると、閃いた。



ヨールヴィークに向かって出発だ!

今こそ『白シャツ』ハールヴダンに復讐の時。新鮮な瘴気をたっぷりまとって奴の領土へ遊びにいく!


10年前くらいに我が領土を略奪したヴァイキング、『白シャツ』ハールヴダンさん

俺の身体をみんな(天然痘ウィルス)に貸すぞ!
貴様にはわかるまい…戦争を遊びにしてる白シャツには。
この、俺の身体を通して出るチカラ(天然痘ウィルス)が!!



ぜんぜん知らん人が病気になった

人間天然痘ミサイル、無事白シャツ領土に着弾。そして…。



運命の紆余曲折は、いつも自分に有利になるとは限らない。
神がお知りのように首領ハールヴダンに会った日に私は呪われたのだ。
だが、今日その呪いは解けた!運命は私に微笑みかけ、生意気な礼儀知らずを墓場まで連れていってくれたのだ!

10年越しの悲願、成就。
天然痘がどこまで広がったのかは知らんし実際健康被害を与えたのかはわからんが奴はとにかく死んだ。死ぬのが遅い!
なお僕はピンピンしてる模様。



アルフレッド大王亡き後のウェセックスをさくっと削り取っていく。
もはやこの歴史においてエゼルウルフの血統は負け犬の家系。
先に進む者のために道を開けてくれ。



3年経ってパテルナちゃんが成人したので正式に結婚、宮廷に招く。
ついでに髪を切ってもらった。はいかわいい。
やはり僕の眼に狂いは無かった。海のリハクと双璧を成す慧眼と言っても過言ではないだろう。
ポジティブな性格のキャラがよくやるこの、腰に手を当て胸を張るポーズに大胆不敵な笑顔、さらにショートとかボブの組み合わせは一種の完成形とも言えると思うのだが、どうだろうか。どうだろうかではない。

それはともかく世継ぎを残すは貴族の義務。俄然やる気が湧いた。
この務め、全力で当たらせていただきます。


さて、この時代の貴族の結婚はお察しの通り政略結婚がほとんど。
親交の末に男女が結ばれるというよりも、まずは婚約し、それから相手の事を知りながら愛を深めていく(深まるとは言っていない)のがこの時代のスタンダードだ。生まれてすぐ嫁ぎ先が決まるパターンも当然あっただろう。
文化の違いはもちろんのこと、下手したら言語すら通じない異国に住む初対面の相手と結婚するというのは相当な苦労があるだろう。この時代のブリテン諸島だと略奪にきたヴァイキングとか蛮族に攫われてそのまま側室に…なんてことも多々あっただろう。デナーリスみたいに。

当時の慣習の是非は現代の物差しで測り切れるものではないが、せめて自分の分身や子供たちにはプレイヤー目線で良縁を用意してあげたい…と、プレイしながら思うのであった。
賢者タイムなのでこういうこと考えてます。




そんなこんなで数か月後。

我が妻パテルナ、懐妊!!

赤子をこの手で抱くのが待ち遠しい!





我が妻パテルナ、不倫発覚!!

考える時間が必要だ…

カンタブリア王子ロデリコ(お義父さん)は私の妻であるパテルナが
ディアコと不倫関係にあることを暴露した!
私たちの結婚の神聖さを侵すだけでは十分ではないかのように、私の魔女の妻は、よりにもよって彼とベッドを共にしていた!
彼女自身の兄弟と!

ブリトッシュ帝国記 ~第一章 ケツから血の涙を流した男~ より

🤯🤯🤯🤯🤯🤯🤯


相手はパテルナの実の兄、ディアコ…。
婚外交渉だけでもカトリックにとっては犯罪行為だが、不倫に加えて近親相姦となると死刑も妥当なほどの重罪である。
パテルナは信仰レベルがマイナスに振り切ったことで『咎人』の烙印を押され、破門寸前の身となった。


なんなん…。

なんなん!?

リアルでゲーム内の選択肢と同じ「考える時間が必要だ…」って頭抱えちゃったよ…。

こうなっちゃうとパテルナのお腹の子が自分の子供かどうかも怪しいし、敬虔なキリスト教徒なのでこんな堕落した女と暮らすのは耐えられない。

あぁ、主よ…。



トッシュ小王、離婚――。

当時の離婚は教皇に許可をもらう必要がありました

結婚後わずか数か月での出来事であった。



いつの間にか始まってた十字軍遠征も惨敗の報せが。神は…いない…?



二代目司教パスクーテン氏が老衰で逝く。
世俗的な僕と違って熱心な信徒であった彼にとっては、領主の離婚騒ぎや十字軍遠征での敗北が相当堪えたのかもしれない。
彼の天才的な書類偽造技術はコーンウォール領発展の要であった。R.I.P。



悪いことは続く。

モナナワンは長年、私の傍を歩いてきたが、時の流れは見逃してくれない。
彼女の横に跪くと、彼女はゆっくりとしっぽを振るが頭を上げることは
できなかった。

夜遅くまで彼女の傍に座り、尻尾が動かなくなるまでその背を撫で続けた。

我が真の相棒モナナワンが天寿を全うし虹の橋を渡る。
これまではどんなに辛いことが起きても彼女をモフることで心の安定を図り精神崩壊を免れていたが、これで本当に独りになってしまった…。




怒りと悲しみは暴力に形を変えお隣さんへ。
偽造書類に筆が乗らず伯爵領をちまちま削るしかないのがもどかしい。

が、ここで敵国ウェセックス領の中心ウィンチェスター城から聖剣エクスカリバーを手に入れる。熱い!!
やはりアーサー王伝説の舞台ということもあり、こういった伝説のお宝が各領地に遺されているのだろう。
この剣は私のような勇者にこそふさわしい。奪った、ではなく正しき者の手に収まったと表現したい。




再婚。お相手は北フランスはノルマンディー地域圏、ウー伯爵領を治めるボンチュー家の娘さん、ジャンヌちゃん。
『綺麗』を上回る『佳麗』の先天的特性を持つ、システムが保証した美人さん。まぁもはや誰でもいい。咎人でなければ。


親父の顔がめちゃめちゃ怖い





そんな咎人パテルナが出産。すでに離婚は成立しているが、妊娠の経緯に関しては確実な証拠が無いためこの子が私の血を継ぐ第一子ということになっている。ってかまだうちの宮廷にいたのかよ。

私は本当にこの罪人との間に出来た子供に領土と称号を継がせなければならないのか…?



♀♀

ジャンヌちゃん成人。正式に結婚。
前妻と同じ髪型にしてもらったりと若干の未練を感じなくもない。

んで婚約した10歳の時はわからなかったけど同性愛者だった。
つまり男には興味なし、僕には興味なし。
女運最悪か?



我が妻ジャンヌが書斎で泣いているのを発見。
あろうことか、未だに宮廷をうろちょろしてる咎人Pが妻を侮辱したもよう。どこまで図々しい女なんだ。
「明日にも彼女を追放してやろう!」という選択肢があったので即決。
さっさとピレネー山脈の向こう側に帰れ!!


やっぱり格段に美人なのがまた腹立つ




そんなジャンヌさんも第一子を妊娠、無事出産。後継者順位だと2位になるのが悲しいね。



プレイ開始から25年経ったグレートブリテン島の国境線。
ウェセックス公国は慣習的首都であるウィンチェスターを我がコーンウォールに抑えられたことで大幅に国力を下げており、あとは少しずつ削り取られるだけの運命。

この中でまだ元気があるのはマーシア公国。結婚を通して強力な同盟相手を見つけるなど、今後の行動次第では我が国にとって脅威となるだろう。




第二子も出産。同性愛者でも夜の務めは果たしてくれる。



久々登場のケ卿

喜んだのも束の間、密偵頭ケ卿が重大な知らせを持ってきた。
なんと何者かが我が妻ジャンヌの暗殺を企てているらしい。宮廷に緊張が走る。あの咎人の逆恨みじゃないだろうな。




気付いたら30歳越えてた。ヒゲの汚さがリアル。



陰謀者の発見!
ルーブレヒトとかいう地味な騎士が我が妻に対して策謀を張り巡らせていたという。これは対象の弱みを握るためのスパイ活動で、場合によっては証拠を捏造したりする卑劣な行いであるが前述の暗殺計画とは関係がない模様。



その数日後、何者かがルーブレヒトとかいう地味な騎士の暗殺を企んでいるという情報をケ卿が掴んだ。忙しいな!
ヴァイキング500人に一人で立ち向かう栄誉でもやろうかと思ってたけどほっといても誰かに殺されるかもしれん。人を呪わばなんとやら。
しかし宮廷もドロドロしてきたなあ。




ここでサマセット領の中心にあるバース城から聖剣エクスカリバーを…って二本目?エクスカリバーって二本目あるの!?
城内に突入した兵士たちが首をかしげながら渡してきたその剣を苦笑しながら受け取る。
なんか一本目の信ぴょう性も怪しくなってきたな…。



公正なる小王トッシュへ
あなたの欣喜雀躍(きんきじゃくやく)とした足取りは
冬場のハムよりも素晴らしい
私は偽り無く欲する あなたのそばにいたい
あなたが温かいか、死体のようであるかを知ったら
ふたりはともにいる

ババアが送りつけてきたポエム

なんか60近いババアがポエムでアピールしてきた。いま戦争してんの!
その場で破り捨て金輪際近寄るなと言い放つ。






あれからあっという間に16年。我が後継者であるヘーディンが成人になった。性格は節制かつ貞節と、近親相姦ビッチの子とは思えないほど品行方正に育った。おまけに軍事の才は僕以上にあるようだが、優しい性格が若干の枷になっており真価を発揮しきれてはいない。

当然、愛情をもって接してきた。あの女の血が流れていると思うと心がチクリとするが、それでも我が息子には違いない。
心から愛することの出来ない我が息子よ、そなたには覇道が待っているぞ。




新たな司教トゥデイも優秀。仮想敵国であるマーシア小王国の請求権を見事捏造。追い風となりうるナイスムーヴだ。





元帥でありながら教育係として戦術のイロハを教えてくれたウィロー、
闇に蔓延る数々の悪事を暴き、未然に防いできた影の守護者ケ、
コーンウォールの旗揚げ時から領国を支えてくれた二人が老衰で逝った。
ともに64歳だった。R.I.P。

これから寿命を迎える者も多く出てくるだろう。時の流れを実感する。






二人を見送った直後、我が家系、そして領国の未来を変える事件が起きた。


ある日、臣下たちを連れて狩りに出かけた日のこと。



我が息子のヘーディンは鹿を追いかけて一行よりも先に賭けていった。
私はその後ろを追いかけると、彼は平民の上に立って、貧しい男の胸から矢を引き抜いているのを見つけた。彼は私を見るや否や、矢を背中に隠した。

「父上、これは鹿です!私は誓います!」

すぐに残りの狩猟参加者たちが追いつき、この事件の説明を求めるだろう。


貴族の狩猟地であるこの森に平民が立ち入ることは当然禁じられている。
ここに住む野兎一匹、枝から落ちた木の実ひとつでも取れば窃盗罪。
しかし、『森は貧乏人のマント』という言葉があるように、日常的に密猟が行われているのが現状だ。

我が呪いの子ヘーディンは、おそらく木と木の間に動くものを捉え、瞬間的に矢を放ったのだろう。それが禁じられた森で食材を探す哀れな男だと気づかずに。
もしくは鹿を狙った矢が外れ、木陰に潜んでいた密猟者の背を射抜いたか。


どちらにせよこれは、この行為は…ヘーディンによる殺人に他ならない。


「なるほど、鹿…か…」

どす黒い感情が全身を支配する。私は何を考えているのだ?

胸から血を流し動かなくなった男と、それを隠すように立ち塞がる我が息子を交互に見つめる。

深く息を吐く。

怯えた表情を浮かべる息子にゆっくりと歩み寄っていき、震えるその身体を優しく抱きしめた。





「残念だ、ヘーディン」
そう呟いたのは、息子の心臓に突き立てた短刀を引き抜き終えた時だった。





我が家系の後継者であり呪われし血を継ぐ息子ヘーディンは、狩猟中の不幸な事故により命を落とした――。

集まった臣下たちにそう説明し、丁重に遺体を運ぶよう指示を出す。


パテルナよ、これがお前の罪と罰だ。






その直後、ヘーディンの息子…私の孫が生まれた。
彼は見る者に不快感を与え、目を合わせた者を震え上がらせる呪われた姿…アルビノの特性を受け継いでいた。

息子の結婚相手はグウィネズ公国アナラウド公の長女リアノン。生まれつき白髪で赤目…アルビノの持ち主だ。

孫の名はトッシュ。当然、私からとったのだろう。
出産直後に夫の訃報を聞いたリアノンは、
「あの人は…常日頃から、もし男の子だったら世界一偉大な男の名を授けたい…と言っておりましたので…」
と、疲れた表情をさらに涙でくしゃくしゃにしながら答えた。


亡くなった第一後継者にさらに後継者がいる場合、本来第一後継者に受け継がれるはずの称号や領地は全てその後継者にスライドする。
結局のところ、我が領国を受け継ぐのは呪いの血が流れる子なのだ。
これが私の罪と罰なのだろう。






数年後、ウェセックス小王国とその傘下も手中に収め、さらに版図を広げたコーンウォール。これによりイングランドの半分を支配した。
今こそ、王を名乗る時だ。




領域秩序の再鍛造
朕、他の何人たりとも成し得ぬことを全うせり――。


四十四年。
辺境に生まれた0歳児が王になるまでの道筋は決して平坦なものではなかったが、とうとうやり遂げたのだ。

いや、ここで終わりではない。
これはまだ道の途中…。未だ戦火の広がるブリテン諸島を完全に統一し、真のブリタニアを取り戻すまで戦い続けると誓おう。


この二本のエクスカリバーに誓おう


これやっぱりパチモンじゃないか?







それはともかく即位記念パーティを開くぞ!
祝宴は近隣の領主を招いて料理やお酒を振舞う陽気な宴会。
任意のタイミングで起こせるから戦勝記念とか結婚記念とかロールプレイ的に開いても楽しい。

王になった達成感と束の間の解放感で酒が進む。いやぁ実に良い気分だ。
辛いことはみんな酒の力で忘れよう。




おっそこにいるのは先の戦で我が軍勢に城落とされて無様な姿を晒したけど恩情で生かしといてあげてるエドギフ伯爵じゃないか!
今日は来てくれてありがとう!まぁ過去の諍いは忘れて飲もうじゃないか!


まぁまぁエドギフさん、称号取られて落ちぶれたくらいでイライラしてたらいかんよ。
人生山あり谷あり。わしなんか息子殺してるんだからw


私の言葉に女伯爵エドギフが目を見開いている。
それを見て、自分が何かを認めてしまったことに気付いた。
私は大酒杯(タンカード)を押しのけようともがく。
「ど…どうやら飲みすぎたようだ」
私は少しふらつきながら立ち上がろうとする。
「戯言だ、信じないでくれ!」

彼女は私の言い訳を信じはしない…。
女伯爵エドギフがあなたの殺人の秘密について知ります




え…えらいこと口走ってしまった。
酔っていたとは言え…。墓まで持っていくはずの秘密を…。
よりによって私に恨みを抱いている者に知られてしまった…。






数日後、アドウィネドフトル家の封蝋が押された一枚の封書が届いた。



我が主君、ご機嫌はいかがでしょうか。
知っているぞ…お前が王子ヘーディンを殺した真犯人だと!
黙っていて欲しいなら、私の言う事を聞いてもらおうか!
                            かしこ



トッシュ国王の戦いは続く……。

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